今回取り上げるのは、dbxのTUBEチャンネルストリップ系アウトボード「376」です。
*ディエッサーとは
EQとコンプの合わせ技で、Vo.のサ行など耳に刺さる音をマイルドにするエフェクター
フロントパネルのワークフローで、特筆したいのはEQです。
376のEQは、他メーカーの上位機種より音楽的にガッツリとかかり副作用が少ないので、特に低音をかなりブーストしてもタイトかつリッチに上がり、ズブズブな感じになりません。
マイクプリはワイルド系、コンプはパツンパツン系でいずれも個性が強めです。
リアパネルには、通常のアナログラインアウトプットに、キャノン端子とTRSフォーン端子があります。
デジタルアウトプットには、ワードクロックが付いています。
このデジタルオプションのADコンバーターは、おまけ的なものではなく、中級クラスの専用機並みの実力があります。
これだけ充実した内容で、発売当時(2000年ごろ)定価で9万円、店頭販売価格が59,800円ほどでした。
現在は中古市場で、完全動作品で2万円台後半~3万円台でたまに見かけます。
万能な製品ではありませんが、ハマればかなり重要な戦力になります。
気になる方は是非探してみてください。
【Sight Seeing】
注目度の高いバンド・アーティストのプライベートスタジオをご紹介します。
こんにちは。Smile Eyesの拓己です。
私の個人スタジオを紹介させていただきます。
私の音楽活動としての楽器はギターになりますが、活動を始めた頃から、ギターを弾くことよりも作曲、そしてレコーディングに興味がありました。
エイジアの同じアルバムを2年間毎日聴きまくり、重なり合った音色の奥に聞こえる音を発見しては感動していました。
学生時代にTASCAM PORTA ONEとYAMAHA DX7、ドラムマシンにRX7を買い、楽器屋の店員さんに「学生じゃ買えないよ」と言われたデジタルリバーヴ(今では、DTMに無料でとっても良いものが付いてますけれど)R1000を、一生懸命アルバイトをして買ったのが、レコーディングという底なし沼への門出でした(笑)
現在の環境は、
Mac Studio M2Max2023 + StudiodDisplay
Logic Pro
Plug-in Waves 、Universal Audio、Toontrack、IK Multimedia、Garrian、Vienna etc
Audio I/O
Apollo X6+UAD-2 SATELLITE OCTO CORE
Monitor
FOCAL Trio6 Be
FOCAL CMS64
KEF R700+LUXMAN L505UX
Mic
NEUMANN TLM67、AKG C414XLS2 ×2、etc
Amp
Fender Blues Junior Lacquered Tweed、Hot Rod Deluxe 3、 Marshall DSL40C etc
Guitar
PRS CUSTOM24 BIRD 10TOP、CE24 Semi Hollow 、FenderUSA '57 Stratocaster (Thin Lacquer Finish)etc
といったところです。
現在はハードではなく、ソフトで完結する方向です。
モニター環境は、自分で作った音を評価する大切な部分なので、なるべく手を抜かないように心がけています。
最近導入して良かったと思う機材はNEUMANN TLM67です。
これを使用した作品で、ネットでも公開しているアルバムは、アコースティックアルバムしかありませんが( https://www.youtube.com/watch?v=GAgT7R8ro2Y )、このような楽器数の少ない作品では、特に存在感がすごいですね。
制作中の作品ではフルアレンジの作品でも使っていますが、やはり好きな音です。
C414XLS2 と比べますがTLM67のテイクを選択することご殆どです。
イコライジングはブーストせずにカットするだけ…そんな感じです。
マイクは、素材を取る最初の入り口。同じボーカリストでも、年々声質が変わっていくので、きっちり収録したいですね。
その音を後で料理するのはいつでもできますから!
もっと早く導入するべきでした。
Smile Eyes YouTube ch
https://www.youtube.com/@smileeyes2011
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【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】
STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表
レコーディングエンジニア·サウンドクリエーター
Whirlpool Records/brittford主宰
専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動
全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける
スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください
ラジオ川越 第2·4水曜 23:30 ~ 24:00 「Music Translation」放送中
10月分の放送は10月9日(水)23日(水)
出演 樫村治延
番組は「Listen Now(JCBAインターネットサイマルラジオ配信)」でリアルタイム聴取できます
https://www.jcbasimul.com/radiokawagoe
(コミュニティFMなのでRadikoでは聞けません、ご了承ください)
当スタジオで制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します
浜小路ヨハン「PROOF OF BLOOM」
全盛期の沢田研二の音楽性をルーツに持つ、シンガーソングライター浜小路ヨハンのフルアルバム。これまでの代表曲を、緻密にセルフカバーした濃密な音源だ。当スタジオでは大部分のRECを担当。
とりいそぎ「side : D」「side : L」
従来のJ-POP路線に、クラシックやクラブ系テイストをふんだんに織り交ぜた2枚構成のアルバム。
洋の東西を問わないサウンドメイキングは一聴の価値あり。当スタジオではMix、マスタリングを担当。
TOY「NO BORDER」
HipHop、Trapを中心に、ドリル、ラテン、R&B要素を手際よくまとめる手腕には定評があるTOYのミニアルバム。都心を中心としたイベントも話題になってきている。