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繋げ! 東北ライブハウス大作戦☆LIFE Vol.29

2011年3月11日。あの日からわずか3カ月後の6月に産声をあげた「大作戦」。ライブハウスに生きづく人たちの、“真実と志”を伝えるために…。

 チェーンコラム29人目   Crystal Lake RYO

ryo_kanto2 SWANKY DANK KOJIさんからバトンを受け取りました、Crystal Lake Vo. RYOと申します。

自分が初めて東北でライブをしたのは、地震が起きた年の5月の仙台でした。当時、自分は違うバンドをやっていて、今でも仲の良いHER NAME IN BLOODと一緒。当初決まっていたライブハウスが営業できなくなってしまったので、急遽別会場で行うことになりました。ライブはめちゃくちゃ盛り上がり、“東北の人元気じゃん! 安心~”なんて、何も知らないのに簡単に考えていました。

Crystal Lakeとして、東北ライブハウス大作戦のライブハウスに初めて行ったのは、その3年後2014年3月。“REDLINE BEGINNING TOUR”でMY FIRST STORY、NOISEMAKERと宮古、大船渡、石巻を回るというツアーでした。被災地を初めて訪れ、復興が進んでいたとはいえ、波の高さを示す線、更地の瓦礫や作業車が残る様子を見て、自分は何もわかってなかったんだとようやく気づきました。自分が見たのはほんの一部。自分はどうすればいいんだろう と、そこで初めて考えました。

特に印象深いのは、大船渡でのライブです。きっと自分たちのことはほとんど知らなかったであろうお客さんたちが、すごく笑顔でその場を思い切り楽しもうとし ている姿を見てから、ライブに対するアプローチはかなり変わりました。そのとき自分たちにできたことは、良いライブをして、お客さんを楽しませようとすることだけでした。

物資を送ることはできます。でも音楽をやっている身として、被災地の方に何ができるのか、正解はいまだにわかりません。あのときだけじゃなく、今でも自分にできることは、ライブをすることしか選択肢がありません。自分如きが何かエネルギーを与えられるとは思っていませんが、力になれたらと思います。

近いうちに必ず、あの笑顔を見に戻ります。ありがとうございました。

 

Crystal Lake Vo. RYO
圧倒的なライブパフォーマンスとワールドワイドな活動で日本のストリートカルチャーを席巻しているCrytal Lakeのボーカル。

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