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HEY-SMITH

今ここで、ものすごいことが起きている

HEYSMITH_8429Single Tour “Download Me If You Can”

11/22(木)佐賀GEILS、11/26(月)梅田CLUB QUATTRO、11/27(火)名古屋CLUB QUATTRO、11/30(金)山形昭和SESSION、12/03(月)渋谷CLUB QUATTRO(Final)

 

▼TOUR CLOSE UP ー12/03(月)渋谷CLUB QUATTRO(Final)

FACTによる凄まじいライブの後、HEY-SMITHのメンバーを大歓声が迎える。佐賀、梅田、名古屋、山形を経て、Single Tour “Download Me If You Can”ファイナル公演となる渋谷CLUB QUATTROは、彼らのライブが始まる前からものすごい熱気と興奮に包まれていた。ベースアンプにはSTOMPIN' BIRDのタオル、G./Vo.猪狩は盟友coldrainとSiMの3者でまわった“TRIPLE AXE TOUR '12”のTシャツ、Ba./Vo.MukkyはSHANKのTシャツ。彼らがなぜたくさんのファンに支持されるのかは、そういった彼らの姿勢がステージと音楽に溢れているからだ。
メンバーが気合いを合わせて「DRUG FREE JAPAN」からいよいよライブスタート。ソールドアウトでフロアをギュウギュウに埋め尽くした観客全員がスカダンスを始め、一緒に歌い、腕を振り上げ、1曲目とは思えないほどたくさんの汗と笑顔をまき散らして暴れ狂う。ゼロから沸点まで一気に到達させるその加速度は素晴らしい。本数少なめのショートツアーだが、今回もいいライブを重ねてきたことが5人の表情とテンションから伺える。
Tp.Ioriがステージからダイヴし、パンチ力が半端ないキラーチューンがスタート。シングル「Download Me If You Can」だ。音のひとつひとつがボディーブローのようにビシビシと腹に突き刺さる。フロアは既にカオス状態に陥り、会場には異様な興奮が充満する。「Skate Or Die」のイントロだけで悲鳴のような歓声が起き、ダイヴが多発。たくさんの手拍子と飛び散る汗。今ここで、ものすごいことが起きているということが肌でわかる。
猪狩は「ライブ中しゃべってくれててもいいし、ステージに上がってくれてもええし、自由にしてくれていい。オールOK!」と言う。そういった彼らのスタンスが、簡単に観客1人1人のリミッターをカットする。HEY-SMITHがライブで作り出す一体感は、そこらのバンドとは種類が違う。たくさんの肩車からのダイヴが連発した「Endless Sorrow」。IoriとT.Sax.満が凄まじいテンションで暴れ狂った「Jump!!」。「大昔に好きになった子がニューハーフだったけど、そのときにできた曲です」と高速ビート&凶悪リフ&軽快なメロディを武器に全員を狂わせた「SHE IS A MAN」。「このツアーに関わってくれたすべての仲間たちへ」と会場中がスカダンスで楽しそうに暴れ、数え切れないほどの腕があがった「Family」。すべての楽曲が全員のテンションを上げる燃料となり、すべてのメロディが全員の感情を解放する触媒となっている。この日のステージは、今まで観た彼らのどのライブよりも凄みを感じさせた。
「色んなこんにちはといろんなバイバイを繰り返してきたけど、次にこんにちはって言うためのバイバイもあると思う」と、さっきまでとは打って変わって「Goodbye To Say Hello」の浸透度が高いメロディで聴かせたかと思えば、その後は最後まで全力疾走。Dr.Task-nのドラムに合わせてみんなで叫び、みんなでヘドバンし、興奮した客がステージに上がって踊り狂い、「今日を生き抜く覚悟があるのか?」という猪狩の叫びに大声で応え、3度のアンコール、最後まで身体中から色んなものをまき散らしながらHEY-SMITHのライブを全力で楽しんだ。
メンバーは何度も「ありがとう」とオーディエンスに向かって頭を下げた。“ミュージシャンとファン”というよりも、お互いを尊重した対等で愛すべき関係性。HEY-SMITHのライブでしか味わえない興奮と感動で心がいっぱいになった観客は、終演後も長い時間フロアに残り、ライブの余韻を楽しんでいた。

TEXT:Takeshi.Yamanaka

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