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CHAPTER H[aus]エンジニア 樫村治延の セルフRECはプロRECを越えられるか? 第108回

前回、前々回とシューゲイザーの代表的な音響面に触れましたが、今回はシューゲイザーの「コード進行を中心にした作曲的な側面」を取り上げます。

国内では「シューゲイザー、ドリームポップ、ニューウエーブ、オルタナティブ」と呼ばれるジャンルは、アンプやエフェクター、ギター、ベース、キーボードなどに偏った焦点が宛てられがちで、楽曲の土台となるコード進行については二の次になっていることがままあります。

特にシューゲイザー、ドリームポップは、転調や分数コードをうまく絡めないとあの不思議な感じが出ないことが多いのです。

シューゲイザーの代表的なコード進行例を下に示します。

ポップな要素がありがちな進行に見えますが、J-POP、J-ROCK的な邦楽要素はなく、メロディーがハマれば洋楽的な雰囲気を醸し出すはず。更に轟音ギターを加えれば、たちまちシューゲイザーチックになる可能性大です。


【今月のMVcruyff in the bedroomLazy Sugar Doll

https://www.youtube.com/watch?v=MbyAKxIdFsM

シューゲイザーをベースに、サイケ、グラム、R&R的エッセンスが交わり、新境地を招いているcruyff in the bedroomの代表作。クールな映像も素晴らしい。


【今月のちょいレア】Joemeek JM47

グリーンボディーのアウトボードで有名な英国中堅ブランドJoemeekのコンデンサーマイク。名前からすると、あの名門ブランドマイクを意識したように思えるが、実は良い意味で全然違う。


【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】

STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表

レコーディングエンジニア・サウンドクリエーター

Whirlpool Records/brittford主宰

専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動

全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける

スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください

ラジオ川越 第2・4水曜 23:30 ~ 24:00 「Music Translation」放送中

12月分の放送は12月13日(水)27日(水)

出演 樫村治延 サイエンスライター荒舩良孝氏 フリーアナウンサー荒舩裕子氏

番組は「Listen Now(JCBAインターネットサイマルラジオ配信)」でリアルタイム聴取できます

https://www.jcbasimul.com/radiokawagoe

(コミュニティFMなのでRadikoでは聞けません、ご了承ください)

 

当スタジオで制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します

CANDELASTAR 20TH CENTURY NOSTALGIA

従来のエレポップ路線から、よりバンド路線に行きつつもコード進行にこだわり、より洋楽チックに仕上がっている。ライブでの音圧はとにかく圧巻。


 

カカシカシカカ 「満月」

ブラックミュージックを根幹に、常に洋楽と邦楽の中間を行くギリギリのセンスが素晴らしい。演奏力、アレンジ力が常にブラッシュアップされている点にも注目。


 

A'monster 「卒業式の帰り道」

元みならいモンスターのリーダー的存在であった、あやの氏のソロプロジェクト。セルフカバーだが、オリジナルとはまた違うテイストが好印象。

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