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nano.RIPE

New Single『スノードロップ』SPECIAL SELF LINER NOTES

solo_kimiko

2016年は変化の年。

そう決めたものの、変わることはやっぱり怖い。
変わらないもの、当たり前のようにそこにあるものへの安心感に
どうしても人は寄り掛かりたくなるもの。

それでも、ぼくらは変わることを選んだ。

2016年第2弾シングル『スノードロップ』は
聴く人が聴いたら「新しい」nano.RIPEなんだろう。
でも、ぼくらの描く変化はそういうことではない。
ぼくらの中にあるモノのより深くをえぐりとるような、そういう変化だ。
今までよりも深層的な部分を表に出す、
平たく言うと、今までだったらアルバムの1曲になるようなコアな曲を
積極的に表に出していくことだ。

あたしの歌詞はクセが強い。
本当に言いたいことや強すぎるコトバは使いどころを選んできた。
それをシングル、しかも人気作品のタイアップ曲にしてしまおうというのだから、
不安や恐れがなかったかと言えばもちろんウソになる。
でも、これまでたくさんのタイアップをさせていただいてきた中で、
それでも揺るがなかった芯の部分を歌わないことのほうがよっぽどウソになる。
そう決めたからこその「変化」はバンドにとって必ず「進化」になる、そう思った。

「だれにだって創れるもんに価値はない」

当たり障りのないことを言うのは容易い。
自分の感情を殺して、敵を作らず、空気のようにふわふわしていられたら
そんなに楽な生き方ってないんじゃないか。
というのはきっと極論で、そんなことが出来る人の方が世の中よっぽど少ない。
そして、それにはきっと相応の代償がついてくるんだろう。
わかっていてもそういう生き方に憧れて、不器用な自分に嫌気がさす。
だけど、そんなあたしだからこそ、そんなあたしにしか、書けないウタがあるはずだ。
そういう願いも込めて書いたんだと、書き終えてからしばらく経って気が付いた。

カップリングも含め、これまで以上にnano.RIPEらしさの詰まった1枚になった。
新しいnano.RIPEだと感じるあなたは、きっと本当のぼくらを少し知ってくれたんだと思う。
ぼくららしいと思ってくれたあなたは、きっと何度もライブハウスでのぼくらをその目で観てくれたんだろう。

「変化」というコトバは、表面的なことが変化するという意味だけではない。
相手に対してどれだけココロを開き自分を曝け出すか、出せるか、
それだって相手にとっても自分にとっても大きな変化だ。

曝け出したい。
ステージに立っているあいだくらい。

Vo.きみコ

 

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