織田哲郎、ダイアモンド✡ユカイ(RED WARRIORS) 、CHERRY(LINDBERG)、ASAKI(GUNIW TOOLS)、JOE(FUZZY CONTROL)による驚異のドリームバンド、心にロック魂を燃やす世代を超えた精鋭ミュージシャンが結束したROLL-B DINOSAUR(ロール・ビー・ダイナソー)が、11/24に新宿ReNYでライブを開催した。以下、ライブレポートを掲載する。
■ライブレポート(2017/11/24@新宿ReNY)
その日は12月を目前にぐっと冷え込んだ東京だったが、新宿ReNYのフロアは生のROLL-B DINOSAURのパフォーマンスを待ち受けるファンたちの熱気で外気を完全に忘れさせてくれた。
真っ赤な照明の中、ステージに登場した恐竜バンドは、最新アルバム『SUE(スー)』のリード曲「ガンガン」をのっけからドロップ。
織田とASAKIのギターがお互い呼びかけ合うように歌い出し、JOEのベースとCHERRYのドラムが分厚く加わると、一気に会場が沸騰。ボーカルのユカイは1曲目からスタンドさばきをあざやかにキメてファンを鼓舞する。
続く「Runaway From Chicago」では、もうここが新宿であることを忘れてしまうほど、ブルージー且つ刺激的なROCK’N’ROLLワールドが展開し、男も女も酔わせてしまう最高のショーの幕が上がった。
「最後まで楽しんでってくれよ、ROCK’N’ROLL!!」咆えるユカイに誘われるようにフロアから起こるハンドクラップで始まったのは「Mr.カサノバの恋の手ほどき」。ハチャメチャで痛快な恋愛指南は、老若問わず男性ファンを大いに勇気づける。
「MY BABY BLUE」では絶妙なコーラスワークで大人の余裕を感じさせるが、続く「くずの詩」で歌われたのは、どうしようもないポンコツだがどうにも憎めない男。
そしてアンサーソングの「はずれクジ」では、そんな男をついつい世話してしまう女性の心理をリアルに描く。女言葉で歌われるクズ男に対する呆れ感たっぷりの“はぁ?”というセリフは、フロアにいる多くの女性ファンたちの共感を誘っただろう。
「人生はなかなかつらいことばっかりだ。色んなもの背負って、肩も凝るだろう。俺だけじゃないだろ? ライブに来てるみんなも中年ばっかりだろ?」MCで笑いと拍手喝采を受けながら、「次の曲はそんな中年のための歌だ」と贈られたのは「石ころの唄」。
ステージ全体をブルーに染めた照明の中、白く差す光に導かれるように紡がれるバラードは、日常の仕事の疲れを優しく包み込んでくれた。
打って変わってはカオティックに放つ「Neverending Dream」。激しく縦ノリするJOEのベースのリフが下腹に響き、CHERRYが鋭くドラムを乱れ打つ。ASAKIは荒々しい色気を漂わせながらギターに喰らいつき、織田は時折足を高く上げてギターを掻き鳴らす。
そしてユカイはハットを目深にかぶりエモーショナルに歌い上げる。5人のギラギラしたパワーがフロアに飛び火すると、たちまち会場は興奮のるつぼと化した。
1stアルバムのリード曲「教訓」では、織田とASAKIがステージ前ギリギリでギターを弾き倒し、ファンをこれでもかと煽り、会場には突き上げられた人差し指の波が気持ちよく揺れる。
続く「おかしいだろう」でヴォルテージは最高潮に達し、その空気に応えるように“ユカイ水”が空中を舞う。本編終了でピックを客席に投げた織田からは、サングラス越しにライブを最高に楽しんでいるのが伝わってきた。
興奮冷めやらぬ客席からのアンコールで再び登場したROLL-B DINOSAURの面々は、まだまだパワーに満ちあふれ、JOEはTシャツを脱いでの登場。
「これは私の歌です」とユカイのMCで贈られた曲は初披露の「暴言野郎」。コミカルなノリの良いサウンドに客席も楽しげに揺れる。
そして最後を締めくくったのは、彼らのテーマソング「ROLL-B DINOSAUR」。ステージ、客席もろとも残されたパワーを出し切って、爽快な終演を迎えた。
“KEEP ON ROLLING.”――留まることを知らない恐竜たちの進撃は、12月に開催される名古屋・大阪のライブへと続く。間違いなく奇跡とも言えるこのバンドを生で見ることができる機会を逃す手はない。
PHOTO: KASSAI (3PODWS)
■リリース情報
2nd Album
『SUE』
KING RECORDS
KICS-3524
¥3,000+税
NOW ON SALE
■ライブ情報
リリース記念ツアー“ROCK’N’ROLL BOUT”
12/21(木) 大阪SOMA “ROCK’N’ROLL BOUT Vol.4”
12/22(金) 名古屋 ReNY limited “ROCK’N’ROLL BOUT Vol.5”
■WEB
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