秋涼の候、いかがおすごしでしょうか。自称ロック界の奇行師アルカラの稲村太佑です。この度おかげさまで7枚目のアルバム『CAO』を9月24日にリリースさせていただきましたところ、なんとジャングルライフ皆様の粋な計らいで、アルバムの「セルフライナーノーツ」を掲載させてもらえる事になりました!! わー! 社長、スタッフのみなさま! ほんとに有り難うございます。
さてさてさてさて今作『CAO』ですが、前作の『むにむにの樹』がおとぎ話をテーマに“幼さ”や“ファンシーさ”や“トリッキー”な側面をふんだんにみせる作品となったのもあって、今度はその対極になればという事で“大人っぽく”、“ロック”、“ストレート”というテーマを元にして制作に入りました。アルカラ自体も結成12年、干支で言うとちょうど1周。酸いも甘いも(ほとんどが酸いですが)経験し紆余曲折しながらも継続してきたからこそ、ようやくたどり着いたところというか、タイトル通りアルカラの“顔”となる作品ができたのではないでしょうか。ここまで継続できたのはひとえに応援してくれるみなさんや、ライブハウスのスタッフのみなさんが喜んでくれる“顔”を浮かべる事ができたからだと思います。感謝しております。この作品からアルカラに出会った方には、ここから過去作にも遡ってもらって、いろんなアルカラの“顔”を見つけてもらえたらなっと思います。
今作先陣をきってもらいますこの曲は、6/8拍子のアッパーなロックで2ビートになる瞬間もあってドキドキして聴いてもらいたいですね。“大人”への憧れた少女がアバンチュールに揺れている。だがその“青”の時代はそう長くは続かない事に気づく。生まれ生きていく“残酷な仕掛け”に気づいた彼女は…。
先にMVにもなっていて、発売前から聴いてもらえてる方も多いと思います。いろんなインタビュアーさんからこの曲は“世の中に対して”だとか、“今のロックシーンに対して”とかに歌ってるですか? と聞かれます。いろんな取り方をしてもらえたらと思ってます。僕個人としては共に頑張ってきたが、解散してしまったELLIOT.Cというバンドや同時期に地元神戸で一緒にやってきたが、今は辞めてしまったバンド達の事を思って書きました。
サウンド面で面白さを追求してみました。特にギターは足下のエフェクターが大変ですねー。おもしろい仕上がりです。
むつごととは“男女の寝室での語らい”という意味です。奥さん達の出番ですよー。
僕らは高校球児の努力の汗や涙を見て感動する“清い心”を持っているのに、お昼のワイドショーで誰かの失敗やスキャンダルを笑う“負の心”も併せ持つ不思議な生き物だなって思います。でもそれでいてこそ人間なんだなって思いますし“清濁合わせ呑む”、“無があって有を為す”いろんな言葉がありますが、いつも表裏一体なんだなって思います。1~5曲目まで通して聴いてもらってでそんな事を感じてもらえたらと思います。
インストです。相変わらずバイオリン入ってきますー。高木誠司に発売前に聴かせたら「ちょっと待ってこの曲もう一回聴いてええかぁ、妙な中毒性あるやん」ってなってました。深夜のノリで出来上がった妙な薬のような曲ですね。
この世はどうでもいい事に溢れているが、そこに魅力を感じれるアンテナがあれば、もっと素敵なものを発見できるのではないでしょうか??
高速道路を運転している。となりを通り過ぎていくトラックの荷台に“ウシ”が乗っている。そのつぶらな瞳と目があった時にこの曲を書こうと思いました。どんな曲かぜひ聴いてください。
堂々と隠しトラックあることを公言いたします! ネコフェス2014で初披露「くだけねこのうた」を収録。本編でシリアスになった気持ちをここで一気にぶっ飛ばす。アルカラらしい結末。楽しんでください。
Vo./G.稲村太佑