【おすすめライブ用ハンドマイク:その2】
前回と同じく、マイクの中堅ブランドCADのハンドマイクをご紹介します。
CAD 22A(ダイナミックマイク)
前回ご紹介のD32、D38と同様に、中音域がややファットなキャラクターが似ています。
耐久性もなかなかの物で、値段もリーズナブル。
CAD C195(コンデンサーマイク)
他メーカーのハンドベルドコンデンサーマイクと比較すると、中音域がリッチでガッツな感じです。また、他の同ランクマイクよりハウリングが起きにくい利点があります。
【大学生バンドのセルフREC】
前回は「キックトラックをコピー → 片方のトラックにトリガーを差して、生キックとサンプルのキックをレイヤー」するところまで触れました。
元々キックは、全曲に渡り通常の低音マイクとサブキックの2本で収録しています。
その2本の内の1本をコピーしてトリガーを差しているので、バスドラトラックは合計3トラックになります。
上記3本のキックトラックのバランスを好みでブレンドします。
ただし、波形の山と谷がずれていると音像がブレて違和感が生じます。
なるべく波形を合わせてから次の作業に進みます。
次はベースとキックのコンビネーションです。
当連載51回で取り上げた「サイドチェーンコンプ」を巧みに併用すると効果絶大です。
この曲はベースはラインのみですが、「生音」と「エフェクター、アンプを通って加工された音」の2トラックを収録しています。
【今月のちょいレア】AudioTechnica AT-HA60
1つのステレオオーディオ信号を5系統に分配。あまり音ヤセせずに分配できる優れものだ。
【今月のMV】putit petit 「今宵もランデブー」
華やかさの中にも、少しの切なさが感じられるキラーチューン。等身大のおしゃれ感が刺激的だ。
【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】
STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表・レコーディングエンジニア・サウンドクリエーターWhirlpool Records/brittford主宰。専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動。
全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける。
スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください。
当スタジオで一貫して制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します。
エンジニアといたしましては、webや動画ではなく是非「CDで」音質をチェックしてほしい!!!
JUICE&LOVE 「ホテルニュー福島」
30年近くのキャリアを誇る、東北を代表するベテランロックバンド5年ぶりのフルアルバム。前作よりガレージ色が前面に出ているが、バンドの本質は全く変わっていない。2020年下半期に全国発売予定。
フトイーズ 「馬鹿フェスティバル」
シニカルな歌詞をバラエティー色に彩る才能に長けた、ニュータイプロックバンドのシングル。振り切ったイロモノ路線が新鮮で好印象だ。時代に流されない独自の存在感は、まさにOne&Only。
The echo dek 「Feynman」
(ジャケット画像は同時発売曲と共通)
アブストラクト色をまとったオルタナポップの新機軸とも呼べそうな、ハイソな作品。バンドのネクストフェーズが垣間見られるだけでなく、彼らのフォロワーバンドが増えていきそうな予感がする。音楽ニュースサイトIndieGrabにも掲載。
Vampire Bats 「GO A HEAD A GO!GO!」
(コンピレーションアルバム)
ガールズR&RバンドVampire Bats参加のコンピレーションアルバム。バンドの中心的存在であるYu氏は大御所ガールズバンドPinkmoonBabiesのメンバーでもある。はじけた大人のポップな緊張感が堪能できる。全国発売中。
eighteen’s gone 「18」
ギターロック、エモロックのど真ん中をあえて外した、ちょいインテリジェンスなアレンジがさりげなく光る。やりたいサウンドと、表現されているサウンドのギャップがないバンド。今後の活躍にも期待だ。