心愛 -KOKONA-

高校には進学せず、歌の道で生きていくことを決めた

常識って？進学せず歌の道へ　KOKONA・15歳　路上ライブで関係者注目　自分を信じて突き進んでいきたい

15歳シンガーソングライター

7/20 「プレイリスト」配信開始

12/8 初ワンマン『一意専心』SOLD OUT

7/20 ムロフェス出演決定

　昨夏、静岡県沼津市で開催されたNHK「のど自慢」でチャンピオンとなったシンガー・ソングライター「KOKONA」（15）＝同市＝が今春、新たな一歩を踏み出す。18日に中学校を卒業した後、高校には進学せず、歌の道で生きていくことを決めた。（佐藤大）

　2月17日、東京・国立代々木競技場。大規模なライブイベントの舞台に、KOKONAは立った。人気の優里さんやサンボマスターらの前に、オープニングアクトに抜てきされた。のど自慢でチャンピオンになった後、東京で路上ライブの経験を積むなどし、音楽関係者の目に留まっていた。

　既に5千人は入っていようかという会場で、KOKONAは堂々とギターを鳴らし、伸びやかな声で歌った。オリジナルの「無名15」や斉藤和義の「歌うたいのバラッド」など4曲。観客から「KOKONA！」との歓声が飛んだ。ライブを終えてほっとした舞台裏で、KOKONAは「緊張より興奮が勝った。めちゃ楽しかった。ワンマンでここに帰ってきたい」と笑顔だった。

　曲の合間のMCで触れたのは、学校のことだった。「自分は前から普通とか、常識とかなんだろう、と思っていて、学校に行けない時期もありました」

　きっかけはささいとも言えるようなことだった。小学校高学年のとき、図工の時間に「自由につくっていい」と言われてつくった粘土細工を、先生から直すように指示された。歌手になりたいという夢が既にあったのに、周囲の一部の大人からは「結局なれなかったときにどうするの」と否定されるようなことを言われた。先生や大人への不信が芽生え、たびたび学校を休んだ。

　母知美さんは、娘はどうして学校に行けないのかと始めは思い悩んだ。けんかをして、引きずるようにして学校に行かせようとしたこともあった。何度も話し合う中でKOKONAの考えも理解し、必ずしも学校に行かなければならないわけではない、と思うようになった。「学校に行かなくたって何とかなる」。学校の外ではKOKONAの夢を否定することなく、応援する大人たちがいた。

　「無名15」にはKOKONAの思いが込められている。

　学校に行くと幸せになれて　勉強すれば将来安泰

　それは世間の常識であって　該当しない自分がいる

　なにか足りないものを探して　見つからない日々を繰り返す

　どうすれば満たされるかなんて　誰にも決められない

　高校に進学せず、歌の道で生きていくと決めたと話すと、友だちから「すごい覚悟」と褒められることもある。だが本人は言う。「みんなができないことをできるかもしれないけど、みんなができることをできないから。やってみよう、ということが、たまたま人と違っちゃったというだけで」

　焦りや不安がないわけではない。代々木競技場の舞台から、自分に言い聞かせるかのようにこうも話した。「もちろん不安もあるし、これからつらいこと、大変なこと、たくさんあると思います。だけど自分を信じて突き進んでいきたい」

転載元：東京新聞　TOKYO Web

【Lyric Video】プレイリスト（Playlist） / 心愛 -KOKONA-

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