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Whiteboard Jungle

それぞれのシーンで闘う、強く美しい女性たちに魅了された。

JUNGLE☆LIFE × CLUB251 presents “Whiteboard Jungle”
2018/7/10(火) 下北沢CLUB251

Act:TELECiDE / HöLDERLINS / IVOLVE / ゑんら / malika / SEENA SHEEP SKIN

 

JUNGLE☆LIFEと下北沢CLUB251による共催イベント“Whiteboard Jungle”が、7/10に開催された。2018年第3弾となる今回はガールズバンドからアイドル、シンガーソングライターまでジャンルを超えた新進気鋭の女性アーティスト/グループの競演だ。

 

 

malika

先陣を切ったのは“音で思考を支配する”をコンセプトに掲げ、聴けば身体が踊り出すような楽曲、歌とダンスで魅了する3人組アイドルユニット、malika。そのコンセプトどおり、ステージに登場するやいなやセクシーかつ扇情的なダンスで、オーディエンスを支配しようとする。EDMを基調としたダンサブルなサウンドと、妖艶な雰囲気漂うメンバー3人のパフォーマンスが、冒頭からフロアのヴォルテージに勢いよく火を点けていった。

 

 

SEENA SHEEP SKIN

そんな熱気が保たれたままの会場に、2番手で現れたのはSEENA SHEEP SKINだ。アコースティックギター1本を抱え、凛とした佇まいで歌を紡いでいく。Aメロ〜Bメロ〜サビという展開ごとに、次々と表情を変える楽曲。それに合わせて、場内の雰囲気すらも変化させていくかのようだ。限られた時間内で自らの持ち味を全て見せつけるべく、岐阜からたった1人でやってきた彼女の想いがこもった演奏に、観客たちも大きな拍手で真摯に応えていた。

 

 

HöLDERLINS

一転して、ゴリゴリのラウドロックを鳴り響かせたのは、HöLDERLINS。プロレスラーでもあるというVo.キラ☆アンのパワフルなボーカルとアクションで、会場内の温度をどんどん上昇させていく。楽器隊の男どもを引き連れ、縦ノリ横ノリを自在に操るライブでフロアを席巻。湧き起こるコール&レスポンスにハンドクラップなど、一体感が自然と生まれていった。そのまま最後まで一瞬たりともテンション感を落とさないのも、見事の一言。

 

 

ゑんら

和を基調としたサウンドと妖怪のごとき独自のヴィジュアルイメージが印象的だったのは、木乃伊みさと・滝口ひかり・滝口きららの3人によるセルフプロデュースユニット、ゑんら。キャラクターの違う3種類の歌声が、心地よいハーモニーを生み出す。和楽器の音をアクセントに取り入れつつ、アニソンを思わせる親しみやすいメロディとの組み合わせも絶妙な楽曲のクオリティは非常に高い。時に感情を込めて歌い上げる姿からは、大人びた色気も漂わせた。

 

 

TELECiDE

強力無比なメタルコアサウンドで、熱狂の渦を生んだのはTELECiDEだ。伸びのあるクリーンボイスと、キュートな見た目からは想像できないほど芯の強いデスボイスによるツインボーカルの掛け合いは圧巻。洋楽を想起させる本格派の轟音を掻き鳴らすバンド隊と共に、凄まじいライブを繰り広げる。フロアにモッシュピットの狂騒を巻き起こしつつ、女性にしか出せない艶やかさも見せる、その華のある存在感に魅了された人も多かっただろう。

 

 

IVOLVE

この日のトリを務めたのは、“IDOL(アイドル)”と“REVOLVE(廻る/回る)”を組み合わせた名前を掲げる5人組アイドルグループ、IVOLVE。カラフルでポップな衣装を身にまとって登場するが、ステージが始まると王道ロックの系譜を感じる楽曲と歌唱力の高さに圧倒されそうになった。5人が入れ替わり立ち替わり歌をリレーしていく姿からは、メンバー同士の強い信頼関係も感じられる。スケールの大きいステージングは、ラストを飾るに相応しいものだった。

Text:有馬ゴウジュン
Photo:YOSHIHITO SASAKI

 

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