音楽メディア・フリーマガジン

G-FREAK FACTORY

群馬から雄叫びをあげる日本人のレベル・ミュージック

PHOTO_GFF2014年5月に大盛況で幕を閉じたG-FREAK FACTORYの『S.O.S』ツアー。同ツアーで見せた彼らのステージはすさまじいものだった。その日その場でしか生まれない言葉は鋭さと勢いを増し、極限までビルドアップされた音が聴く者の心をごっそりと奪い去る。日本でレゲエを具現化し、パンクロックを昇華して、前作で誰も到達できない場所へと歩を進めた彼らは、一時も立ち止まることなくミニアルバム『fact』を完成させた。7月末からスタートするツアー、そして今年も開催が発表された“GUNMA ROCK FESTIVAL 2014”で是非体験してほしい。解き放たれた最強のライブバンドのステージを。

 

 

2013年8月から2014年5月までの『S.O.S』ツアー

「今日ここでライブをしたらこの人たちに会えたよ。この人たちはどんな顔をして俺たちを観てるかな…そこで感じたものを素直に言っちゃえばいいんだ」

 

●『S.O.S』ツアーお疲れ様でした!!

Moteki:ありがとうございます。なんとか行ってきました。

●結構な長期間でしたね。昨年8/7にアルバム『S.O.S』をリリースして8月末からツアーが始まり、終わったのがついこないだ5/17の渋谷CLUB QUATTRO(ファイナルアンコールワンマン)。

Moteki:ようやく(笑)。

●ツアーファイナルの渋谷eggmanも観させていただいたんですけど、渋谷eggmanと同じ週に“SAKAI MEETING2014”とマキシマム ザ ホルモンの“予襲復讐”ツアーセミファイナルでもG-FREAK FACTORYのライブを観たんですよ。

Moteki:あ、そうだったんですか。

●シチュエーションが違う3つのライブを同じ週に観て思ったんですけど…全部違うライブだったことにびっくりして。その場で感じたことを音に乗せて表現する、その日その場でしかできないライブというか。特に「島生民」は、いつの頃からかその場で感じたことをそのまま言葉にするようになったじゃないですか。

Moteki:はい。そうですね。

●それが衝撃的で。もともとすごい曲だと思っていましたけど、圧倒されたんです。どんなバンドもライブについては「その場でしかできないステージを」みたいなことを言うじゃないですか。でもそれを本当の意味で実践することは、ものすごく難しいことだと思うんです。G-FREAK FACTORYはそれをやっていた。

Moteki:たぶんね、必死なだけですよ(笑)。見え方とか全然考えられないですもん。『S.O.S』ツアーも、“こうやったらかっこいいのにな〜”と思っていたことが1個もできていないです。

●無心なんですか?

Moteki:無心ですね。ライブに対して1つも言葉を持っていかないし。

●あ、マジですか。

Moteki:そうですね。「島生民」とかまったく考えない。

●「島生民」はいつからあんな即興みたいな感じになったんですか?

Moteki:自分でもわかんないです。意図的にしたわけではないので。いつからなんだろうな? …というか、振り切っちゃったんじゃないですかね。収録されたCDも流通していないし(※アルバム『島生民』は廃盤)、音源通りにやる必要ないし。

●ハハハ(笑)。

Moteki:ああなっちゃったのはここ1〜2年くらいかな。ライブで「島生民」をやっているときの時間は贅沢ですよね。言いたいように言いたいことを、ただ言い散らす。撒き散らすという。だから言葉にならない日もあるんです。日本語として成立していないような言葉の羅列みたいなこともあるんです。ライブをやりながらお客さんの顔を見ていたら、そこに対して素直に言えるか言えないかっていうことを「島生民」でやっている。原曲という保険はあるじゃないですか。でも保険を使わないようにしているというか。今日ここでライブをしたらこの人たちに会えたよ。この人たちはどんな顔をして俺たちを観てるかな…そこで感じたものを素直に言っちゃえばいいんだって。ある日、そう思ったんです。

●感じたことをそのまま出せばいいんだと。

Moteki:そうですね。俺たちは音源がない状態でずっと活動をやっていたじゃないですか。だからすごく感じるんですけど、音源がある場合はお客さんが予習してきますよね。となると、歌詞を間違えちゃいけない。今回のツアーで1回ね、水戸で声が出なくなっちゃったんです。声がゼロになってしまって。喉の疲れとかで。

●あ、そうなんですね。

Moteki:でもお客さんがみんなで歌ってくれて。“こういうことがあるんだな!”ってびっくりしたんです。音源がなかったらそういう現象はありえないじゃないですか。だから逆に、これからはそういう曲でも変えていきたいなって思いました。

●「島生民」だけではなくて。

Moteki:うん。ライブをやりながら曲が育っていく感覚ってあまりなかったんですけど、最近はそういうことをすごく感じていて、おもしろいなって。このツアーでそういうことをできるようになった感じがします。

●それとアンコールワンマンの渋谷CLUB QUATTROのライブは、その前に観た3つのライブのどれとも違った良さがあって。なんというか、観ていてテンションを上げざるを得ない勢いというか、バンドとして次の次元に突入したような感じ。無敵感があった。

Moteki:あ、そうですか。自分たち的には反省しかなかったですけど(笑)。

●いや、すごいライブでした。すごさの理由がわからないんですけど、圧倒されて。“あの日のライブのすさまじさは何だったんだろう?”と考えていたんですけど、今回リリースされるミニアルバム『fact』を聴いてピンときたんですよね。M-1「FOUNDATION」という曲。

Moteki:はい。

●この曲、わけわかんないです。わけわかんないけど、ものすごいです。

Moteki:ハハハ(笑)。

●今までのG-FREAK FACTORYのフォーマットがいくつかあるとしたら、そのどれにも当てはまらない曲。神々しいけど激しいというか。

Moteki:むちゃくちゃですよね(笑)。

●でも聴いた瞬間にテンションが上がる。一発勝負で人の気持ちを鷲掴みにする曲だと思います。

Moteki:「FOUNDATION」はめちゃくちゃなんです。この曲はアルバム制作のいちばん最後にできたんですよ。ずーっと“どうしようかな?”と考えていて。オケだけはなんとなくできていて、俺がデモを作って、それをみんなに送って「曲にしてくれ」って言って。イメージしかないんですよ。ゴールがないイメージ。

●ゴールがないイメージ?

Moteki:最初は、ずーっと同じ言葉をループしようと思っていたんです。ずーっと。で、インストでもいいと思っていて。でもどの言葉をループしようかなと思って色々と考えていたんですけど、もしかしたら自由に言葉を並べてもいいかもなと。それで、言葉を書き連ねているセンテンス帳を引っ張り出してきて、書きためていた言葉を全部ぶっ込んだんです。そしたら、曲が7分くらいになっちゃったんですよ。

●あらら。

Moteki:そこから色々と削っていって完成した曲。だからつじつまが合わないところはいっぱいあるかもしれないけど、でもこの曲に関してはそれでいいんじゃないかなって。なんとなくのイメージしかないところからスタートして、完成させるのがすごく難しかったですね。

●きっとライブですごいことになる曲ですよね。この曲を初めて聴いたときに感じたのは、「島生民」の後を継ぐような曲だなと。

Moteki:そうなんです。「島生民」みたいな曲はないんです。「FOUNDATION」は語りから始まりますけど、最初はこんな語りもなかったんですよ。でもとにかくやってみようと思って。不思議な曲ですよね。

 

最新作『fact』と音楽にかける想い

「音楽をやり続けることと、少しの責任と、大きな自由…その中で音楽を鳴らしながらみんながぶつかり合えたら、おもしろいじゃないですか。それが派生していけばいい」

 

●アルバム全体のイメージはあったんですか?

Moteki:ツアーをまわって感じていたんですけど、現代社会と自分たちが生きてきた古い時代との橋渡しのようなことがやりたいなと思っていて。前作『S.O.S』もかなり散らかった作品だったじゃないですか。それを更にもう一歩ずつ突っ込んだものを作りたいと思って。レゲエにバーッと寄せるとか、逆にレゲエはやらずにロックに寄せるとか、そういうことはやりたくなくて。1つ1つを突っ込んだものにしたかった。そしたら、結果的に前作以上に散らかりましたね(笑)。でもG-FREAK FACTORYはたぶんこのやり方が合っているんじゃないかな。

●M-5「いつの日か」とM-7「45ROOTS」なんて、同じバンドがやっている曲だとは思えないくらいの振れ幅で。

Moteki:ハハハ(笑)。そうですよね。振り返ってみると、今まではレゲエっぽいロックバンドでありたいとか、ロックっぽいレゲエバンドでありたい、みたいな変なところを目指していたところがあって。でもそれって水と油というか。2003年にアルバム『島生民』を出した後くらいの頃はそういうところを目指してやっていたんですけど、それはできないということに気づいたんです。そもそも世界を探してもそんなバンドいないし。

●はい。

Moteki:『S.O.S』がきっかけだったんですけど、それまでは照れくさいと思っていたことを思い切りバーンとやったら気持ちよかったんです。どういうわけか自分でもわからないですけど、それまで遠ざけていたものをやってみたら、改めてかっこいいんだなということに気づいた。

●ジャンルとしてのレゲエに対するこだわりが、ある意味自分たちを縛っていたというか。

Moteki:そうです。そういうこだわりがありましたね。初期衝動でレゲエが好きになったんですけど、だんだん勉強みたいな意識でレゲエを聴くようになっちゃったんですよ。パンクロックとかだと勉強じゃなくて感じるものとしてずーっと聴けるんですけど、レゲエって“どうやって録ったらこういう音になるんだろう?”とか“どうやって叩いたらこういうリズムになるんだろう?”みたいなことを考えちゃうんですよね。ある意味の病気というか、つまんない聴き方をするようになったんです。

●なるほど。

Moteki:『S.O.S』のタイミングで「そういうことは止めようや」となったんです。「レゲエが好きだったら意識せずともきっとシミとして出てくるだろう」って。昔、勉強意識で聴いていたものはいつかは役に立つだろうと思って、“レゲエバンド”というものは1回脱ごうと思ったんです。

●それと、これは以前からG-FREAK FACTORYから感じていたことなんですけど、今作を聴いて、ナショナリズムというと語弊があるかもしれないけど、今を生きている時代や生きている場所をより意識させられるというか。根源的なところを奮い立たされるというか、とても力強い音楽だと感じたんです。

Moteki:こんなこと言っちゃなんなんですけど、今の時代にきらびやかな未来が見えるかな? と思うんですよね。俺はあまり見えないんです。今の20歳くらいの子たちが今の10年後にどうやって希望を見出しているんだろうって。小学生の子たち、最近生まれた子たちが俺らの年になったくらいにどのような世界でどのような暮らしを営んでいるんだろうって考えたとき、そこに希望はあるのかなって。

●確かに。僕たちが子供の頃と比べて、未来に対するイメージは全然違うと思います。

Moteki:希望なんて人それぞれだと思うんですけど、俺は希望があまり見えないんですよね。俺たちが子供の頃に比べても、より希望は見えなくなっているような気がしていて。でもそれをどうにかしたい。「もっと幸せな時代があったんだよ」と言いたいし、そういう葛藤を隠さずに音楽として出していきたい。答えなんてきっとないけど、ちょっと前はすごくドライだったのに、今は張り切っているやつが煙たがれる時代でもないじゃないですか。

●うん。特に震災以降、本当の意味でのピュアなものとか、誠意みたいなものがより求められる時代になっていると感じます。ライブハウスとかで特にそう感じるんですけど。

Moteki:そうですよね。だからキラキラした未来を見てもらいたい。それが叶うかどうかは別にして。時代のせいにしたくないんですよ。

●「時代のせいにしたくない」というのも、今作を聴いてすごく感じます。迫るものがある。だから今作は、ジャンルでいうとロックやレゲエですけど、純日本製の音楽ですよね。

Moteki:だから全部日本語で歌詞を書いてやろうと思ったんです。ちょっと遊びの部分で英語を使ってはいますけど、リリックは基本的に日本語でいこうと。

●なんとかしたいという想いは、今音楽をやっているモチベーションにも繋がっているんですか?

Moteki:繋がっていますね。色んな人を幸せにできる音楽ってあると思うんですけど、それは俺らじゃなくていいし、俺らよりも上手な人はいっぱいいる。俺たちは決して若くないけど、だからこそやり続けることでいろんなバンドマンが辞めていかない理由にもなると思うし。

●諦めたくない。

Moteki:うん。ゴールが何なのかは正直わかんないし、音楽に夢があるかどうかもわかんないんですよ。もはや売れることが目的でもないし。でも音楽をやり続けることと、少しの責任と、大きな自由…その中で音楽を鳴らしながらみんながぶつかり合えたら、おもしろいじゃないですか。それが派生していけばいい。

●そう思っているんですね。

Moteki:これがちゃんとやり遂げることができたら、すげぇ色んな人に勇気を与えることができると思うんですよ。ましてや群馬の田舎者のおっさんが、全力でバンドをやってるんだって。今はまだ志半ばですけど、これがちゃんとバーッとまわっていくようになれば、言い訳できないモデルケースになると思うんです。それが今の活動のモチベーションですね。絶対にやったろうと思ってます。

●ということは、レゲエにこだわらなくなったのは、自分たちにしかできないことをやろうとしているから?

Moteki:そうです。それをMAXでやろうと。自分たちが考えていることを、自分たちらしく、貫き通すことができるか。G-FREAK FACTORYはそういうバンドだと思います。

PHOTO_GRF2013

GUNMA ROCK FESTIVAL 2014

「やっぱり今の俺たちには熱しかない。“GUNMA ROCK FESTIVAL”のステージでスカしてたら刺さらないですよね。聴こえてこないだろうし」

 

●今年も“GUNMA ROCK FESTIVAL 2014”の開催が発表になりましたが、楽しみですね。

Moteki:楽しみですね。怖い部分もありますけど、楽しみです。

●今年は3回目ですけど、まだ怖い?

Moteki:怖いですね。まだまだフェスとして至らないところがたくさんあるだろうし。“どうなってしまうんだろう?”という部分でも怖さは初年度と同じですね。

●あ、初年度と同じですか。

Moteki:はい。怖いです。

●過去2回とも大盛況だったじゃないですか(笑)。

Moteki:だってあれ、ミラクルじゃないですか。あのミラクルを毎年起こせるか? と考えたら、正直わかんないですよ。

●ハハハ(笑)。当人でもそういう感覚なんですか。

Moteki:そうですそうです。“今年もミラクル起こるかな?”って思っちゃいますよ。

●2年前に初めて開催してから、日々の生活の中で“GUNMA ROCK FESTIVAL”は常に頭の中にあるんですか?

Moteki:ありますね。実際の作業として、ブッキングとか打ち合わせとか1年中動いていますし。だからレコーディング中やツアー中も、常に“GUNMA ROCK FESTIVAL”のことはあります。

●初年度と比べて、地元の理解や協力体制もかなり増えてきました?

Moteki:そうですね。ありがたいし嬉しいことなんですけど、来場者の6割が地元群馬なんですよ。

●お、すごい。

Moteki:それは本当に嬉しいことで。群馬の人たちに来てもらっているということを、もちろん出演者も喜んでくれるし。「普段はライブハウスには行かないけど“GUNMA ROCK FESTIVAL”だったら行こうかな」みたいな、お茶の間レベルにまでは届いている感じがするんです。実際にスタッフがファミレスで“GUNMA ROCK FESTIVAL”の打ち合わせをしていたら、隣のテーブルのお客さんが「今年の“GUNMA ROCK FESTIVAL”はさ〜」みたいな話をしていたこともあったらしくて。ようやくですね。

●そもそも群馬の人に来て欲しいという想いがありましたもんね。

Moteki:田舎で何も娯楽がないところだから、風物詩みたいなものになってくれたらいいなと思います。

●そういう意味では、責任感もどんどん出てきますね。

Moteki:うん。責任感が大きくなるというか、強くなってます。もっともっとしっかりと開催できるようになればいいかなって。言ってみれば俺たち主催者は素人なので、いろんな人たちにもっと大事にしてもらえるようなものになっていければいいかなと。

●今年はなにか新しいことを考えているんですか?

Moteki:そうですね。まだ具体的には言えないですけど、より音楽を楽しめる場にするために、新たなチャレンジをしようと考えています。出演者もつい先日第一弾が発表になりましたけど、去年とはまた違ったおもしろいメンツになると思います。テーマはずっと同じで、“熱があるフェスにしたい”という想いがあるんです。その熱の種類は出演者によっていろいろと違いますけど、すごく熱がある人たちに出てもらうことになりそうですね。

●確かに毎年熱をすごく感じます。

Moteki:熱くらいしかあそこで出せるものがないんですよ。あそこのステージに立つというのはそういうことだと思っていて。

●なるほど。

Moteki:言ってみれば、あのステージは日本の川辺ですよ(笑)。あそこから発信できるものはなんだろう? と考えてみたんですけど、やっぱり熱なんだろうなって。地方のフェスでありながら、都会に住んでいる人たちに届くものと言えば、やっぱり今の俺たちには熱しかないだろうなと。

●確かに“GUNMA ROCK FESTIVAL”は他のフェスと違う印象なんですよね。こないだ思ったんですけど、G-FREAK FACTORYも出演した“SAKAI MEETING”。あのフェスは、大阪と言えども決してメジャーではない堺という街で開催されていて、会場全体が独特の空気に包まれていて…それは“GUNMA ROCK FESTIVAL”に近いものだったんです。なんというか、両フェスともに“発信しよう”という想いの量がすごい。

Moteki:俺も思いました。ROTTENGRAFFTYのVo.N∀OKIも「群馬っぽいな〜」と言ってました。熱以外で…“GUNMA ROCK FESTIVAL”のステージでスカしてたら刺さらないですよね。聴こえてこないだろうし。きっとそうなんだろうなって。

●自分がステージに立つ想いと、フェスを制作する想いが近いというか。

Moteki:うん。バンドという視点で言うと、俺たちは1回も成功していないんです。CDのセールスもそうだし、ライブもそうだし。だから“GUNMA ROCK FESTIVAL”をやれると思うんです。“まだまだやったる!”って。

●ハングリー精神みたいな。

Moteki:“GUNMA ROCK FESTIVAL”もそうだしバンドもそうだし、無責任にやるつもりはまったくなくて。責任が取れるところのMAXまではやりたいと思ってます。でも、その判断材料もないんですよ。

●判断材料?

Moteki:いつまでやったらいいんだろう? と。どうなったら自分は辞めていいんだろう? というのがわからない。だから永遠のチャレンジャーですよ(笑)。

●そういえば、“GUNMA ROCK FESTIVAL”はいつまで続けるつもりなんですか?

Moteki:“GUNMA ROCK FESTIVAL”はバンド主催でやっているわけじゃないんです。その理由は、永遠に続いてほしいから。バンドと一緒に沈んだら終わりですからね。あそこまでようやく漕ぎ着けたのに数年かかってるんですよ。グリーンドーム前橋を借りることもそうだし、主催の上毛新聞社に理解してもらうために何度も打ち合わせをしたし、何度もライブに足を運んでもらったし。そういう時間を考えたら、俺たちのバンドが終わったときになくしてしまうのは絶対にもったいない。あの土地であのフェスを目指して若いやつらが育っていけばいいと思うし、どんどん若いやつらが出てきて、いずれは俺らじゃないバンドがトリをやればいい。G-FREAK FACTORYの活動がぬるかったら立つべきじゃないし。だからバンド主催じゃないんです。

●なるほど。先ほどの『fact』の話から“次の時代に繋げる”というMotekiさんの想いを感じたんですけど、“GUNMA ROCK FESTIVAL”も同じ想いがあるんですね。

Moteki:うん。繋げたい。とてつもなくかっこいいバンドが現れたらいつでも譲るし、でも「今は譲れねぇぞ」という場所にいなきゃいけない。「現役だぞこの野郎」って(笑)。

●ハハハ(笑)。

Moteki:群馬の音楽シーン、若いバンドがどんどん出てきてますよ。「“GUNMA ROCK FESTIVAL”に出させてください」って言われることも多いです。

●お、嬉しいですね。

Moteki:あ、でも若すぎると言ってこないかな。「もっとがっついてこいや!」って思いますけどね(笑)。

interview:Takeshi.Yamanaka

 

GUNMA ROCK FESTIVAL 2014
9/20(土)グリーンドーム前橋
http://www.gfes.jp/

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