2014年9月に新境地的作品『i AGAINST i』をリリースし、レコ発ツアーでは己の美学と人間が持つ毒や闇の部分を隠さずに表現し、さらなる成長を見せつけたSiM。圧倒的な力を持ってラウドロックシーンの先頭をひた走る彼らが、6/10にシングル『ANGELS and DEViLS』をリリースする。アニメ『神撃のバハムート GENESIS』のために書かれた楽曲をフルサイズで再録音した「EXiSTENCE」と、新たなSiMの一面が垣間見える「Millions of Stones」の2曲。よりストレートに、キャッチーに研ぎ澄まされた楽曲たちは、次のバンドの方向性を示す重要なカギになるだろう。7/11、12にはパワーアップした主催フェス”DEAD POP FESTiVAL2015”を開催。今月号のインタビューでは、とんでもない勢いで躍進を続け、常に全力疾走し続けるトップランナーの実像に迫る。
「絶対に忘れちゃいけない気持ちの部分ってあるじゃないですか。そういうところを忘れずにできたんです」
■以前からSiMのライブを観ていると、4人が「鍛錬してライブを組み上げている」というイメージがすごくあったんです。でも最近は…例えば"i AGAINST i" TOUR 2014 FiNAL SERIES -ONE MAN SHOWS- のZepp Tokyo公演でもそう感じたんですけど…“鍛錬の跡”さえ見せないというか。4人が自由にやっているように観えていて、でもよくよく考えてみたら、自由にやってできるわけがないようなことを作り上げているという。バンドがそういう境地にたどり着いたような気がしているんですけど。
MAH:それがいちばんいいですからね。いちばんかっこいい。
SIN:そうですね。
■「軽いことをやっているようで、実はすごいことをやっている」みたいな。そういう部分がすごく印象的だったんですが、ツアーの印象はどうでしたか?
MAH:特にツアーの最後の方はワンマンライブにも慣れてきて、「より自分たちの世界を見せる」という意識ができるようになったというか。やっと自分たちの世界を深く見せることに慣れてきたっていうのもあるのかな。だからすごくリラックスして、楽しみながらできていたのかもしれないです。あとは対バンがすごく充実していて、毎日刺激をもらったので、それもあると思います。
■対バンでいい刺激をもらってワンマンツアーに臨めた。
MAH:めちゃめちゃ良いツアーだったから、それもあると思う。すごく成長できたから。
■成長を感じたと。
SHOW-HATE:対バンをすることで「もっと人間力を上げていかないと」っていう刺激をもらいました。絶対に忘れちゃいけない気持ちの部分ってあるじゃないですか。そういうところを忘れずにできたんです。
MAH:ワンマンばかりで自分との闘いになると「自分の引き出しの中でどう足掻くか」しかないから。成長することは大変だと思うんですよね。
■常に自分を省みないと難しいですよね。
MAH:対バンツアーの初日がクリープハイプとUNLIMITSですからね。いきなり全然違う音楽性で、ソリッドなライブをするクリープハイプと、女性ボーカルのUNLIMITSで、いきなり得るものがすごく大きくて。
■もともと、そういう気持ちの部分を意識して一部を対バン形式にしたんですか?
MAH:別にそういうわけではなかったんです。例えば他のイベントで対バンをしても、そこまで深い仲になれない感じがあって。自分たちのツアーに呼ぶか呼ばれるかしないと、そこまで仲良くならないですよね。夏に“DEAD POP FESTiVAL”をやるっていうこともあったので、いろんなバンドともっと深い仲になりたいっていうのがあったんです。だから、別に「自分たちが成長するために!」とか、そういう感じではなかったんですよ。
■特に深く考えていなかったけど、結果として連動していたと。
MAH:考えてみると、今までもずっと対バンで成長してきたので。だから、あまり新しいことをやったわけじゃなかったんだなと後で気付いたんですよね。
GODRi:対バンをすることで、対バン相手が「ファイナルワンマン、頑張ってこいよ!」っていう感じで背中を押してくれたんです。「みんなからもらったエネルギーを全部ワンマンに出そう!」という気持ちで最後のワンマンツアーはまわれましたね。
「僕らの中に持っているEDMな感じとか、ダブステップをやり尽くした感があった。だから僕らの中ではシンプルなストレートな曲を出すっていうのは予定通りというか」
■今回、6/10に『ANGELS and DEViLS』リリースがありますが、7/11、12には“DEAD POP FESTiVAL 2015”も開催しますよね。開催前に何かしらリリースをするつもりだった?
MAH:「何かあったらいいな」とは思っていました。でも、僕の中では“DEAD POP FESTiVAL”は“DEAD POP FESTiVAL”でドーンってあって、SiMはSiMでドーンとある、みたいなに別物で考えていたんです。だからCDを作っている中で、“DEAD POP FESTiVAL”との繋がりというのを忘れていて。結果的にベストタイミングだったっていう感じですね。
■リリースで考えたら『i AGAINST i』の次の作品になるわけじゃないですか。『i AGAINST i』は自分たちのやりたいことやルーツ、持てるものを詰め込んだ作品だと思うんですけど。そこからの繋がりは意識しているんですか?
MAH:僕の中では『PANDORA』(3rdアルバム 2013年10月)で一段落して、『i AGAINST i』から次のアルバムまでのセットで考えていて。『i AGAINST i』を作る段階から、次のアルバムはストレートなものにしようと思っていたんです。だから逆に『i AGAINST i』であそこまでしっちゃかめっちゃかできたんですよね。そこで僕らの中に持っているEDMな感じとか、ダブステップをやり尽くした感があった。だから僕らの中ではシンプルなストレートな曲を出すっていうのは予定通りというか。
■『ANGELS and DEViLS』の2曲を聴いて、すごくキャッチーだと思ったんです。メロディの持っていき方とか、お客さんが入る隙間の入れ方とか。それがすごくキャッチーなイメージがあったんですよね。SiMが考えるキャッチーさやストレートさというのは、自分たちなりに考えている基準があるんですか?
MAH:「ここはお客さんが歌うだろう」とか「このメロディが耳に入ったら残るだろう」と考えて。メロディの邪魔にならないように、それを後押しするようなアレンジをしていますね。
■やっぱりメロディが中心なんですね。
MAH:ボーカルが作っているっていうのが大きいんじゃないですかね。その隙間を他のパートに埋めてもらうっていうのが、すごくピッタリきているというか。
■なるほど。M-1「EXiSTENCE」ですが、去年の時点でTVサイズはできていたんですよね。
MAH:そうです。『神撃のバハムート GENESIS』の監督から「SiMに(曲を)書いてほしい」っていう話をもらったんです。「今までどおりの感じで、勢いのあるやつを自由に作ってください!」と。
■テーマは“自由”だったんですね。
MAH:テーマは自由で、90秒っていう尺だけが決まっていたんです。だから逆に僕らの方が「アニメだからな〜」とか、いろいろ考えちゃって。
■90秒バージョンができて、そこから膨らませようと。
MAH:そうですね。90秒の時点ですごくパンチもあってストレートだし、かつウェットみたいな。自分でも「これは行けるぞ」と思ったんですよね。そこから時間をかけて少しづつ、次の展開、次の展開って繋ぎ合わせていきました。
■なるほど。次のM-2「Millions of Stones」ですが、これもキャッチーな曲ですよね。
MAH:そうですね。僕の中ではかなり。
■“Hey! Ho! Let’s Go!”言うてるし。
MAH:これでも明るいイメージなんです(笑)。
■明るい曲にしたかったんですか?
MAH:そうです。今までマイナー調の曲しかやっていなかったので、「ぎりぎりマイナーキーなんだけど明るく聴こえる」みたいなことをいろいろ試していて。SiMにしてはストレート過ぎるかと思ったんですけど、みんなに聴かせたら良い反応だったので、やってみたという感じですね。
■“明る過ぎず”という価値観は、SiMのメロディの展開にも通ずるものがある気がするんです。2曲ともサビがキャッチーだけど、行き切らないところがありますよね。
MAH:そうそう(笑)。「Millions of Stones」とか、キャッチーな方向に行きそうなのに、「半音下がる」みたいな。
■それはなんなんでしょう? 癖なんですかね?
MAH:癖もあると思うし、そのまま行くとバランスが崩れちゃう、みたいな自分ルールがあるんだと思うんですよね。それが多分“SiMっぽい”でぎりぎり収まるラインだと思うんです。
■「お客さんをどう動かしたいか?」っていう部分はこの曲を聴いていて上手いと感じます。サビを一緒に歌うというよりも「一緒にこの曲を作っています」みたいなノリ。そういう歌わせる部分も含めてSiMっぽいなと思うんです。
MAH:逆に歌ってくれないと、サビとかは成り立たないです(笑)。「Millions of Stones」は特に掛け声のパートの音量が今までの曲よりも格段に大きいんです。「Same Sky」(『EViLS』収録)とは全然違う「拳を上げて!」みたいな曲をやりたかったんですね。
■そういう一体感って、もしかしたら今までなかったのかもしれない。
MAH:確かに。あの大合唱感はなかったですね。
■なかったですよね。一体感は今までのライブでも感じましたけど、SiMはお客さんをちょっと突き放すじゃないですか(笑)。でも「Millions of Stones」は確かに一体感が強いかもしれないですね。今作の歌詞なんですけど、2曲とも自分自身に言い聞かせるような曲なのかなと思ったんですが。
MAH:最近書く歌詞がどんどん内向的になっていっているんですよ。例えば「Blah Blah Blah」(『EViLS』&『PANDORA』収録)は、僕らを聴いている若い子たちに向けて、いろんな言葉を投げかけているような意識だったんです。でも、最近は自分に向けて歌っているような曲が多くなっていて。それが何故かは分からないんですけど。
■何故かは分からないんですか?
MAH:う〜ん。病んでいるのかな…(笑)。そういえばこの間、偶然霊視ができる人に会って。
■わ!
MAH:「あなたはものすごく不安を抱えている」って言われましたね。バンドに関してはどんどん自信に繋がってきているはずなんですけど。どこかで「自分がしっかりしないとヤバい」っていう恐怖感があるのかな。
■なるほど。でも、この曲で歌っていることは決してネガティブではなくて、そういう日々の自問自答みたいなものから作りだされるものなのかなと。
MAH:そうだといいな〜(笑)。
■ハハハ(笑)。別にMAHくんのことだけじゃなくて、SiMと捉えても全然すごく伝わってくるというか。
MAH:特に「Millions of Stones」の“石は1つじゃダメだけど、俺たちには何百万もの石がある”は、自分が全て抱えているっていうより、石を1個持っている人がたくさんいるっていう。それこそSiMが主人公で、ファンや仲間たちがいっぱいいるっていうイメージで書いたんです。
■なるほど。
MAH:「EXiSTENCE」の方は『神撃のバハムート GENESIS』の主人公の心の葛藤を描いた部分があるので。主人公と自分を重ねて書いたところがあるというか。ところどころ絶望的な風に聴こえるかもしれないけど、最終的にはすごくポジティブな歌詞になっているんです。
■確かにポジティブですよね。“この夜が明けても 何か変わるわけじゃないさ”っていう辺りはすごくSiMらしいなと思いました。
MAH:捻くれているなって思います(笑)。
「“SiMが一世一代の大勝負するんだったら力を貸してやるよ!”って言ってくれるっていうのがクソ熱い。“来いよ! みんな”みたいな感じ」
■今作のタイトルが 『ANGELS and DEViLS』ですが、これは?
MAH:「EXiSTENCE」の歌詞に出てくる“天使も悪魔も元は同じ 俺が祈った"神"の子だったんだ”から取りました。これは有名な話ですけど「悪魔も元々は天使で、結局堕天使になって悪魔になった」っていう。人間も歩き方次第でどっちにも転んじゃうというところで『ANGELS and DEViLS』が一番大きい両極を表しているのかなと。毎回CDに、僕の歌詞と違う言葉を入れているんですけど。「Millions of Stones」には、「1つでダメなら2つ、2つでダメなら3つ。100まで数えて諦めるやつと、101を数えられるもの」という言葉が入っています。諦めることもできるし、最後まで諦めないで続けることもできるし。結局自分の選択でどっちにでも行けるわけで。「そういう覚悟を持たないと、天使にも悪魔にもなれちゃうよ」っていうメッセージなんです。これも、何か自分の心境の表れなのかな。
■心境の表れでしょうね。
MAH:今、俺らがここで調子こいたら落っこちるのは簡単なこと。逆にずっと初心を忘れずに、ちゃんと感謝しながらやっていったら、もっともっと上に行けるだろうし。結局、自分の行動で全てが決まるっていう。
■結局は自分次第だと。
MAH:実は、“ANGELS”っていう言葉を使うこと自体にけっこう抵抗感があったんですよ。“DEVILS”は全然使えるんですけどね。
SHOW-HATE:でも、意外と俺はしっくりきているな。
GODRi:うん。意外にかっこいいんだよね。
■確かにパブリックなSiMのイメージって“黒い”とか“悪い”とか“怖い”とか。
MAH:“天使と悪魔”じゃなくて、“天使たちと悪魔たち”だからね。こういうの良いよね。いろいろイメージが湧くというか。
■なるほど。そしてリリース後は“DEAD POP FESTiVAL 2015”が開催されますが。6回目にして、いつも“BAYCAMP”をやっている東扇島東公園特設会場でやるという。もともとイベントを大きくしたいっていうのはあったんですか?
MAH:もともと“DEAD POP FESTiVAL”を始めた頃に、いつか野外でやりたいっていう目標は少なからずありました。やっぱり“京都大作戦”の影響が強くて。実質1回目の開催だった“京都大作戦2008”に呼んでもらって、初めて邦楽のフェスっていうものに出たんですよ。当時はまだ前のメンバーで牛若ノ舞台の方に出演して、人も全然いなくて悔しい思いをしたんですけど。
■それまでは邦楽のフェスって行ったことがなかったんだ。
MAH:ないですね。“SUMMER SONIC”くらいしか行ったことなくて。ぶっちゃけ、まだ邦楽自体が好きじゃなかった。でも「(マキシマム ザ )ホルモンとか出るらしい。ヤバい!」って、「邦楽のフェスってどんなものなんだろうね?」って行ってみたら本当に素晴らしいフェスで。お客さんもバンドマンも全員が10-FEETと「イベントを成功させよう!」みたいな。
■“京都大作戦”はみんなが「フェスの主催者」っていうノリでやっていますもんね。
MAH:それが素晴らしいと思いました。「こんなフェスがいつかできたら良いな」とうっすら考えていたんですけど。でも、そこが“DEAD POP FESTiVAL”とそんなに直結はしていなくて。「“DEAD POP FESTiVAL”を野外にもっていきたい」って思ったのは2〜3年前からかな。最初、「イベントをやろう」って4人で会議して。名前を決める時に、「野外でもやれたらいいな」っていうことで“FESTiVAL”を付けたんです。
■“DEAD POP FESTiVAL”って名前を聞いた時からそうなるんじゃないかと思っていました。例えばツアータイトルに“JAPAN TOUR”って入れるバンドもいるじゃないですか。それって「いずれは海外でも」っていう意志の表れだと思うので、“FESTiVAL”って、そういうことだろうなと思っていたんですけど。
MAH:でも当時は、現実的にZeppクラスぐらいにしか想像していなかったんです。でも、2〜3年前から「あれ? これは野外でできるんじゃないかな」って。HEY-SMITHがやった“HAZIKETEMAZARE FESTIVAL”も大きかったですね。
■あぁ〜。去年やった“HAZIKETEMAZARE FESTIVAL 2014”のSiMのライブは最高でしたね! しかも、その後HEY-SMITH「バトンが重すぎるから」って言って、スカした感じでやったじゃないですか。あれも最高でした。
MAH:いいドラマでしたね。
■あれも大きかった?
MAH:「俺たちの世代でもここまでできるんだな」っていう自信になりましたね。たぶん猪狩も満足はしていないと思うんですよ。俺も「まだまだ頑張らなきゃな」ってあの時思ったし。それが逆にすごく自信にもなって「ここまでだったら俺らもできるんだな」っていうのが見えたから。実際にTAKUMAさん(10-FEET)にも相談して。だから、いろんな人に力を借りて成功できると嬉しいです。
■しかし、このそうそうたるメンツはすごいですよね。しかも“京都大作戦”の次の週という。
MAH:絶対無理だと思っていたのに、みんな出てくれるんですよね。この忙しい時期にどんなフェスかも分からない、全く実績のないフェスにこのメンツが出てくれるってすげえな! って思いますよね。これはバンドが主催しているからこそというか。
■いや、絶対そうですよ。
MAH:主催がどこかの企業だったら、たぶんみんな出てくれなかったと思うんですよね。「SiMが一世一代の大勝負するんだったら力を貸してやるよ!」って言ってくれるっていうのがクソ熱い。「来いよ! みんな」みたいな感じ。
■先輩方もかっこいいですね。
MAH:そうなんですよ。みんなかっこいい…。「みんなかっこいい」とか言っちゃて(笑)。
一同:ハハハハハ(爆笑)。
■“京都大作戦”がものすごくライブハウスシーンに影響を与えていると思いますし、あそこで10-FEETが意図していないところで種が蒔かれていて、大きくなってきていると思うんです。“SAKAI MEETING”も、“HAZIKETEMAZARE FESTIVAL”、“TRIPLE AXE”もそうですけど。その良さが、お客さんもお客さんなりに感じていると思うんですよね。10-FEETからするとSiMやHEY-SMITH、coldrainは10歳くらい下でしょ? だから「この人たちが次に何かやってくれるだろうな」っていう期待感は、たぶんみんな感じてくれていると思うんですよね。しかも“DEAD POP FESTiVAL 2015”はcoldrainとHEY-SMITHが同じ日に出るじゃないですか。これも今までの繋がりで分かるし、この2バンドがいなきゃいけないし。
MAH:そうなんですよ。
■HEY-SMITHもめでたく活動することになって。そういう全部のストーリーが嬉しいですね。
MAH:2日間で2ステージあるんですが、“京都大作戦”の「牛若ノ舞台から源氏ノ舞台へ」みたいな。あの感じも踏襲したいっていうのがあったんです。
■なるほど、SiMは5年掛かってあの丘を越えたわけですもんね。
MAH:そうですね。
■簡単には越えさせんぞ! と(笑)。
MAH:そういうのも含めて。今回はいい感じになったので、CHAOS STAGEの方もNOISEMAKER、ギルガメッシュ、Crystal Lake、G-FREAK FACTORY、THE ORAL CIGARETTES、SHANK、WANIMA、NUBO、Dizzy Sunfist、MINOR LEAGUE、STOMPIN' BIRD、jealkbが出演するっていう。
■きちんと今までの繋がりが入っていますね。しかもNOISEMAKERやその辺りをフックアップするというか、その感じもいい。先輩と同世代が混ざっていて。
MAH:さらに2日間とも一般公募で、CHAOS STAGEにオープニングアクトを入れようと思っていて。最終的に4バンドくらいに絞って、まず1回SiMと対バンするんですよ。
■おお! ライブハウスでやるんですか?
MAH:タワーレコード渋谷店 CUTUP STUDIOでやります。最終的にお客さんとSiMの投票で決めるっていうイベントをやろうと思っていて。
■公募はアマチュア限定?
MAH:誰でもいいです。
■マジで?
MAH:条件は特にないです。こういうオーディション制みたいなイベントを毎年やっていこうと思っていますね。
■素晴らしい!
MAH:少しずつバンドマンに夢を分け与えられたらなって。10-FEETにしてもらったことを、また少し違う形で還元していきたいです。
■ツアーの対バンの話もそうなんですけど、SiMはライブで“闘う姿勢”が常にあるというか。4バンドだけにライブをさせるんじゃなくて、そこで一緒にライブもするんですよね。
MAH:そうそう(笑)。叩き潰します(笑)。
■それがすごく観ていて気持ちいいんですよね。「仲良しこよしじゃないですよ」っていう方が誠実だと思うんです。SiMはそこが基本姿勢ですよね。
MAH:そうですね。
■“DEAD POP FESTiVAL 2015”の後ですが、次回のアルバムも見えてきそうですね。すでに制作に入っているんですか?
MAH:ちょうど合宿が始まったところですね。2週間アルバムの曲を合宿して、みんなで合わせて。それが終わったら“DEAD POP FESTiVAL 2015”があります。
■今年もいろいろ忙しいですね。
MAH:はい。忙しいです。逆に止まるのが怖いです。"i AGAINST i" TOUR 2014 FiNAL SERIES -ONE MAN SHOWS- のファイナルが終わった後は1ヶ月空いたんですけど、あの時は怖かった…。
■そうなんですか?
MAH:ファイナルの次のライブが自分たち的にはクソでしたからね。たった1ヶ月の休みで「経験値がゼロに戻っちゃう」みたいな。この間北海道ツアーをやって、やっと帰ってきた感じです。
■リハビリにめっちゃかかってるやん!
一同:ハハハ(笑)。
■SiMはいつも目が離せないですけど。今後も更に目が離せないですね。
MAH:『ANGELS and DEViLS』を出してからも本当に大忙しなので。またすぐにレコーディングがあるし、撮影もあるから…。あ、今回はDVDが入っているんですけど。それもけっこう凝っていて。
■「-EXTRA- SiM AGAINST YOU」ですよね。またバンジージャンプ?
MAH:体は張らないです(笑)。ドキュメントタッチのシュールなことをやっていますね。
■なるほど。もうバンジーは飛びたくない?
MAH:もう2度と…。無理っすマジで。
SIN:うん。絶対無理。
一同:ハハハハハ(爆笑)。
Interview:Takeshi.Yamanaka
Assistant:馬渡司