オーストラリア出身のアーティスト・ミュージシャン・ダンサー。そのパフォーマンスは音楽と感情豊かな表現などを通して多くの人達を魅力し、SNOOP DOGG、PHARREL WILLIAMSなど様々なアーティストやミュージシャン・ダンサーと共演している。現在は"SUPER SONIC SHAPE SHIFTERS OF AWE"を結成し、チャプターハウスにて新作レコーディングを行っている。
最近海外のクライアントとの仕事の際、話題になるのが「アナログ盤を本気で作るミュージシャンが、プロ・アマ問わず増えてきている」事です。カセットテープも再注目されており、デモ音源はカセットでリリースするアーティストが欧米、特にアメリカ西海岸で急増しています。
アナログブームは音楽機材業界にも影響を与えており、ヴィンテージになりつつあるデジタルハードウエアなどのレアな商品に、プレミアがついて以前より価格が急騰しています。例えばローランドのリズムマシンTR808、909、イーミュレーターのサンプラーSP1200、AKAIのサンプラーMPC2000シリーズ、MPC3000シリーズなど。
今回取り上げる録音機器は、AKAIが2002年に満を持してリリースしたハイエンドデジタルMTR DPS24です。この機種は以前の連載でも取り上げたKORG D32 XDやYAMAHA AW2400と肩を並べる最高級品で、当時DPSシリーズの最高峰と言われていました。発売当時は約50万円と、最高峰の名にふさわしい価格でもありました。専用機に匹敵する12ch分のマイクプリアンプ、同じくAKAIサンプラーの名機MPC4000以上の高品位ADコンバーターは秀逸で、ProtoolsHDのインターフェイスと比べても遜色ないクオリティーを保っています。
ADコンバーターとは、アナログ(ANALOG=A)信号をデジタル信号(DIGITAL=D)に変換する重要なパーツです。マイクやラインインプットの内側に装備され、このパーツのクオリティーで音質の大部分が決まります。逆にDAコンバーターはデジタル(D)をアナログ(A)に変換するパーツで、オーディオインターフェイス、デジタルミキサー、デジタルMTR、デジタルキーボードのメインアウト・パラアウト・ヘッドホンアウトの内側に装備されています。
話をDPS24に戻しましょう。DPS24は当然レイテンシーもほとんどなく、どんなに速くて細かい演奏でも的確に録音できます。又、オプションのデジタルカードが装着されていれば、同時に24トラック録音出来てしまうところが断トツにすごいところです。ライブレコーディングであっても、よほど大編成のバンドでなければ対応できると思います。24ビット96Kにも対応しているのでハイレゾRECも可能です。(この場合は12トラック録音・再生)
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオ チャプターハウス)代表・レコーディングエンジニア・サウンドクリエーターWhirlpool Records(ワールプールレコード)主宰。専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動。全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける。
スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください。
音楽制作専門誌SOUND DESIGNER 2015年2月号に、コンプレッサーについての記事が掲載されています。
http://www.sounddesigner.jp/contents/2015/02/01/index.shtml
当スタジオで一貫して制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します。
エンジニアといたしましては、webや動画ではなく是非「CDで」音質をチェックしてほしい!!!
最先端のシティーポップに独自の解釈を施して、オンリーワンな世界を創り出しているニューカマーバンドのマキシシングル。山下達郎、小田和正や渋谷系好きにおすすめの一枚。アナログ盤も発売予定。
同期をふんだんに取り入れたEDMギターロック、パワーポップバンドのミニアルバム。女性Vo.と、ボコーダーを使った男性Vo.によるツインボーカルの歌い回しと、歌詞・アレンジが実にカラフルなバリエーションを紡ぎだす。多彩なライブパフォーマンスも実に魅力的。
ナイアガラトライアングル+くるり+サニーディサービス風なファンク・フォークロックバンドのマキシシングル。シティーポップやAOR風の曲もあり。リード曲「ヨット」は名曲中の名曲。
以前の作品ではINCUBUSのプロデューサー、ジム・ワートを起用したGEEKS。メジャー第一弾となる今作は、クラシックの名曲達がスキャンダラスによみがえった、本人達いわく「超問題作」。パンクロックの新たな可能性が堪能できる。全国発売中。
Slow Peak Life 『the bridge for tomorrow a girl from the past』
東北最大規模のライブホール、RENSAマネージャー菊地氏の運営するADVANCE RECORDSが放つSPL、2ndアルバム。前作よりもソウル、ファンク、AOR色が強化された意欲作。全国発売中。
PINK MOON BABIES 『Rock’a Moonlight』
ベルギーを始めとするヨーロッパツアーも盛況に終わり、ますます波に乗るPMBの2ndアルバム。従来のポップR&R、ロカビリー色に歌謡曲テイストがふんだんに加味されて、全世代に届きやすくなった推薦盤。全国発売中。
the Carmin 『The Man With The Crimson Gun』
真っ赤なスーツがトレードマークのR&Rバンドthe Carminの20曲入りフルアルバム。10数年のキャリアを持つ彼らの集大成と言うべきこの作品は、ガレージサウンドをベースに、ギターロック、4つ打ちエモロックなどを盛り込んだ幅広い内容となっている。全国発売中。