群馬で生まれ、群馬で生きることに誇りを持って活動してきたG-FREAK FACTORY。3月にリリースしたアルバム『FREAKY』のツアーを大成功させた彼らが、7/19に早くもニューシングル『風林花山』をリリースする。群馬の風景と暮らしと想いを切り取ったような肌触りの表題曲「風林花山」、プリミティブな鼓動が脈打つもう1つの群馬の曲「REAL SIGN」、久しぶりとなるファンクサウンドが心地よい「STEADY」、彼らの真骨頂を詰め込んだ「OVERALL」。まるでアルバムのようなボリューム、濃厚で味わい深い今作には、彼らの生き様がありありと刻印されている。
地元には当たり前のものがいっぱい転がっていて、その渦の中にずっと居るから、外ばかりよく見えちゃっていて。近しいものの魅力になかなか気付けないものなんですけど、今作を作るにあたって“群馬ってすごくいいところだ”ということに改めて気づけた」
●確かアルバム『FREAKY』(2017年3月)はスタジオのロビーでインタビューさせていただきましたけど、あのときにちょうど今作『風林花山』を録っていたんですよね?
茂木:あ、そうですね。今年の2月頃かな。
●M-1「風林花山」は劇場版『お前はまだグンマを知らない』の主題歌で、M-3「REAL SIGN」はエンディングテーマということですが、今回のタイアップはどういう経緯で決まったんですか?
茂木:ちょうど群馬を題材にした作品だったこともあって、「決まるかどうかわからないけど作ってみない?」という話をいただいて。
●ということは、そういう話がある上で曲を書いた?
茂木:はい。「どうなるかわからないけどやってみようぜ」という感じで始まったんです。最初にトピックがあったというか。
●そういう作り方はどうだったんですか?
茂木:楽しかったです。俺たちは“群馬”というものを背負っているので、ある意味“特定された人たちに向けて曲を作っていい”という部分がよかったですね。別に特定の人たちに向けた作品ではないんですけど、でもそういう方向性で曲を書けば正解というか。
●曲として1つの着地点が見えやすかったというか。
茂木:そうです。普段は真っ白な状態から曲を書くんですけど、真っ白よりも少しだけ進んだ状態から書き始めることができたかなって。だから楽しかったです。
●先ほど「“群馬”というものを背負っている」とおっしゃいましたけど、G-FREAK FACTORYは昔から“群馬”を掲げていたと思うんです。更に今は群馬で“山人音楽祭”も主催していて、生き方としてより“群馬”を出していると思うんです。おそらく、「島生民」を作った当時よりも、今の方が“群馬”という自覚は強いと思うんです。
茂木:そうですね。
●もともとG-FREAK FACTORYには群馬の血が流れていたのかもしれないけど、『お前はまだグンマを知らない』の話をもらって、もう1度ギュッと“群馬”に焦点を当てる機会を得たような気がするんですが。
茂木:本当にそうなんですよ。だから今まで使っていなかったウィキペディアでちゃんともう一度群馬について調べたんです。それに群馬在住だから間違っちゃいけないじゃないですか。それで色々と調べながら曲を書き始めたんですけど、それで改めて知ることが多かったんです。
●ほう。
茂木:“山人音楽祭”を企画していても思うんですが、“こんなに美味しいお店が群馬にあったんだ”という発見だとか、“こんなところにお店があったんだ”とか、“こういうものが実は名物だったんだ”とか。“こういうものを群馬で食べたら美味しいんだ”とか。そういうことは、“山人音楽祭”をやらないと知らなかったことなんです。
●なるほど。
茂木:結局、地元には当たり前のものがいっぱい転がっていて、その渦の中にずっと居るから、外ばかりよく見えちゃっていて。近しいものの魅力になかなか気付けないものなんですけど、今作を作るにあたって“群馬ってすごくいいところだ”ということに改めて気づけたんですよね。
●だから「風林花山」に“お前はまだお前を知らず”という歌詞があるんでしょうか。
茂木:まさにそうですね。この部分は唯一、いちばん始めに決めたリリックなんです。
●あ、そうなんですか。
茂木:『お前はまだグンマを知らない』というタイトルを“どうもじってやろうかな?”と考えたんです。“お前はまだお前を知らず”とすれば、不特定多数の人たちに訴えることができるんじゃないかなと。
●最初にタイアップというトピックがあったということですが、映画の制作再度からオファー的なものはなかったんですか?
茂木:ありました。「攻撃的でノリノリな曲」というような話をいただいて、どっちかというとすんなりとは書けないだろうなと思っていて。
●「風林花山」は攻撃的でノリノリな曲、ではないですよね(笑)。
茂木:それで書いたのが「REAL SIGN」なんです。
●あっ、そうなんですか。
茂木:最初に「REAL SIGN」を作って映画のプロデューサーの人に聴いてもらったらびっくりされて。「こんな曲書けるんですか」って。
●「REAL SIGN」は僕もびっくりしました(笑)。
茂木:俺も「え? 攻撃的でノリノリな曲じゃないんですか?」とびっくりして。だからそこで精一杯のプレゼンをしたんですよ。「この速い曲でエンドロールがゆっくり上がってきたらエンディングっぽくならないですか? そういうイメージで書きました」って。
●茂木さん自身もプレゼンしたんですね(笑)。
茂木:そしたらプロデューサーの方が「わかりました。じゃあこれはこれで採用しますので、もう1曲書いてくれませんか?」と。それで書いたのが「風林花山」なんです。
●そういうことなんですね。「REAL SIGN」は過去の曲でいうと「FOUNDATION」のような、畳み掛けるような攻撃性があるというか。
茂木:そうそう。最初にそういうイメージで話をいただいたんです。で、「もう1曲」と言われたときに、「例えばどういうタイプの曲ですか?」と訊いたら、「「ダディ・ダーリン」とか「EVEN」とか、こっち系です」と。「なるほど、わかりました!」ということで曲作りに着手したんです。
●「風林花山」を聴くとすごくジーンとするんですが、僕は兵庫県出身東京都在住で群馬のことはG-FREAK FACTORYか“山人音楽祭”を通してしか知らないんです。
茂木:はい。
●でも、「風林花山」を聴くと群馬の風景が見えるんです。群馬の風景と、故郷の風景が見える。それに“風林花山”というタイトルが、曲の雰囲気と、群馬が持つ雰囲気とベストマッチしていて。
茂木:“風林花山”というタイトルは、事務所の社長からヒントをいただいたんですよ。タイトルはずっと決めかねていたんですよ。なかなか決まらなくて。
●はい。
茂木:「風林花山」に“風花”という言葉が出てきますが、“風花”というのは山から風に吹かれて雪がちらほらと舞う群馬の現象なんです。
●あ、そうなんですね。
茂木:風が雪を連れてくる。今回いろいろと調べて知ったんですけど、どうやら群馬や静岡ではそういう呼び方をするらしいんです。
●へぇ〜。
茂木:方言と同じようなその土地限定の言葉で。そういうのって使いたいじゃないですか。
●地域色が出ますからね。
茂木:それで曲名も“風花”で決めようと思っていたら、森山直太朗さんの曲であったんですよね。だから“こりゃダメだ”と思って。それでどうしようかと悩んでいたんですけど、ミックスのときに社長が「どう?」って“風林花山”と紙に書いて渡してくれて。「うわー! これだ!」って瞬時に決まりました。
●すごくいい言葉ですよね。「風」「林」「花」「山」って、“山人音楽祭”でしかほぼ行ったことないですけど群馬っていう感じがします。
茂木:そうですよね。
●この曲はどういうことを考えて作ったんですか?
茂木:群馬って開店休業状態のお店とかが多くて、そういうところに住んでいる人たちの意地だったり。あとは歌詞に“大きな轍”とありますけど、群馬は車社会なんですよね。幸いか幸いじゃないかわからないんですけど、JRがあまりにも発達していないので、車を持たないと暮らしていけないというか、高校を卒業したらみんな1人1台車を持つような文化で、“大きな轍”というのは群馬を象徴しているんですよね。
●はい。
茂木:あと同じく歌詞に“少しの足跡”とありますけど、これは自分も含めてまだまだ少しの足跡しか残せていないなっていう。なので、群馬での風景というか、田舎の暮らしをそのまま表現したような曲ですね。ただ、群馬だけに向けて歌って、群馬バンザイ! みたいな曲にはしたくなかったので、どこに住んでいる人でも「あっ!」と思えるようなものにしたくて。だからさっきも言いましたけど“お前はまだお前を知らず”としたりとか、誰にでも言えるような、どこに住んでいる人にも当てはまるような表現にしたんです。
●個人的にグッときたフレーズがあって、それは“根をはるほどに意地をはれ 愛に変わるまで”、“根をはるほどに意地をはれ 愛が解るまで”という部分なんです。
茂木:「変わるまでがんばれ」「解るまでがんばれ」ということですね。俺もまだ俺を知れていないんですけど(笑)。
●「REAL SIGN」と「風林花山」ができてから、M-2「STEADY」とM-4「OVERALL」を作ったんですか?
茂木:そうですね。全体の肉付けという感じで。
●「STEADY」のようなファンクっぽい曲って、過去にもありましたよね?
茂木:ありましたね。アルバム『島生民』(2003年12月)辺りまでは存分にやっていました。だからこういう曲調はかなり久しぶりなんですよね。久しぶりどころか、1回封印したので。
●え?
茂木:封印というか、「こういうテイストは無くてもいいんじゃないの」って。でも「STEADY」はすんなりと出てきたんです。弾き語りから作った曲なんですけど。
●「OVERALL」はどういうきっかけで?
茂木:3曲ができて「あっ! レゲエがない!」と気づいたんです(笑)。
●ハハハ(笑)。
茂木:3曲ができて、なんかバランスとして足りないような気がして。俺らの周りはパンクバンドが多いですけど、そういうバンドだと長くても3分くらいじゃないですか。でも俺らの場合は5〜6分の曲が当たり前で、そういうパンクバンドが4曲入れるのと、俺らが4曲入れるのとではちょっと違うなと思ったんですけど、結果的に4曲入れて正解だったと思います。
●確かに作品としてのバランスがすごくいいし、バンドが持ついろんな要素が1枚で表現されているような気がします。
茂木:バランスですよね。1曲1曲が惹き立て合っていて、キチンと共鳴しているのがハッキリとわかるし。「OVERALL」のような曲は、作品ごとに1曲は入れておきたいんですよね。真骨頂というか(笑)。
●なるほど。あと、作品として通して聴いたときに気付いたんですけど、実は3曲に“島”というフレーズが出てくるんですよ。
茂木:はっ! 本当だ。この“島”という表現は、曲によって日本のことだったり、群馬のことだったりするんです。
●“島”と聞いて真っ先に浮かぶのは「島生民」なんですけど、僕はG-FREAK FACTORYと出会うまでは“日本=島”という感覚が希薄だったし、自分が生まれたり住んだりしている場所に対する意識が薄かったんです。“ここが島である”という自覚は、当然のことながら島の外の存在や境界線も認識しているわけじゃないですか。
茂木:そうですね。“島”という言葉を何度も使っているのは言われて初めて気づきました(笑)。でも実は今回は“プライド”も複数使っていて(笑)。できれば同じフレーズは使いたくないと思っているんですけどね。
●それが悪いとは全然思わないんです。よく「ライブバンドは楽曲やライブに人柄が出る」と言うじゃないですか。それとよく似た話で、そういった歌詞の話も含めて今回の4曲はG-FREAK FACTORYの生き方が表れているなと。
茂木:ハハハハ(笑)。
●その生々しい感じがすごくよくて。人柄や感情が音楽に出ているんじゃなくて、生き様が出ているという。例えば「REAL SIGN」に入っている三味線とか、ロックバンドに三味線とか有り得ないですよね。アイディアとしては超トリッキーに聞こえるかもしれないけど、G-FREAK FACTORYの場合はめちゃくちゃ馴染んでいる。
茂木:あの三味線は“山人音楽祭”で太鼓と一緒に演奏してくれていた1人なんですよ。
●あっ、そうなんですね。あそこからこのコラボにつながっているのか。
茂木:地域の飲み会というか集まりがあって、「絶対に来て」と誘われて行っていたんですけど、そこで「REAL SIGN」の三味線を弾いてくれている上原梅弦というやつが演奏していたんです。「かっこいい!」と思って。すごく若いんですけど、普段は農家をやっているんですよ。農家をやっていて、「いつか三味線教室を開きたい」という夢を持っている。
●めちゃくちゃかっこいいですね。
茂木:もともと顔見知り程度だったんですけど、その飲み会で話すようになって、同じ街に住んでいることもあって、今回「弾いてくれるか?」と頼んだんです。もともと「REAL SIGN」を作ったとき、こういうループサウンドに三味線は合うだろうなと思っていたんです。ロックバンドに三味線もありそうでなかったし、おもしろいかなと。まさにローカルのコラボです。
●いいですね。“山人音楽祭”が更に楽しみになってきました。
茂木:今年も楽しみですね。できるだけ他のフェスとの差別化をしていかないと、と考えるんですけど、とは言ってもできることとできないことがあって。でも、わざわざ群馬の人が来てくれたり、群馬まで足を運んでくれるようなものにしていかないといけないので、来年に向けての今年、という視点で考えるようになりましたね。
●はい。
茂木:やっぱり「“山人音楽祭”だから行く」というものにしたいんです。でもブランド化したいわけじゃなくて、思い切りおもしろいことを仕掛けていきたいなと。群馬でしかできないようなことだったり、その季節にしかできないことだったり。みんなが年間何回フェスに行くかはわからないですけど、そこに“山人音楽祭”が食い込むためには、何かしらその場で感じたものが大きくないと来年にはつながらないと思うんです。
●“山人音楽祭”はライブだけじゃなくて、あの場所に行って、空気を吸って、風を浴びて、ライブが終わって帰って来るまでが“山人音楽祭”のような印象なんです。まさにお祭りに行くような気分。
茂木:お祭り。なるほど。群馬の人が心底群馬の魅力に気づくことができるフェスにしたいですよね。例えば“山”というワードをフェスの名前に使っていますけど、人はそこに魅力を探してなんとか考えるんですけど、なかなか見つけられなかったりするんですよ。特にその土地に住んでいる人はなおのこと。
●当たり前になってますもんね。
茂木:だから“山”というものを俺たちの魅力にしようじゃないかっていう。“上毛三山”という言葉があるんですけど(赤城山、榛名山、妙義山の三つの山の総称)、例えば「REAL SIGN」ではそこに浅間山も加えて4番まで歌ったりして。“苦しいけどこれを売っていくしかねえ”っていうところからですね(笑)。たいした山じゃないんですよ。栃木や長野ではもっと立派な山が見れるだろうし。でも群馬の人がネーミングして、そこで安心した過去がきっとあったと思うんですよ。だから“山人音楽祭”という名前にして。
●なるほど。
茂木:だから魅力とか着色とかはこれからかなと。いい意味で真っ白だから、これからやっていけるという意味ではチャンスかなと。乱暴な言い方をすれば、群馬という土地を逆手に取って、何か前例があるわけでもないので、パイオニアで模索しながらやるっていうのは、おっかなくもあるけどやりがいがあります。
●今までG-FREAK FACTORYが“群馬”という言葉を口にしたときは、文脈的には“ハンデ”というニュアンスの意味が少なからずあったと思うんです。
茂木:そうですね。
●でも今はもう、武器ですよね。
茂木:ハハハ(笑)。ある意味そうですね。ここまで言い続けてきたら武器になりました(笑)。
interview:Takeshi.Yamanaka
“FREAKY” TOUR 2017
2017/6/24@恵比寿LIQUIDROOM
G-FREAK FACTORYと対バンするときの10-FEETがヤバいことはわかっていたが、1曲目「hammer ska」から3人の気合い、そしてオーディエンスの勢いは桁違いだ。Vo./G.TAKUMAが「今日俺らは恵比寿LIQUIDROOMでG-FREAK FACTORYとお前らと心中するつもりで来た!」と叫び、沸騰状態の客席に向けて更に熱気を注ぐ。「1sec.」「その向こうへ」と立て続けにぶっ飛ばし、聴き慣れないイントロにピンとくる。数日前に初オンエアされたばかりの未発表曲「太陽4号」(7/19リリースのシングル曲)だ。テンポはミドルだけれど熱量がめちゃくちゃ高い同曲、サプライズに観客は興奮の度合いを一気に強め、最後の「goes on」まで全力疾走で駆け抜ける。盟友G-FREAK FACTORYへの多大なる愛だと痛感するほどの、凄まじい気合いと想いが詰まったステージだった。
そしていよいよG-FREAK FACTORY。G.原田、Ba.吉橋、Dr.家坂、サポートのKey.鴨居も含めた4人がジャムセッションを始め、一気に会場が彼らの色に染まる。フラッグを頭からかけたVo.茂木がマイクの前に立ち、まるで呪文のように言葉を重ねる。北関東、オールドヤンキー、群馬、ローカルヤンキー、23本の集大成、G-FREAK FACTORY参ります。
そのステージに心を奪われ、「Unscramble」「奮い立て合い燃えろ」と曲を重ねるに従って、いつの間にかピクリとも動けなくなっている自分に気づく。言葉の1つ1つが必然性をまとい、音の1つ1つには一切の迷いがない。音のせいで視界がパッキリとクリアになっていく“あの”感覚に包まれる。かと思えば「日はまだ高く」の巨大な一体感。愛が溢れるステージング。俺たちがやるのはプロモーションではありません。ライブです。茂木の言葉が胸にズシンと響く。心臓を鷲掴みにされる。
「SOMATO」「チャンダンの香るこの部屋から」と、とっくに燃え盛っていたオーディエンスの感情を更に激しく燃やしていく彼ら。いったいどういうツアーを経験すれば、こんなに凄まじく、こんなにも温かく、そして誰にも真似ができないライブができるのだろうか。
熊本に行ってきた話から、矢継ぎ早に放たれる茂木の言葉。「Too oLD To NKoW」で全身に鳥肌が沸き立ち、茂木は客の上で歌う。曲が終わっても茂木の言葉は途切れることがなく、もはやどこまでがMCでどこまでが歌なのか。用意されておらず、その場で生まれた言葉、予定調和ではない想い。彼らから溢れ出てくるものに全身で呼応する。
故郷の風景が目に浮かぶ「ダディ・ダーリン」を全力で歌い終えた茂木は言った。北関東、オールドルーキー、幸せ者、ローカルヤンキー、G-FREAK FACTORY。ツアーファイナル、これにて。ありがとうございました。「EVEN」で本編終了。アンコールでは新曲「風林花山」、そしてNAIKA MCとの「KTKZ TO TAIYO」で魅せ、最後は全員が手を挙げながら歌った「SUNNY ISLAND STORY」で終演。
G-FREAK FACTORYのライブは、ツアーや“山人音楽祭”、イベントやフェスも含め、年に何回も観ているつもりだが、観るたびに違う。それは進化や成長という言葉では表現しきれない。1つの道を極めようとする者の、生き様の中での変化とも言うべきか。
G-FREAK FACTORY。ツアーファイナル。いま、ここで生きていることを強く自覚する。ライブを観た後にこんなことを自覚させるバンドは、彼らをおいて他に居ない。
TEXT:Takeshi.Yamanaka
PHOTO:HayachiN