今回のメイン曲である「spy」はバラードです。過去のアルバムの中にもバラードが入っていて、結構、リスナーに支持されてます。普段は攻撃的なロックナンバーを奏でていますが、軸にあるメロディは、アコギで歌っても成り立つくらい素晴らしい。メロディはボーカルの川上洋平が作っているのですが、ライブ前とかに、楽屋で適当に歌っている未完の曲のメロディもなんだか気持ちいい。激しい曲になっても、バラードでもどっちでもいけちゃうなって、こっそり思っていたりします。
また、歌詞にはあまり執着ない洋平、本人は気づいていませんが、今回の歌詞、かなりグッときます。バラードにありがちなラブソングではないけど、サラリーマンを経験しながら、同時にバンド活動をしていた紆余曲折な人生から、ミュージシャンとして自我が目覚めたまさに今の歌だと思います。「spy」って10年前に原型があったみたいで、環境さえ整っていたら、大ヒットしたんじゃないかな。