横浜出身のツインボーカルバンド、Chameleon。2008年の結成以降は全国ツアーも行うなど、ライブに軸足を置いた活動でその実力と支持を着実に伸ばしてきた。地元・横浜では2012年から、インディーズバンドによる音楽イベント“NECK ROCK”を主導。赤レンガホールでの開催や、ライブハウス3会場往来自由サーキットイベントとしても成功させるという実績を残す。さらに2013年には横浜BLITZにて敢行し、平日にもかかわらず600人の動員を記録。そして同年9月には遂に初の流通盤となる1stミニアルバム『RUNDEVIEW』を発表し、その名を全国へと響かせ始める。
だが何よりも驚きなのは、全国流通のリリースが1枚もないバンドがこれほどまでの活動を展開してきたという事実だろう。今年3月には横浜文化体育館というさらなる大会場にて“NECK ROCK”を開催し、1000人以上を動員。この日から手売り先行リリースされていた2ndミニアルバム『YOURS』が、4/23より全国発売となった。ライブで磨き上げてきたバンドサウンドは時にうねるような骨太なグルーヴを生み出し、疾走感溢れるパートでは聴く者を力強く牽引する。タイプの異なる2人のボーカリストが織りなすアンサンブルは時に切ないメロディをエモーショナルに歌いあげて心揺らし、バラードチューンではそっと優しく包み込むかのようだ。
自分たちの音楽が持つ力と夢を信じて、一見“無謀”とも思えるような挑戦を続けてきた彼ら。その強い意志と覚悟は、今作の歌詞からも確かに伝わってくるだろう。容易には真似できない独自の道を歩む5人だからこそ、鳴らせる音と響かせられる言葉がここにはある。J-POPリスナーから洋楽ファンまで、ジャンルにとらわれずにグッドミュージックを求める人たちにぜひ一度この音に触れてみて欲しい。
TEXT:IMAI
- 2nd Mini Album『YOURS』という作品について -
Nishikiとsota両名によるスペシャル・セルフライナー
本作品を作成するにあたってメンバー・事務所で話し合っていたテーマは「未来」。地元である横浜で、昨年は横浜BLITZ、今年は横浜文化体育館という大規模な会場でChameleonが旗を揚げて行ってきた“NECK ROCK”というイベントは1,100枚を越えるチケットを届ける事が出来るようになりました。誰しもがインディーズバンドだけでは無謀だという“挑戦”で、確かに見えたChameleonというバンドが奏でる音楽の未来像。『YOURS』という狼煙を2ndミニアルバムに込めました。これまでの最高傑作であり、これからを語る序章作品。
1.「fate」(筆者:Vo.Nishiki)
“fate”は日本語で“宿命”
夢を初めて描いたのは20才の時。
「オリコンチャートTOP10をバンドで埋め尽くしたい」
「その中のNO.1になりたい」
横浜という街のBAY JUNGLEというライブハウスで
ミュージシャンの右も左も知らない少年が抱いた夢です。
きっと今もこの先もぶれる事も、曇る事もない、必然の叶える夢です。
今作からChameleonを知るあなたに
まず初めに耳に入れてもらいたくて
Chameleonという人物像を知ってもらいたくて
一曲目にしました。ここが僕らの“fate”
2.「In your hands」(筆者:Vo.Nishiki)
人生ってバトンの渡し合いだと思い感じています。
僕の受け取ったバトンは親からもらった「児史記」という名前
“歴史に名を記す児童”って意味です。
「In your hands」はバンド隊から作成に入った曲で、オケを聴いたのはライブ会場の楽屋でした。
まだまだ形なんて出来ていなくて
アコースティックギターで弾かれたサビのコードに進行も知らずに歌っていきました。
歌いながら第一感で確信しました。
この曲がキッカケとなってまだ見ぬあなたにChameleonの音楽を届ける事ができる。
勿論、このJUNGLE☆LIFEを見てくれているあなたにも。
“この手の上にある未来を
あなたの手に”
3.「bloom」(筆者:Vo.Nishiki)
このアルバムの中で原曲レベルとしては一番温めた曲がこの「bloom」
そして作成段階で一番頭を悩ませた曲もこの「bloom」です。
この『YOURS』というアルバムの完成音源がレコーディングエンジニアのTatsuyaさんから送られてきた時の事を今も覚えています。
4:23まで聴き終えた時、胸に染み渡るような感覚を覚えました。
染み渡るというか"滲む"ような感覚でした。
作詞者はこのアルバムでは唯一
「作詞 Chameleon」
そう記載させてもらいました。
前作の『RUNDEVIEW』の「Door」って曲もそう記載したんです。
たった一人の人間が書いた物語です。
主演はChameleon
助演はbloom
解釈の一つにしてもらえたら。
4.「春風」(筆者:Vo.Nishiki)
2013年12月のスタジオリハーサルのセッション中
Ba.momoiの鳴らしたコード進行からインスピレーションが湧きました。
作詞を開始したのは2014年1月冬
書き終えたのは2014年2月中旬
ある日、僕はDr.HIROに本の買い物を頼みました。
目当ての本と別に、余ったお金で彼は一冊の本を買ってきてくれました。
その本との出逢いがこの「春風」という歌をより奥行きのある作品にしたと思います。
偶然の出逢いが、目を瞑って見えないようにしていた感情
部屋に隅っこで腐りかけた想いをまた甦らせてくれた気がします。
隙間があれば風が吹く
風が吹けば空気が変わる
イヤホン越しのあなたにこの風を届けたかった
5.「shine」(筆者:Vo.sota)
あるモヤモヤしている時期に、何もかも上手くいかなかった。
そんな中で、自分にとって一つだけ支えになっていたものが音楽で、
どんなにネガティブな時でも、一つだけ前向きに考えられたものが音楽だった。
所詮色々欲張ってみても、本当に追い求めたいものは、
人間それぞれに一つしかないのではないかと思い、だったら開き直ってやりたいことを全部やろうよと思うようになった。
自分を奮いたたせる為に書いた曲です。