音楽メディア・フリーマガジン

GALNERYUS

激情的だが乱れることのない演奏でGALNERYUSの世界を見事に描ききった

2012/10/20@Zepp Diver City Tokyo
“UNDER THE PROMISED FLAG” TOUR
SPECIAL LIVE REPORT

今ツアーの幕開けとして、広大なZepp Diver City Tokyoに挑んだGALNERYUS。SE「REACH TO THE SKY」が鳴り響いてから始まった「Reach to the Sky」で、早速各パートの超絶技巧に度肝を抜かれた。規律正しく、時には予想を粋に裏切りながら音が飛び込んでくる。そして見事なまでに華やぐ楽器隊に劣らぬどころか、さらに上をいくVo.SHOの歌の存在感はさすがだ。抜群のグルーヴで絡み合い、ひとつの世界のストーリーを作り上げていく。

ダークに歪んだイントロからサビに向けて明るく開けていく「終わりなき、この詩」やコーラスワークが楽曲により奥行きを感じさせる「HUNTING FOR YOUR DREAM」…と、激情的だが乱れることなく演奏。Dr.JUNICHIの怒涛の2バスやKey.YUHKIの2台弾きが冴え渡る。G.Syuの滑らかな速弾きには、ただただひれ伏したくなるばかり。そして一際激しい「METAL TORIGGER」、「BASH OUT!」と続け、一気に加速しながら終盤へ。雲を割って陽が差すような情景が脳裏に浮かぶ「DISTINY」は胸に沁みる温かさがある。Ba.TAKAとSyuは、綺麗な八の字を描きながら激しく頭を振り、2つの音の素早い重なりで魅了。オーディエンスのハートをますます燃え上がらせていた。

本編だけでも十分燃え尽きてしまったが、GALNERYUSのライブはまだ半分を終えたばかりと言っても過言ではない(笑)。仲良さげなMCで笑いも起こしつつ、アンコールという名の第2部へ移る。天空をイメージさせるエレガントな楽曲から鋭く攻撃的なものまで、ここでも様々な表情を見せる5人。熱気渦巻くバンド感と息を呑むようなエンターテイメント性が同時に押し寄せるのは、激情的なプレイで魅せるSyuと驚異的な歌唱力で劇的に魅せるSHOが同じバンドにいるからこその面白みだろう。ラストの「ANGEL OF SALVATION」は聴き応え十分な大作。とてつもない完成度と情熱の合わせ技で、GALNERYUSの世界を描ききった。

TEXT:Hirase.M
PHOTO:大町信也 / Shinya Omachi

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