STUDIO CHAPTER H[aus]エンジニア 樫村治延のPAST & POST MASTERS #20
*イチオシ音源、こだわりの機材を新旧問わずご紹介するコーナーです*
<特集アーティスト>THE JIVES
①バンド結成~ターニングポイントを経て、現在に至るまでのTHE JIVESについてお聞かせください。
僕らTHE JIVESは、2015年に東京で活動を開始したロックバンドです。
これまでに1枚のシングルと2枚のフルアルバム、4枚のEPをリリースしています。
結成当初は、50~60年代のロックンロールやオールディーズミュージックなどをモチーフに、楽曲制作や公演を行ってきました。
リリースツアーや海外公演など経験を重ねるたび、徐々に音楽性やステージが変化していく中、2020年のメンバー脱退を機に、これまでのイメージを刷新して再出発することとしました。
サウンド面において、基本的には90年代から00年代初期のUKロックにフォーカスしつつ、それ以外の年代やジャンルの音楽も折り混ぜて、楽曲制作を行っています。
今回リリースした5th EP『STABLE』は、2020年以降そんなイメージを据えて作られた十数曲の中から、選りすぐられた4曲となっています。
②今回のミニアルバム制作で、一番苦労した部分と、ぜひ聴いてほしいポイントを教えてください。
(Vo/Gt ヤマダコウヘイ)
今回はレコーディング前に入念に編曲やプリプロを行い、ほぼ万全と言える状態で本番に臨みましたが、一番苦労した部分といえば、ミックス&マスタリング段階での音色や各楽器のバランスなどの決定には時間を要しました。というより、時間をかけたんですよね。
今作はバンドのアンサンブルは勿論なんですが、各楽器の音色とか、曲にまとわせる雰囲気みたいなものへのフォーカスが格段に強い作品になっていると思います。
音に対して常に敏感に反応できるようにしておく。そんな状態でしたね。でも、どうしても集中力が続かなくなってくるタイミングは、やってくるんですよね。もしかしたらそのタイミングが一番苦労したポイントかもしれません。
バンドとしての変革期を越え、新体制後初の音源となる「STABLE」。これまでと作風が大きく変わったTHE JIVES。
聴いて欲しいポイントというよりは、僕はやっぱりアルバムを通して聴いて欲しいですね。
きっと、繰り返し繰り返し聴くことで、新たな気づきや発見があると思います。
誰かの日常生活を少しだけ彩るような存在であって欲しいなって。そういうものだと思うんですよね、音楽って。
③THE JIVESのこだわりと、今後の展望について
バンド結成当時から変わってない部分なんですが「ダサいことはしたくない」って部分ですかね。ステージ上でもステージ外でも、ネットの中でも一挙一動に気をつけています。
別にバンド内でそうしようと決めているわけではないのですが、僕たちが憧れたスターって常にカッコよかったりするじゃないですか。そういう部分への憧れも含めて。
音楽ってそういう内側の部分も滲み出て、聴いてる人は敏感に感じ取りますしね。
今後の展望としては、ソングライティングを手掛ける僕個人からの思いでもあるのですが、THE JIVESというバンドを素直なバンドにしていきたいと思っています。
やりたいことをやりたいようにやる。我慢はせずに無理のないよう。
いろんな物事から抑圧されがちな時代ですが、乗りこなして音楽を表現していけたらと思います。
バンドとして次のステージに行くためにも、たくさんの人に見聞きしてもらいたいし、今後バンド史上最大規模のライブをやりたいとも考えています。
東京を出て地方にもいきたいですし、ライブハウス以外でも演奏したい。
たくさんの人にTHE JIVESの音楽を知って欲しいです。
THE JIVES「STABLE」
G.O.A.T「FiGTER」
80’sのLAハードロック、ヘビーメタルをベースに、90’sブリティッシュハードロック的な要素がパワフルにクロスオーバーするロックバンドの1stシングル。ストロングなサックスを前面にフィーチャーしながらも、全体のヘビーなサウンドに有機的に絡ませるアレンジ力をさすがとしか言いようがない。
ROLAND MICROPHONE CABLE BLACK SERIES
大手楽器メーカーROLANDが放つ、ハイエンドマイクケーブル。中域がややリッチで、全体的にワイドレンジでフラット。ダイナミックマイク、コンデンサーマイク、リボンマイクなど、どんな種類のマイクとも相性が良い。比較的ロープライスなのも魅力。