2015/6/13@名古屋R.A.D
“「セックスマシーン VS 老化」〜私がおじいちゃんになっても〜”
O.A:愛はズボーン
セックスマシーン初となる、名古屋でのワンマンライブが栄R.A.Dで開催された。今回のワンマンは高齢者体験スーツ(耳栓や特殊眼鏡、手足の重りなどを装着して、日常生活動作を擬似的に体験する)を着てライブすることにより、高齢者の気持ちを理解し社会貢献に繋げようというコンセプトワンマン。
「圧倒的な存在感!!」Vo./Key.森田のお馴染みのシャウトが会場に響き渡り一気にボルテージが上がるゲストボーカル達(セックスマシーンはお客さんをゲストボーカルと呼ぶ)。いつもならここで各メンバーが登場するのだが、一向に姿を見せない。しばらくすると、会場後方から人をかき分け高齢者体験スーツを身にまとったメンバーがヨボヨボと登場(笑)。「ほとんど見えないし、聞こえないけど一緒にライブしよう! 歌え!」と「君を失ってWow」がスタート。耳栓の影響であまり音が聞こえていないメンバーに届けるかのように、ゲストボーカル達の大合唱。会場は心地よい一体感に包まれる。
その後「正気」「文句はないな、野郎ども!」新曲「久しぶり!」とセックスマシーンお得意のハイテンポなナンバーで会場はさらに熱を帯びる。自らハンディキャップを背負ってはいるが、普段のライブ以上の熱量でライブを展開していくセックスマシーン。「今日のライブは一つの壁だと思う。みんなそれぞれの壁を乗り越えていこう」と森田。その思いに応えるG./Key.近藤、Ba./Key.日野、Dr./Key.緒方の3人のコーラスワークが特徴的な「春への扉」へと続く。アッパーなチューンからメロウなバラードまで、幅広い楽曲で会場を堪能させた後は「16歳の時に作った曲です。70歳になってもするんだろうな(笑)」と、世界で一番逆説的なラブソング「死んじゃって頂戴」! 体力的には既に限界まできているであろうにも関わらず、ここからさらにギアを一つ上げ「一生のお願い」「安全地帯」「頭の良くなるラブソング」と怒涛の本編を駆け抜けた。
アンコールでは高齢者体験スーツを脱ぎ若返った姿でメンバーが登場し、高齢者の方々がいかに大変かを会場にいたゲストボーカル達に訴えかける。実にセックスマシーンらしい、誰も真似できない(しない)印象に残るワンマンライブだった。
Text:seita morino
Photo:miho sakamoto