なんだなんだこの無謀なパワーは!?
ガチャガチャと音を発てるトリッキーなおもちゃ達の群れは退屈な毎日をガラガラと崩してゆく。その裏側では社会の本質をズババッ! と言い放ち、的を得た言葉と、音と魂のリズムで斬り倒す。
皆様の見て見ぬフリ、知っていて気づかぬフリ、通り過ぎる毎日の中、小さな間違いにも目をつぶらず、彼は独りきり目を凝らすのだ。
一曲一曲を説明する必要はない。一曲ずつ完結しているようなありきたりな作品ではない。10曲聴き終えて初めてキング黒坂正二郎の極と極の‥を垣間見るであろう。
乱暴で下品な言葉の裏にそっと隠れている、繊細でやさしい真綿のような美しさはとても誠実で、もはや彼にしか出来ない至上最低最高のロックなのだ。