音楽メディア・フリーマガジン
結成15周年を迎えた組織暴力幼稚園と、8月に『どうせいつか壊れてしまう人間は悲しい肉の飴細工だから』をリリースしたばかりの死神。その2組を祝うためのイベントが“四谷地下大空襲”が四谷OUTBREAK！ で行われた。
1.殺生に絶望
暗くおどろおどろしい音楽が鳴り響く。殺生に絶望のステージで“四谷地下大空襲”の幕は切って落とされた。ローファイな打ち込みサウンドやアコースティックギター、アコーディオンを使い表現される奇妙なサウンドは、どこか昭和の匂いのする摩訶不思議な世界へ誘う。
2.BBG48
続いて登場したのは、劇団ゴキブリコンビナートから派生したアイドルBBG48。「食べごろよ」、「クリックしてね」、「ゴミ漁りの歌」と強烈なパフォーマンスを披露し、会場を沸かせた。最後の曲、「モザンビークで捕まえて」まで一貫して突き抜けまくったエロ表現はもはやホラー。それをしっかり笑いに着地させ、フロアを盛り上げた。ゴミやイガグリが飛び交う会場の混沌は、乳のステージで更に過激なものへと変貌する。
3.乳
S.Eでモーツァルトのオペラ「恋とはどんなものかしら」が流れ、G.町蔵が見事な歌声を披露、イタコパンクバンド・乳のステージが始まる。「S.Eを間違えた」とMCで本人が言っていたのだが、絶叫と轟音が響く本編とのコントラストはむしろ凄まじいインパクトだった。フロア、ステージ関係なく暴れ狂うメンバーに、観客も狂喜していた。
4.死神
今回の企画の首謀者・死神がステージに上る。1曲目に「どうせいつか壊れてしまう人間は悲しい肉の飴細工だから」を演奏し、会場を悲壮感漂う空間に仕立てる。「病は伝染る」では磨きのかかった切れ味鋭いパフォーマンスを披露。時折奇声を発し、語るように歌う死神。ギターが生み出すまるで痙攣したようなビートが、フロアに独特な緊張を生み出した。その張り詰めた空気は、次のFOXPILL CULTのステージで爆発する。
5.FOXPILL CULT
死神と同じく、8月に新音源『蠅になろう』をリリースしたFOXPILL CULT。車のホイールやドラム缶、液晶テレビなどを使って舞台装飾を施し、3人のゲストを迎えた6人編成で最高にハイなステージを披露してくれた。冒頭からステージで吹き出す炎や火花。彼らのブッ飛んだライブパフォーマンスは非常に刺激的でスリリングだった。
6.組織暴力幼稚園
そしてトリは組織暴力幼稚園(以下、組織)。15周年という節目のイベントなだけあって、どんなものが飛び交うのかと伺っていたのだが、今回は違った。フロアにはゴミ箱もブルーシートの養生もない、滴る汁も生イカの強烈な匂いもない。彼らはこの日、そういったものを使わずに音楽だけで勝負をしたのだ。あえて飛び道具を使わずに行われる演奏は会場に力強く響き、オーディエンスはそれに応えるように歓声をあげていた。アンコールではバンドの初期メンバーG.政府開発援助がゲスト参加。8年ぶりにVo.園長との熱演を披露し、会場を大いに沸かせた。
――良い意味で予想を裏切る展開の連続。先の読めないスリリングな競演に度肝を抜かれた夜だった。強烈なイベントを企画してくれた死神氏と、それを実現させてくれた四谷OUTBREAK！ 佐藤氏。彼らの今後のヤバい活動にも引き続き注目していきたい。
TEXT:馬渡司
死神が11周年、組織暴力幼稚園が15周年。
自分自身、死神で10年以上やってるから分かる境地なんですけど、それだけやってればその活動における様々な引き出しはおのずと使い果たすし、自身の能力のてっぺんというのもある程度見えてくる。
それであぁ駄目だぁ解散、活動終了。とならないために必要になるのが、絶えず手前の引き出し・能力を拡張し続けることと継続する執念なんです。
それが努力だとかストイックとかじゃなくて、あたり前に、フツーにできてないと続かないんですよ 。
ハッタリだけじゃ10年やれない。
ダラダラやるなら辞めた方がマシなんて言ってるのは言い訳で、ダラダラは次のステップへのタメ、グッとこらえる期間なんですよ。
おっそろしくキツいですよ、200回くらい辞めようと思いますし、でもそこを乗り越えると全く違うビジョンが待ってる。
解散なんて簡単ですから、「はい、辞めます」で終わりですから。
15年組織暴力幼稚園の看板を背負い続ける園長という人間を尊敬してますね。本人は「看板、年数なんかどうでもいい！」なんて言いそうですけど。
あとバンド一緒にやるようになったら園長と全く遊ばなくなりましたね、関係性が変わったからでしょう。
メンバーとして関わるようになってから園長の言動に たまにムカつくときもありましたが、ここ半年くらいはムカついてないです。
加入して1年、バンド不適合者の私がこうして続けられてるのが不思議で不思議でもう仕方がない。
復活メンバーであり2代目ドラマーの閉じ込めさんはサウンド面でのバンマス、
園長が精神面でのバンマスって感じでバンドとしての柱が太い。
今回ゲスト出演したオリジナルメンバーの政府さんは園長の右腕、相棒。
これからもたまには力を貸してくれるでしょう。
G.死神
メンバーを北斗の拳のキャラに例えるなら(何となく)
園長さん→ケンシロウ
死神さん→トキ
政府開発援助さん→ジュウザ
幼妻閉じ込め装置さん→シン
氷狩トカゲ→ユダ
腹んなかドロドロしててスープ出来てそうな、ベースの氷狩トカゲです。
食べにきてください
残さず食えよ。
Ba.氷狩トカゲ
幼妻閉じ込め装置(Dr.)
15年間、その中でも濃い時期に在籍させて頂いているのでは無いかと思います。
個人的には政府君を含めた今の面子が心地良いので、新たなスタート地点だと思っております。
Dr.幼妻閉じ込め装置
最初は二人だったんだ。
二人とも歌い手でさ。
それでも俺はアイツと遊びたくて、
手を伸ばしたんだ…漫画みたいに、
『バンドやろうぜ！！』ってさ。
15周年？よくわかんないけど、
長かったなぁ…色々。
しばらくぶりにliveやったけど、全然違和感なかったなぁ。
想像していた緊張も、
創造していた衝動なく。
ただただ前回のliveの次が一ヶ月とかじゃなくて数年だった、
そんな感じ。
ただ…やっぱり楽しいなぁって。
このまま…転がれ…。
メンバー
園長
結局コイツと遊びたいだけなんだ。
遊ぶ場所が今は砂場じゃなくてライブハウスなだけなんだ。
今はね(笑)。
トカゲ
ウチのベースはナゼか代々女系(初代含)。
エロいよね？ノビシロいいよね(笑)。
ステージ裏腹ちんちくりナンダゼ!?
死神
元々タイバンだった彼。
最近は曲を、自分のものにし始めてとてもカッケー(笑)。
彼とも遊びたかった俺は嬉しい訳で(笑)。
閉じ込め
昔メンバーだった訳で。
余り変わってなかったりして、
遊んでて違和感全然なくてさ。
相変わらず引き出し多くて助かる件。
ゲストG.政府開発援助
ウヒョー!!!
Vo.園長
