神戸出身、在住の4ピース変幻自在ギターロックバンドファジーロジックが、初となる全国流通ミニアルバム『Tid』をリリースする。
若干16歳で結成され、同世代である神戸出身の黒猫チェルシーらと切磋琢磨してきた彼らのサウンドは、エッジの効いたループするフレーズやビートの効いたダンサブルなサウンドから、8分にも及ぶバラードまで、結成してから5年間で得てきた全てのエッセンスが詰め込まれている。
昨年のワンマンライブでは約200名動員し、“MINAMI WHEEL 2011”でも入場規制のかかる程、注目度の高い彼ら。良質バンド産出都市神戸から、新たな才能が解き放たれた。
●ファジーロジックはみんながまだ高校生の時に結成したんですよね?
西田:16歳の高校2年の時に結成しました。ベース以外は全員同じ高校の同級生で、もともと高校3年の文化祭でライブをする為に結成したんですよ。春休みに度胸試しの為、ライブハウスに出てみようということになって、それからライブハウスでガンガンライブするようになったんです。でも、ブッキングというライブハウスの制度を知らなくて、ずっとホールレンタルでイベントを企画していたんです(笑)。
●当時から音楽性はそれほど変化していない?
西田:音楽性やスタンスは特に変わっていなくて、もともと好きだったフジファブリックや髭のような邦楽ロックに憧れて曲を作っていました。さらにそういうバンドのルーツも掘り下げて聴いていたんですよ。
●高校生の頃からちゃんとルーツを掘り下げてきたんだ。
西田:メンバーも貪欲に音楽を聴いてきたので、いろんな音楽を取り入れようとしていましたね。ゆらゆら帝国にハマって、もの凄くサイケな音楽を演ってみたり(笑)。
●結成して5年になるし、曲作りもスムーズなんじゃないですか?
西田:僕がある程度のフレーズを作ってきて、"こんな感じで"って伝えたら大体イメージ通りになることが多いですね。もちろん全てがすんなりいく訳じゃなくて、言い合いになることもありますが、それも良い楽曲を作るためですからね。僕も含めみんな我が強いと思います(笑)。
●なるほど。ファジーロジックは5年の間で、大会やフェスにも積極的に参加していますよね。
西田:高校生の時に同年代バンドで仲の良かった黒猫チェルシーがテレビに出演することになって、いきさつをライブ終わりの"マクド"で聞いたんです。どうやら企画に応募したらそのまま出演できることになったらしく、黒猫チェルシーに「ファジーロジックも応募したら出れるよ」って言われたので、応募してみたら僕らもテレビ出演することができて、結果準優勝してZeppTokyoで演奏できたんです。それから"COMIN'KOBE"や"MINAMI WHEEL"にも出演させてもらいました。
●バンドとして凄くいい流れができていて、今しかないというタイミングで初の全国流通となるミニアルバム『Tid』がリリースされますね。
西田:Tidというのはデンマーク語で"時間"という意味なんです。1曲目から時間の流れがある訳ではないんですが、"限られた時間"や"今まで過ごしてきた時間"だったり、広い意味での"時間"というものを表現したかったんですよ。高校生の時にバンドを結成して、大学卒業まで続けられたらいいなと思っていたので、残された時間はあと1年というタイミングなんです。アルバムタイトルは、そういった心境もあったのですぐに決まりました。
●ファジーロジックにとって今年は勝負の年なんだ。
西田:ずっと神戸でやってきたので、今年は東京やその他の都市にも僕らの音楽を届けていけたらいいですね。"神戸のバンド"ってことに固執している訳でもないし、どこにも属さないひとつのバンドとして評価してもらえたら嬉しいです。
●なるほど。『Tid』を聴かせてもらいましたが、もの凄くリアルな音だなと感じたんです。今の4人の音を包み隠さず閉じ込めた感じ。
西田:確かに荒削りな部分も残っているし、"もっとこうすれば~"という部分もその時の直感を信じて残したし、今のファジーロジックをいい具合に表現できたと思っています。やっぱりライブに重点を置いているバンドなので、奇麗に作り込んだCD通りに演奏することは出来ないと思うんですよ(笑)。ライブは生ものだし、いろんなハプニングもあって当然だと思っているので、CDにはそういったライブ感は残しておきたかったんです。
●M-1「Tid」はまさに時計が動き出したかのようなインストで、続くM-2「からすうら」はダークでもありキャッチーさもある名刺代わりの1曲ですね。
西田:「からすうら」は屈折したというかひねくれた感じを出したかった曲で、サウンドはサイケっぽくて歌詞もダークなんだけど、ある程度のキャッチーさもあるという曲です。逆にM-3「ギャラクシーインザシティでダンス」は歌詞もストーリーがあって解りやすい曲で、宇宙的な浮遊感を持った楽曲になっています。
●「からすうら」に出てくる"黒に黒を混ぜ込んで"という歌詞にはドキっとさせられました。
西田:作詞も作曲もPVをイメージしたり、こんな映画の主題歌に使いたいなというイメージで作ることが多いんですよ。「からすうら」の歌詞はぐちゃっとした悩みみたいなものを表現したかったんです。「ギャラクシーインザシティでダンス」は凄くストレートだし、この曲ができてから直接的な表現もできるようになりましたね。
●M-4「スカート」は凄くキャッチーだし、女性Vo.がメインを執っていて耳を奪われます。
西田:Dr.田渕がサビを歌っているんですが、曲の雰囲気にもハマったしツインボーカル的な感じで新しいファジーロジックを表現できたと思います。M-5「トワイライト」はテンポチェンジも結構あって、とにかく難しい曲なんですよ。まだライブでもほとんど披露していない楽曲なので、リリースしてからは演奏していきたい曲のひとつですね。
●M-6「白」のような8分にも及ぶ冬を連想させるバラードも収録されていて、ファジーロジックの懐の深さが伺えるミニアルバムになっていますね。今年は勝負の年になると言っていたけど、どんな年になりそうですか?
西田:全国流通で音源をリリースするので、神戸だけにとどまっていても仕方ないし、東京には定期的に行くことが決定したのでリリースを期に活動の幅を広げたいですね。まずは同年代の人たちにCDを聴いてもらいたいし、ライブにも来てもらいたいです。
●なるほど。
西田:前作までは、"ファジーロジックはこうだ!"というものを作ろうとして足掻いていたんですが、最近は"どんな曲を好きになってもらってもいいよ!"というオープンな気持ちが持てるようになったんです。どの曲がきっかけでも構わないので、ファジーロジックというバンドをもっと知ってもらえたら嬉しいです。
Interview:上田雄一朗
●ファジーロジックはみんながまだ高校生の時に結成したんですよね?
西田:16歳の高校2年の時に結成しました。ベース以外は全員同じ高校の同級生で、もともと高校3年の文化祭でライブをする為に結成したんですよ。春休み に度胸試しの為、ライブハウスに出てみようということになって、それからライブハウスでガンガンライブするようになったんです。でも、ブッキングというラ イブハウスの制度を知らなくて、ずっとホールレンタルでイベントを企画していたんです(笑)。
●当時から音楽性はそれほど変化していない?
西田:音楽性やスタンスは特に変わっていなくて、もともと好きだったフジファブリックや髭のような邦楽ロックに憧れて曲を作っていました。さらにそういうバンドのルーツも掘り下げて聴いていたんですよ。
●高校生の頃からちゃんとルーツを掘り下げてきたんだ。
西田:メンバーも貪欲に音楽を聴いてきたので、いろんな音楽を取り入れようとしていましたね。ゆらゆら帝国にハマって、もの凄くサイケな音楽を演ってみたり(笑)。
●結成して5年になるし、曲作りもスムーズなんじゃないですか?
西田:僕がある程度のフレーズを作ってきて、“こんな感じで”って伝えたら大体イメージ通りになることが多いですね。もちろん全てがすんなりいく訳じゃな くて、言い合いになることもありますが、それも良い楽曲を作るためですからね。僕も含めみんな我が強いと思います(笑)。
●なるほど。ファジーロジックは5年の間で、大会やフェスにも積極的に参加していますよね。
西田:高校生の時に同年代バンドで仲の良かった黒猫チェルシーがテレビに出演することになって、いきさつをライブ終わりの“マクド”で聞いたんです。どう やら企画に応募したらそのまま出演できることになったらしく、黒猫チェルシーに「ファジーロジックも応募したら出れるよ」って言われたので、応募してみた ら僕らもテレビ出演することができて、結果準優勝してZeppTokyoで演奏できたんです。それから“COMIN’KOBE”や“MINAMI WHEEL”にも出演させてもらいました。
●バンドとして凄くいい流れができていて、今しかないというタイミングで初の全国流通となるミニアルバム『Tid』がリリースされますね。
西田:Tidというのはデンマーク語で“時間”という意味なんです。1曲目から時間の流れがある訳ではないんですが、“限られた時間”や“今まで過ごして きた時間”だったり、広い意味での“時間”というものを表現したかったんですよ。高校生の時にバンドを結成して、大学卒業まで続けられたらいいなと思って いたので、残された時間はあと1年というタイミングなんです。アルバムタイトルは、そういった心境もあったのですぐに決まりました。
●ファジーロジックにとって今年は勝負の年なんだ。
西田:ずっと神戸でやってきたので、今年は東京やその他の都市にも僕らの音楽を届けていけたらいいですね。“神戸のバンド”ってことに固執している訳でもないし、どこにも属さないひとつのバンドとして評価してもらえたら嬉しいです。
●なるほど。『Tid』を聴かせてもらいましたが、もの凄くリアルな音だなと感じたんです。今の4人の音を包み隠さず閉じ込めた感じ。
西田:確かに荒削りな部分も残っているし、“もっとこうすれば~”という部分もその時の直感を信じて残したし、今のファジーロジックをいい具合に表現でき たと思っています。やっぱりライブに重点を置いているバンドなので、奇麗に作り込んだCD通りに演奏することは出来ないと思うんですよ(笑)。ライブは生 ものだし、いろんなハプニングもあって当然だと思っているので、CDにはそういったライブ感は残しておきたかったんです。
●M-1「Tid」はまさに時計が動き出したかのようなインストで、続くM-2「からすうら」はダークでもありキャッチーさもある名刺代わりの1曲ですね。
西田:「からすうら」は屈折したというかひねくれた感じを出したかった曲で、サウンドはサイケっぽくて歌詞もダークなんだけど、ある程度のキャッチーさも あるという曲です。逆にM-3「ギャラクシーインザシティでダンス」は歌詞もストーリーがあって解りやすい曲で、宇宙的な浮遊感を持った楽曲になっていま す。
●「からすうら」に出てくる“黒に黒を混ぜ込んで”という歌詞にはドキっとさせられました。
西田:作詞も作曲もPVをイメージしたり、こんな映画の主題歌に使いたいなというイメージで作ることが多いんですよ。「からすうら」の歌詞はぐちゃっとし た悩みみたいなものを表現したかったんです。「ギャラクシーインザシティでダンス」は凄くストレートだし、この曲ができてから直接的な表現もできるように なりましたね。
●M-4「スカート」は凄くキャッチーだし、女性Vo.がメインを執っていて耳を奪われます。
西田:Dr.田渕がサビを歌っているんですが、曲の雰囲気にもハマったしツインボーカル的な感じで新しいファジーロジックを表現できたと思います。M-5 「トワイライト」はテンポチェンジも結構あって、とにかく難しい曲なんですよ。まだライブでもほとんど披露していない楽曲なので、リリースしてからは演奏 していきたい曲のひとつですね。
●M-6「白」のような8分にも及ぶ冬を連想させるバラードも収録されていて、ファジーロジックの懐の深さが伺えるミニアルバムになっていますね。今年は勝負の年になると言っていたけど、どんな年になりそうですか?
西田:全国流通で音源をリリースするので、神戸だけにとどまっていても仕方ないし、東京には定期的に行くことが決定したのでリリースを期に活動の幅を広げたいですね。まずは同年代の人たちにCDを聴いてもらいたいし、ライブにも来てもらいたいです。
●なるほど。
西田:前作までは、“ファジーロジックはこうだ!”というものを作ろうとして足掻いていたんですが、最近は“どんな曲を好きになってもらってもいいよ!” というオープンな気持ちが持てるようになったんです。どの曲がきっかけでも構わないので、ファジーロジックというバンドをもっと知ってもらえたら嬉しいで す。
Interview:上田雄一朗