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nano.RIPE

2012年最後に見せた2012年最高のライブ

MPS_24112012/12/26@赤坂BLITZ
“nano.RIPE LIVE TOUR 2012「アナザーワールド」” SPECIAL LIVE REPORT

 

2012年も終わりに差し迫った12/26に、nano.RIPEにとって初の赤坂BLITZワンマンライブが開催された。過去最大規模でのワンマンということもあり、メンバーにとっても不安はあっただろう。だが当日の会場を訪れて、ステージから客席を見渡した時にそんな不安は消し飛んでしまったはずだ。フロアを埋めた観客たちは1曲目の「もしもの話」から、いきなり天高く腕を振り上げてnano.RIPEを全身で歓迎する。
その様子は2階から全景を見渡してみると、圧倒されるほどだった。メジャーデビュー以降、ライブを観る度にオーディエンスの盛り上がりが増していることを感じていたが、この日は今まで観た中でもトップレベルの盛り上がり具合を冒頭から見せていく。ライブでのキラーチューン「バーチャルボーイ」では会場中にタオルが振り乱れ、インディーズ時代からの名曲「ノクチルカ」では早くも最高潮に達したのかと思えるほどのヴォルテージでバーストする。
圧巻のアッパーチューンがあるからこそ、じっくりと聴かせる「パトリシア」での感動も一際に増す。Vo./G.きみコ自身も「大切な曲」と語るこの曲のイントロが始まるといつも、初めて聴いた時の衝撃が蘇ってくるようだ。彼らにとってもメジャーデビューを果たした記念すべき曲であり、ここに至るまでの道程を思い出させるところもあったのではないだろうか。観客も静かにステージ上を見入って、一心に耳を傾けていた。
きみコが喉の手術を経て休養明けということもあったが、そんなことを忘れさせてくれるような彼女らしい歌声にファンも安心したことだろう。喉の手術が決まる前に書いたけれど、心境と歌詞の内容が重なるという「ナンバーゼロ」に続いて本編最後は「架空線」。全18曲の本編を最高のパフォーマンスで突っ走った後には、まだアンコールがある。3月にリリースすることを発表したシングル曲「影踏み」もいち早く披露し、最後まで観衆を喜ばせ続けたnano.RIPE。こちらの予想を飛び越えて進化していく彼らを、2013年も期待して見つめていたい。

TEXT:IMAI

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