『極彩色』というアルバムは、まるで1人の人間の物語の様に感じます。
苦しかったり、楽しかったり、悲しかったり、愛しかったり。
人が作るものですので、感情というか怨念というか、曲に「心」が乗っかるのは当然の事かもしれませんが、そう感じるのは作り手と聞き手に音楽的な情熱があるからなのかもしれませんね。
1曲ごとに曲調やアプローチが違っていても、妙な統一感を感じられるのは、きっと僕達人間にもそれだけの多面性があるからではないでしょうか。
人の感情はいつも単純で複雑です。
他人の事は良く分かるのに、自分の事となるとまるで不鮮明な事ばかりです。
矛盾している様ですが、その矛盾こそが人間らしい事で、今作が人間の様だと感じる所以でしょう。
様々な色を持った作品ですが、枝を辿れば同じ根にたどり着くといった様な、多面性と一貫性を兼ね備えた作品です。
僕が人前で誇れる事は音楽だけですので、自分の作った曲には自信を持っています。
『極彩色』に収録されている楽曲は、僕にとって間違いなく「良い音楽」です。
皆様も、自信を持って存分に『極彩色』を楽しんで下さい。
12曲のうちどれかひとつ では無く 12曲、頭から足のつま先まで感じて頂きたく存じます。
皆様の人生に、「鳴ル銅鑼」という音楽がお邪魔できたら嬉しく思います。
三輪和也(唄/六弦)