2015/11/25@心斎橋BIGCAT
“アダチケンゴワンマンライブ「PxDxC vol.3」”
関西在住のシンガーソングライター“アダチケンゴ”のワンマンライブが11/25、心斎橋BIGCATで開催された。数日前にSOLD OUTとなった会場は大勢のオーディエンスがSTARTを待ち、同日リリースされたニューミニアルバム『Reborn』にも購入の長蛇の列ができた。軽快なSEが流れ始めるとBGMに合わせた手拍子の中で登場したメンバー、そしてアダチケンゴ。「Tell meいってみよー!」とオープニングナンバーは「Tell me」。早くも盛り上がる会場。彼の独特な透き通るハイトーンボイスが「♡にきて」では柔らかに、「セッション!パッション!」ではエッジの効いたギターカッティングと共にロックに鋭く会場に響く。
日常に寄り添った彼の歌はリスナーが共感できる歌詞が多く、新曲「DanDan断捨離」は年末に近づくにつれ感じる断捨離をうまく表現しているし、「Dear;〜ママはいつでもあなたの味方〜」の母親の気持ちを歌った歌詞が心を暖めていく。 ベースにある情熱だったり、感謝だったりが日々の生活を彩る歌詞が王道的なメロディーに乗って、会場の1人1人の心に染み渡っていく。それはオーディエンスの柔らかな表情を見れば、一目瞭然だ。
「ペルソナ」「Stranger」とロックチューンを聴かせた後はギターを置いて「Jumping up」「Don’t stop the bus music」と続く。会場を所狭しとタオルを振り回しながら動き回る彼の姿を目で追いつつ、呼応するように会場中にタオルが舞う。そして、最後の曲「ひだまりの下」では彼が歌に乗せたメッセージが全て込められているかのように、夢を持つことの大切さを歌った。
アダチケンゴは常にチャレンジャーだ。大きな会場でのワンマンライブもどんどんステップアップしていくのは、アーティストとしての自身の夢を明確な目標に変えているからに他ならない。アンコールでは代表曲「メッセージ」「ハルカトオクヘ」で締め、大団円で自身最大規模のワンマンライブを終えた。2016年はさらなる目標として、1,000人動員でのストリートを挙げた彼の前進は止まらない。
TEXT:柴正明