音楽メディア・フリーマガジン

~関東・東北地方音楽シーンの現状報告~ Vol.41

halos(G./Vo.) / Rolling Thunder Records 代表 草階亮一

halos_5th_aphoto_#3http://halos.cc/

東北を代表するバンド、halos(ハロス)のリーダー及びレーベルRolling ThunderRecords 代表。11/5にニューアルバム「PLAY」をリリース。(写真左端)

私たちは一時のようには無力さを感じてはいない。
また明日もここから何かが始まります。

 

 

 

私たちhalosは前作アルバムを2011年2月にリリースしました。ツアーなどのスケジュールが続々と決まる最中その日が来ました。

当時私たちは宮城、岩手、秋田の三県に住んでいました。互いに連絡が取れず気をもむ中、辛うじて送られてきたメールによって本人らの無事は確認できましたが、まだ0歳の赤ちゃんを抱えるメンバーの奥さんが石巻の職場にて被災し全く連絡が取れないとの事でした。

赤ちゃんと2人、避難所でミルクやオムツの支援を受けながら5日間を過ごしやっとの再会を果たしたと、その後連絡を受けメンバー皆で抱き合って喜びました。身内や知人の訃報を知らされる中、本当に嬉しくてしかたありませんでした。

リリース直後でしたが当然スケジュールは全てキャンセル、生活の場を移し新たな仕事に就くメンバーもいる中バンドも大きく揺れ動きましたが、各々歩みを止めることはなく今日に至っています。

新たな生活、それぞれの生活。Pf.担当の宮崎は花農家に、Dr.担当の諸越や私は本格的に音楽を仕事に。

私たちは一時のようには無力さを感じてはいなくて、花や音楽が生活に彩りを与えるものだということをまた新たに強く認識し、誇りを持ってやれている。

今も東北に居を構え、吸い込んだ空気を吐き出すように物作りをしています。震災前も同じようにしてきたつもりでしたが、周りでも文化的なイベントが増え、身近なところで新たに思いを募らせている人が増えてきました。そういった人たちの活動の一助になれる機会も増えました。

すでに東京から何かを輸入して再構築する形は影を潜め、経験を積んだ想いある人々の手によって新たな形を作り上げ始めています。

また明日もここから何かが始まります。

 

play_jacket

 

音楽も花も
生命を維持するのに必要なものではないけれど
生きるためには不可欠なものと信じています
それらが誰かの元へ届いてその人の暮らしに彩りを添えられたらと願っています (Pf. 宮崎悠)

出荷前の花々(作:Pf.宮崎悠)

出荷前の花々(作:Pf.宮崎悠)

 

 

 

 

増設中の風力発電塔

増設中の風力発電塔

 

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