水彩、クレヨン、油絵などのミックスドメディア技法を使い、絵で自己を表現する自称「孤立のアーティスト」丹作造。彼が今まで生きてきた人生の中で感じた怒りや哀しみを自動書記的に描き出すというその作品は、一見すると憎悪と怒りに満ちていると感じてしまうが、そこに込められた凄まじいまでのエネルギーは圧倒的で、観る者の心に直接訴えかける強さと弱さが同居している。
以前は音楽をやっていた彼が、その表現方法を“絵”に転換してから約15年。「バンドでは箸にも棒にもかからなかったけど絵は唯一、人に評価されたり会ったこともない人と繋がることができる表現なんです」と語る彼は編集部からのインタビューオファーもあっさりスルー。「僕自身に興味を持ってもらわなくて全然構わないんです。作品だけ観て欲しい。完全な作品至上主義ですね」と笑う。
携帯電話もPCも持っていない彼の作品は、インターネット上ではほとんどが見れないものばかり。是非、その目で孤高の芸術家・丹作造の作品を確かめてほしい。きっと何かを感じるはず。
丹作造作品展
2013/1/25(金)〜28(月)新宿眼科画廊
展示時間 12:00〜20:00