前回まで「低音を中心としたマイクの実用例」を挙げてきました。今回からは「ペンシル型コンデンサーマイク」を取り上げます。
ペンシル型コンデンサーマイクは、ドラムのオーバートップにペアで使用することが一般的ですが、アコギやピアノ、ブラス、ストリングス系にも使えます。
【AKG C480】
スタンダードモデルAKG C451の上位機種に当たります。
【CAD GLX1200】
【Joemeek JM27】
【TASCAM TH-50M】
次回から以上の4機種の比較をしていきたいと思います。
【大学生バンドのセルフREC】
セルフRECのMIXについて、前回はコンプの基礎をご紹介しました。
今回はコンプの実践的な使い方です。
キックは、ベースとの絡みを考慮しつつ作業を進めます。
【スレッショルド】最初は深めに設定。様子を見ながら浅くしていく。
【レシオ】レシオは割合なので、まず2:1でかけてその後3:1、4:1を試す。
【knee(ニー)】最小と最大の中間に設定。他のパラメーターとの兼ね合いを考えて上下させる。
【アタック】まずは最速に設定、少しずつ数値を上げていく。イメージの音が出てきたら一旦ホールド。
【リリース】タイトにしたい時は、アタックより少し大きい値に設定。
スネアの設定は以下の通りです。
【スレッショルド】キックと同じ。
【レシオ】キックと同じ。
【Knee(ニー)】硬くしたいときは値を最小に。それ以外は少しずつ値を上げ様子を見る。
【アタック】ある程度数値を上げておき、アタックがつぶれないようにする。
【リリース】サスティンが欲しい時はタイムをやや長めに設定。
【今月のちょいレア】CAD E300S
比較的ロープライスでありながら、ハイエンド機種ブランドともいい勝負をする。CADのコンデンサーマイクの中では上位に位置する、万能型の名マイクだ。
【今月のMV】川嶋志乃舞「Jump up!!!」
日本テレビの音楽番組「バズリズム02」でもオンエアーされた、瞬発力全開のMV。軽やかで弾けたダンスビートと三味線の真髄が絶妙にリンクする。
【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】
STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表・レコーディングエンジニア・サウンドクリエーターWhirlpool Records/brittford主宰。専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動。
全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける。
スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください。
当スタジオで一貫して制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します。
エンジニアといたしましては、webや動画ではなく是非「CDで」音質をチェックしてほしい!!!
WORSTRASH 「Draw up my emotions」
パンク、メロコアの期待のニューカマーバンドの新作。ボーカルSweeney Lenの放つエネルギッシュなパワーボイスと、さわやかでアグレッシブな楽器隊が織りなす強烈なステージングも圧巻だ。
MILF 「DESERT OF CLOUD」
ロカビリー、リズム&ブルース、R&R、初期パンクのいいとこどりのロックアルバム。古きを温めてから、あえて再度冷ましたようなインパクトのある存在感が存分に味わえる作品。
川嶋志乃舞 「光櫻」
ハイパーシャミセニスト川嶋志乃舞の本質をすべて詰め込んだ「伝統芸能盤」が、満を持しての全国リリース。ポップな面だけではない、彼女のこれまでの三味線キャリアが思う存分に堪能できる。
Cuicks 「neo teenagers」
フューチャーEDMの決定盤。渋谷系の流れが現代風にマッシュアップされており、メロウなメロディーと浮遊感のあるサウンドスケープの融合が好印象だ。ネクストフェーズを感じさせるインテリジェンスなポップネスが満載。
Amtika 「Remenbrance」
フュージョン、ジャズをベースに、リアルタイムのルーツミュージックを貪欲に取り込んだ、インストの黄金律的アルバム。フレージングの組み合わせの妙が素晴らしく、一気に最後まで聴けてしまう。