2016/4/2@千葉LOOK
AFOC 10th Anniversary “THE BLUE TOUR -青く塗れ!-”
結成10年を記念して2月にベスト盤をリリースしたa flood of circle(以下AFOC)が、そのレコ発ツアー“THE BLUE TOUR -青く塗れ!-”を4/2の千葉LOOKからスタートさせた。
「2年も経っちゃったよ、会いたかったぜ!」とVo./G.佐々木亮介がMCで口にしていたが、ワンマンツアーはなんと2年ぶり! メンバー自身にとっても会場に集まったファンにとっても待望のライブということもあり、スタート直後から会場のムードはいきなり最高潮に達する。ベスト盤の収録曲をメインに構成されたセットリストの合間に挟まれてくる、それ以外の楽曲群もファンにはたまらないチョイスだ。まさにAFOCの“ベスト”と呼べるセットリストに、会場のボルテージはさらに上昇していく。
そして、この日のライブではバンドの状態が非常に良いということが、至るところから窺い知れる。メンバーのテンションや演奏のグルーヴももちろんのこと、何より好調ぶりを見て取れたのがメンバーの表情…とにかく明るいのだ。昨年のメンバー脱退etc…の困難を乗り越えたことで、さらにたくましくなったバンドの清々しいまでの笑顔が、a flood of circleというロックンロールバンドが大きな飛躍を遂げたことの証明となっていた。
“ロックンロール”という言葉はややもすると古臭いイメージもあるが、彼らは過去の音楽を継承しつつも、常に貪欲にアップデートさせてきた。AFOCは2016年に新たな“ロックンロール”という音楽を鳴らしているのだ。10年の間に彼らのライブに触れたことのある人にも、今のAFOCのライブをぜひ観てもらいたいと感じた。
今回のライブ中にも披露された「Black Eye Blues」の中で“ステージ上がるたび レコード出すたび 世界が変わると本気で信じる”という歌詞の一節があるとおり、今の彼らなら本当に世界を変えてくれると信じられるような素晴らしいライブだった。まだツアー初日が終わったばかりだが、6/4の新木場STUDIO COASTを含む全23公演でどんどん成長していく彼らの未来がとても楽しみだ。
TEXT:栗橋康成
PHOTO:大参久人