音楽メディア・フリーマガジン

愛はズボーン

本格派サウンドと斬新なアプローチでリスナーの耳を鷲掴む!

IWZBNアー写“見放題”や“MINAMI WHEEL”といった関西の代表的なサーキットイベントで軒並み入場規制を叩き出し、ネクストブレイク最有力候補として注目されている愛はズボーンが、満を持してデビューミニアルバムをリリースする! ライブでもお馴染みのM-6「まさかのイマジネイション」や完全新曲のM-7「デーモンのレモン」など全7曲を収録した本作は、全国に名を知らしめるべく自信を持って届けられる名刺的1枚だ。90年代のオルタナティブロックを感じさせるサウンドでありながら、斬新なアプローチで若い世代にも突き刺さるキャッチーさを持ったハイセンスな楽曲をご堪能あれ!

 

 

●みなさんは元々どういう繋がりだったんですか?

儀間:僕以外の3人は当時「江坂キューティリップス」っていうバンドを組んでいたんですけど、僕は純粋にそのファンだったんですよ。

金城:よく2人で遊んでいて“いつか一緒にバンドを組もう”と決めていたので、前のバンドが解散した時にまず彼を誘いました。ただ、儀間くんはソロ活動をしていたものの、楽器経験はなかったんですよね。

●具体的にどんな活動をしていたんですか?

儀間:とにかく目立ちたくてエレキギターを担いでいたんですけど、弾きも語りもせずただ暴れてました(笑)。

金城:俺が観に行ったときは、なぜか前転したりPUFFYの曲をかけてたりしたよな(笑)。それから前のバンドはバラバラになっちゃったけど“白井くんはしっかりしてるから一緒にやりたい”と思って。正直富ちゃん(富永)は一回解雇したんです。

富永:俺も就職考えてたもんな(笑)。

金城:でも曲を作るとき「ドラムがいなかったら無理」ってことで、1ヶ月くらいで正式加入が決まりました。

●ボーカルは曲によって儀間さんと金城さんが歌い分けをされていますが、最初から“この曲は誰が歌う”と決めているんですか?

金城:作詞は僕と儀間くんがやっているんですけど、時点である程度“これは2人かな”とか“これは自分で歌うだろうな”という感覚があります。

●歌詞の内容もそれぞれ違いがあるんですか?

儀間:僕は自分の考えを全面に出さないタイプ。いわゆる“スター”って呼ばれる人は、どんな瞬間でもカッコいいじゃないですか。今はそれを目指していて。

●日常的な部分を見せず、常にスター然としている。

金城:僕はまったく逆で、恥ずかしいと思うことも全部曝けだす。でも儀間くんの意見も認めているし、この2人で一緒にやれているのは良いことだと思いますね。

●どちらも個性が立っていて、それが歌詞にも如実に出ていると。どの曲が誰の書いた歌詞なんですか?

金城:M-2「ニャロメ!」M-3「ひっぱられる」M-5「IWZBN」「デーモンのレモン」が僕で、M-4「トーリライクウェル」が儀間くん、M-1「愛はズボーン」「まさかのイマジネイション」が2人で作ったものですね。

●「まさかのイマジネイション」の歌詞って、ほぼ一言しかないですよね? もはや分担しようがないような…。

儀間:僕は普段金城くんを“マーサー”って呼んでいるんですけど、スタジオに入ったとき何気なく“マーサーからのイマジネイション”って歌っていたんです。それを金城くんが“まさかのイマジネイション”って聴き間違えて。

金城:めっちゃいいワードだと思ったので、家に帰ってから曲を作ったんです。次の日にでき上がったデモを聴いてもらったら「え、これ歌詞間違ってますよ!」って言われたんですけど(笑)、結果そのまま決まりました。

●なるほど、それで合作なんですね。

白井:この曲は4人ともめっちゃ好きで、ライブでやらなかった日がないくらいなんです。“何をしてもいい感”があるから、その場のテンションで自然とアレンジが出てきて思い切り遊べるんですよね。

●この曲と「愛はズボーン」はPVが公開されていますが、何かテーマがあったんですか?

金城:今までに見たことないようなものを作りたかったんです。最近似たようなPVが多いんですよね。それじゃ全然目立たないし、“みんなが観たことなようなものを出そうぜ”っていうメッセージがこもっています。

●金城さんは結構物事を深く考え込むタイプ?

金城:そうですね。特にM-7「デーモンのレモン」は僕の心情がいちばん詰まった曲です。

富永:今作では初めてエンジニアの人に手伝っていただいたんですが、この曲だけは白井くんがミックスをやってくれています。

白井:時間がパツパツでホンマにしんどかったよな。しかも当日、ちょっとしたアクシデントもあって(笑)。

●アクシデントとは?

白井:長丁場でかなり疲れていたから、まず音録りのない富ちゃんと歌録りが終わった金城くんは先に帰ってもらったんです。そしたら全部録り終わった後に、金城くんが歌っていたパートの一部を間違って消しちゃって。だから“悲しみって時々 優しかったりもする”っていう部分は僕が歌っているんですよ。

●ある意味レアですね(笑)。初めて外部の人に手伝ってもらったそうですが、レコーディングはどうでしたか?

富永:現場にはドラマーの方がたくさんいらっしゃったので、かなり緊張しました。心斎橋Pangeaさんで音録りをしたんですけど、ライブハウスだからブースもなくて。隔たりが無い中、そばで見守られながら叩くのが“やり辛っ!”と思いつつ(笑)。

金城:今まで自分たちで宅録してきた分“そんな変わった録り方があるんや!”っていう発見がありました。

●よく“こう来たら次はこう来るだろうな”っていうセオリーってあると思うんですけど、みなさんの曲はそれが全然想像できなくて。その瞬間まで何が飛び出るかわからないワクワク感があったんです。

金城:そうなんですよ! 基本セオリーは外していきますね。だから逆に「ニャロメ!」の“ギターが買えるぜ”の後に入れたオクターブギターのベタさにはみんなで爆笑してました(笑)。

●一筋縄では行かない感じを大事にしていると。

金城:自分の哲学がちゃんと入っている上で、OKを出してくれる人が多くなったのがすごく嬉しいですね。

●めちゃくちゃ個性が強いのに、多くの人に広がる可能性がある音源ができたと。さらにリリースツアーも決まっていますが、何か企画していることはありますか?

金城:実は今回ファイナルではVJの方に入ってもらうんです。今まではOPやEDで映像を流したりしていたんですけど、今回は演奏に合わせていろんな映像に切り替えながら展開する予定です。映像も僕らで作るつもりなんで、そこもぜひチェックしてほしいです!

Interview:森下恭子

  • new_umbro
  • banner-umbloi•ÒW—pj