「セルフレコーディング?」「何それ。」
何やら敷居が高そう、難しそう、やってはみたけど何かが違う。
「普段聴いている音楽、特に洋楽大物アーティストのCDみたいな音にするには、どうすればいいんだろう??」
三ツ星名店のレシピを自宅ではおいそれとは再現できないように、レコーディングスタジオの録音クオリティをセルフレコーディングで再現することは難しい。
例えば当スタジオでは「欧米大手スタジオに負けない音を出すこと」にこだわり、電源周りや部屋鳴り、建材のセレクトも意識して完全にゼロから設計・建築しました。
「ミュージシャン目線で自分の出したい音を」「自分の納得する音で」録りたいということを突き詰めると、ここから始めないと意味がなかったからです。
ところで、セルフレコーディングにはいくつかのパターンがありますよね。
●とりあえずバンド全体の音を記録したい、せーの、で一発録り
●自宅でコツコツDTM、宅録
●本格的なレコーディングを控え、プリプロとして録ってみよう
●新曲ができた、アレンジの前にデモバージョンを録ろう
●プロ顔負けの高級機材を揃え、プライベートスタジオも持っている
フットワーク軽く、自分の時間を活用して、思い立ったら気軽に録音できるのは
セルフRECの最大の魅力。
気軽に録っていても、少しの工夫や知識でもっと聞きやすく、良い音にすることは可能です。
当然限界もあります。限界を超えるには、やはりレコーディングスタジオでのRECをおすすめします(たまに例外もありますが)。
ここでは意外と知らない録音方法の基本中の基本から、プロならではの裏ワザ?も交えて、レコーディングってどんなもの? ということを書いていければと思います。
【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】
STUDIO・CHAPTER H[aus](スタジオ チャプターハウス)代表/レコーディングエンジニア/サウンドクリエーター。
1998年、地元茨城県日立市にレコーディングスタジオ「チャプターハウス」を設立。専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動。全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける。自主レーベル「whirlpool Records(ワールプールレコード)」主宰。
当スタジオで一貫して制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します。
エンジニアといたしましては、webや動画ではなく是非「CDで」音質をチェックしてほしい!!!
The echodek『Sly & the kinky afro』
オルタナ、ファンク、ニューウエーブ、ネオアコなど様々なジャンルの要素を色濃く受けたバンドのシングル。次回作は2015年3月、whirlpoolRecordsからミニアルバムを全国発売。
DUTCH DADDY『REBIRTHDAY』
UKROCK色を感じるギターロックバンドのシングル。独自の世界観がくせになる。
Well done Sabotage『東京』
くるりmeetsサニーデイサービス的ロックバンドのミニアルバム。歌詞と声質のマッチングがすばらしい。
YU-DAI『KICK UP SKOOL DELIGHT』
HipHop、ソウル、ClubJazz、AORのエッセンスが高次元でクロスオーバーされた作品。全国発売中。
B.F.A『TRINITY』
USメロコア、パワーポップをルーツにもつ2010年代のネオパワーポップバンド。良曲多し。
S.H.E(Struggle-Head,Emergence)『HOPE』
EMERGENZA MUSIC FESTIVAL世界大会4位の実績をもつモダンヘヴィネス系ギターロックバンド、3rdシングル。今年の新宿ロフトでのワンマン成功も記憶に新しい。
THE SALA『PRAY』
自ら野外ロックフェスを企画するなど活躍めざましい女性Vo.ロックバンドのフルアルバム。勢いとスピード感が心地よい。全国発売中。
no wise『キット明日ハ良イ日ニナル。』
滋賀在住のギターロックバンド、1stミニアルバム。
さわやか、且つノスタルジックな気分にさせる曲調が魅力。
marigold『Be Natural』
Superfry、the brilliant green、椿屋四重奏などの影響が良い意味で色濃く出た秀作。2015年秋、ミニアルバム全国発売予定。