音楽メディア・フリーマガジン

“HAPPY MONDAY!! Vol.6”

4組のバンドと1人のDJが“HAPPY MONDAY”にしてくれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月曜日の19:00。仕事を終えたお姉さんとお兄さん、学校帰りの学生…少しだけ疲れを見せる人達が、ライブハウスの入り口に吸い込まれていく。“週の初めからこの人達をここへ向かわせた理由を早く知りたい!”と、膨らむワクワクを両手いっぱいに抱え、私もCLUB251の扉を開けた。
まずはThe Most&Coが登場。強く感情が乗ったグランジロックを聴かせてくれた。ガツガツと全力で鳴らしたかと思えば、緩やかになったり、ピタッと止まる瞬間があったり、1曲の中で息を呑む瞬間がたくさんあって見入ってしまう。男らしい声とハイトーンボイスの絡みが絶妙に美しく、ジャキジャキと鳴るギターとのバランスもまた、たまらなく魅力的だ。
転換中には、SEDAの専属モデル、児玉益美がDJとして楽しませてくれる。間近で拝見するモデルさんは本当に可愛くて、それだけで私はテンションが上昇してしまうわけだが、それ以上に彼女の選曲はセンスがいい。この日のこの時間に聴きたい音楽をバチッと当てて、1日の疲れやモヤモヤを癒してくれる。
気持ちのいい流れのまま、続いて登場したのはThe nonnon。踊るように動き回りながらはじき出されるBa./Cho.斉藤の伸びやかな低音とDr./Cho.ナオの繊細なスティックさばき。そうして作られた土台の上で、ポップで優しい旋律をVo./G.友美が少女のように澄んだ声で歌い上げる。しかし力強さもともに感じられ、媚びないかっこよさがあった。ぽつぽつと聞こえるドリーミーな言葉も、じっくりと聴いてみれば意外と甘すぎない。でも、現実的に突き付けるわけじゃなくて、チクリと染みるけれど優しいのだ。心の小さなかすり傷をひとつひとつ丁寧に消毒し、包み込んでくれるようだった。
Gliderは大人っぽいムードを漂わせつつ、どこか懐かしさのある楽曲を聴かせる。ロックンロールやポップス、AORなど、角度によって様々な要素が光る感じが、なんとなく“宝石のオパールみたいだな”と思った。すごくきらびやかでグラマラス。だけども、宝石みたいに高貴なイメージだけじゃなくて、全部の曲が普遍的で親しみやすく、ほっと心が落ち着く部分もあるから、ますます魅力的。柔らかいサウンドや歌声からだろうか。すごく大きな安心感を得られて、“一度この音楽にすべてを預けて寄り添いたい”とさえ思うほどだった。
そんなGliderとは打って変わり、The Electrosは火傷しそうに熱いサウンドを奏でた。“まさにロック”と言わんばかりの衝動を剥き出しに叫び、弾き、叩く。そこにキーボードの音が加わることで、今まで体感したことのない新たな音楽に。エレクトロな音を効かせたダンサブルなロックはたくさんあるが、新たに“踊れるロック”の代名詞となりうるバンドが出現したと思った。
終演後の和やかなムードや目の前に広がる多くの笑顔、なにより自分の口角の上がり方で、私はみんながこの場所へ集まった意味を理解した。イベントタイトルの通り、とびきり素敵でハッピーな月曜日にするため、この音楽達がないといけなかったんだ。
TEXT:Hirase.M

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