今月のおすすめリリース
昨年は多くのフェス出演や初のワンマンライブをSOLDOUTさせるなど、順風満帆な活動を行っていたが、10月にメンバー脱退という逆境に直面。一転して誰もが今後のバンド像に疑問符を浮かべていたが、彼らは活動休止という選択肢を選ばず、急遽RADIOTSのHIROMITSUをサポートベーシストとして迎え、活動を再開。その後、各地のイベントや冬フェスへ出演した際に魅せた、血気迫るライブパフォーマンスでファンの不安を完全に取り除き、再び上昇気流に乗ったAIR SWELL。激動の1年を経て苦しみの中での反骨精神から生みだされたバンド史上最高傑作。
天龍源一郎が引退する。御年65歳、正に生ける伝説と化したその存在は13歳で力士として二所ノ関部屋に入門し、前頭筆頭まで昇りつめた後、76年にプロレスラーに転向し、現在に至る。格闘技生活52年! 半世紀以上、己の体で勝負してきた訳である。天龍引退のニュースは東スポ一面を始め、テレビ等各メディアでも大きく取り上げられ、改めてその存在を世間にアピールした。オールドファンとしては感無量である。
Chapter lineは1月にリリースした先行シングル『大言壮語の逆襲』が発売後1ヶ月で1000枚完売し、満を持して初の全国流通音源となる今作をリリースする。ギターロックをベースにしながら多彩な音楽性とエモーショナルすぎる歌声と強烈な世界観の歌詞が魅力の新世代バンド。天龍源一郎のように50年続くバンドになることは間違いない。
早耳なリスナーからは、早くも「和製エリカ・バドゥ」等とも称される札幌出身の実力派女性SSW、chrem(クレム)の全国デビュー作『Double Collage』をご紹介。sugamesjapon(Immigrant's Bossa Band)、bashiry(bohemianvoodoo、Massan × Bashiry)ら現行のクラブ・ジャズ・シーンにおいては説明不要のミュージシャンが華を沿えている点でも話題を呼んでいる今作ですが、オススメは東海ラジオ「RUSH HOUR!」でのヘヴィ・プレイを獲得した「Night Flight」! 文字通り“飛行機が、夜の空に静かに飛んでいく景色”をイメージしながらも、歌詞に込められた思いは“許す”ということが出来た女性への内容とか。
PV公開中の人気曲「my all」は、ゆったりジャジーなアプローチからの込みあがる歌声に恍惚としてしまう癒しのナンバーです。
北海道の冬は厳しい。
冬に訪れてみてわかることだが、本当に人の背丈ほど雪が積もる。吹雪いた日には、命の危険さえ感じる。辺り一面が白に埋めつくされ、彼氏彼女に会いに行くのだって一苦労。そんな北海道の冬に向き合ったのが、FOLKSの2ndミニアルバム『SNOWTOWN』である。
なんでもアリで能天気な夏を描くのと反対に、冬を描くのは、なかなか困難な作業だと思うのだ。FOLKSは、スキーをやるでもなく、スノボをやるでもなく、室内でただひたすら音楽を作ってきた。そして身近な想いを歌詞に乗せ歌ってみた。インドアな男子5人が作り上げた結晶とも言うべき楽曲は、世界のインディー音楽と歩みを共にし、J-POP的な要素も備えている。そして、透明で限りなく美しい。雪を見慣れない人間は、北国の冬に“ロマンチックな憧れ”を抱くだろう。雪国の人間は、“退屈な冬をこんなにも美しく描けるのか”と驚くだろう。
FOLKSによる、新しい冬の提示である。
GYZE待望の2ndアルバム『ブラック・ブライド』遂に完成しました。前作『ファッシネイティング・ヴァイオレンス』で日本よりも先にヨーロッパで華々しくデビューを飾り、日本盤が昨年発売になったばかりのGYZEですが、今作は完全日本先行発売です。
前作を踏襲しつつも、より激しく、より美しく、より儚い。暴虐的な勢いを感じるギター・リフ、その中で益々光り輝くRyoji天性の和のテイストを持ったメロディ、さらにパワー・アップされたボトムを支えるShujiとArutaのリズム隊。アグレッシブさを持ちぐいぐい迫る楽曲から、メロディが泣きまくる楽曲まで、メロディック・デス・メタルとジャパネスクなメロディが見事に融合した大傑作です。是非ご一聴ください!!!
昨年4月に1stアルバムが発売されるやいなや、各界のポップスフリークから大絶賛を受け、インディーズ盤ながら各レコードショップのレコメンド商品として大展開されたThe Pen Friend Clubの2ndアルバムが完成!
The Beach BoysやPhil Spector周辺の60年代中期ウェストコーストロック直系の音壁(ウォール・オブ・サウンド)を現代に奏でる稀有なバンド! 今回も大瀧詠一や山下達郎ファンなどの玄人リスナーをも唸らせまくってます!
前作に引き続き、完全セルフプロデュース(ミックス・マスタリングにとどまらず、アートワークも本人!)にこだわり、さらにそれぞれの楽曲のmonoとstereoバージョンが収録されるというマニアには嬉しい仕様! 3/25にはHMVより7インチアナログ盤がシングルカットされ、さらに4/18には別楽曲がディスクユニオンより7インチアナログ盤シングルカットされます!
パンクバンドさながらの凄まじい熱量と機動力で全国のイベントに出演しながらも、その裏でエンジニアと寝食を共にするほどの濃密なスタジオワークを経て完成された今作は、ボーカル岸川まきの喉の手術など紆余曲折を経て完成までに多くの時間を費やした。
村越真史の瑞々しいアコースティックギターの音と、澄み渡る高音から唸る低音まで自在に操る岸川まきのボーカルを中心とし、歌や詩がど真ん中に届いてくる楽曲があるかと思いきや、サンプリング、打ち込み、コーラスワークなどスタジオだからこそできるアイデアを散りばめ、一筋縄ではいかないこだわりを見せるアレンジの楽曲まで、今作はtoitoitoiのハミ出した感性をより鮮明に映し出すことに成功した。
ライブではそのほとんどがアコースティックギターとボーカルという編成でありながら、自らをロックバンドと称する2人組がスタジオに篭りどんな音楽を作り上げたのかその耳で確かめてほしい。
昨年行われた全国ツアーの最終公演をDVD化!
半年間のロンドン留学から帰国して初めてのツアー、そしてデビュー5周年を迎えるタイミングの記念すべきツアー。メンバー、そしてお客さんにとっても特別なツアーです。
ライブでは、各所でアレンジを入れたり、3人並んでピアノを弾いたり、Vo.杉本がピアノに飛び乗って歌ったりと、鳥肌が立ってしまうような演出がたくさんあり、一瞬も目を離せない内容です。そして、最後にお客さんからのサプライズも! 「WEAVER5周年おめでとう!」のメッセージが隅から隅までぎっしり書かれた断幕がステージに登場! それを目にしたメンバーは涙を流しながらも、お客さんへの感謝の気持ちとこれから先に向かう決意を言葉にしています。
彼らの今後の可能性を感じるライブになっているので、必見!!
日本はもとより海外の大型フェスに出演し、日本を代表するバンドとして音楽シーンに多大な影響を与え、25年間、一度も立ち止まることなく走り続けてきた東京スカパラダイスオーケストラ。その軌跡とも言えるベスト盤が遂にリリース!
ベスト盤には25年前に発売されたアナログ盤『東京スカパラダイスオーケストラ』からはもちろん、歌もの三部作シリーズ、そしてライブ定番楽曲や昨年発売になった『SKA ME FOREVER』収録のバンドコラボ三部作の楽曲もすべて網羅されている。
さらに新曲「The Last」も収録され、合計54曲を収録。世界的エンジニア・Ted JensenがDISC1〜3のマスタリング、選曲はドラムの茂木欣一が担当している。
年を取ってきて、若いアーティストを見ると、なんとも自分の昔の姿と重ねあわせて、恥ずかしいやら、気まずいやら、中二病に代表される若気の至り、勘違い、というのは見ていてつらいともある。
けれどそのまっすぐに「青春」しているパワーって本当にその瞬間瞬間でしか出せない輝きでもあり、きっと二度と同じ物を作れないであろう変な魔法がある。
このバンドはその魔法を会得しかけているバンドだと思うのです。女の子の「かわいい」を裏も表もあわせてまっすぐに、美しくも醜くも、女の本音がふんだんに込められた楽曲と歌詞は、きっとこの瞬間のもの。
そんな彼女(一名女装含むw)達の成長過程にあり、かつ、今後大人へ変わって更にステキな音楽家へなっていく成長過程の貴重なミニアルバム、ぜひ聴いて欲しい。