当コラムの連載も120回を数えることが出来ました。
年数にして10年になります。
いつも読んでくださる皆さん、協力してくださるミュージシャンの方々、その周辺の方たちに改めて感謝申し上げます。
今回の話題は「Sound & Recording Magazine(リットーミュージック刊)」通称『サンレコ』について。
いわずもがな日本国内において、作編曲、レコーディング、ミックス、マスタリングなどの発展に十二分に貢献し続けている、音楽制作の専門雑誌です。
この雑誌は同社「keyboard Magazine(現在は休刊)」から派生し、1982年からは月刊雑誌として刊行され、現在に至ります。
私がサンレコについて一番語りたいポイントは「1980年代後半から1990年代中頃」の内容です。
この時代は、様々な音楽機材がアナログからデジタルに移行し始めた頃であり、サンレコの内容も「アナログとデジタル、それぞれの概念や注意点」について事細かに記されていました。
特に「デジタルとアナログの同期、応用」として、数多くのパターンが掲載されており、20年以上たった現在の環境でも適用出来る事項も多いことに驚かされます。
80年代後半から90年代中頃では、現在のMADI、DANTEのような大容量データをたやすく扱える規格は存在していませんが、ワードクロックの必要性やデジタル機器同士の接続などを、むしろ現在よりもわかりやすく解説した記事も多くありました。
他にはPA関連の記事も多く、電気(特に弱電)の扱い方を詳細に記しています。
現在はインターネットでなんでも情報を拾えますが、その安心感からか、機材をなんとなく自己流で使用しているユーザーが潜在的に多い気がしています。
ネットでは得られない情報を自分で取りに行くことも、時には大事なことのように思います。
サンレコのバックナンバーは、有料アーカイブで読むことが出来ます。
興味のある方は是非チェックしてみてください。
【Sight Seeing】
注目度の高いバンド・アーティストのプライベートスタジオをご紹介します。
はじめまして。STUDIO108(スタジオワンオーエイト)店長の小出です。
98年から07年までは仙台を拠点に、バンド活動。
並行して、REC講師、エンジニアとして、メジャー、インディー系のREC&MIXを行っておりました。
07年以降は仙台にて、2019年よりは宮城県北部の美里町に、リハーサルスタジオ兼RECスタジオとして、他にPA業など行っております。
田舎のリハスタにしてはかなり良い機材を導入しているつもりです。
現在のDAW環境では、マスタークロックにブラックライオンを導入したことによって、
Apolloの弱点(私見)を改善できたのではと思っています。
(OCXなども使用しましたがコスパ最高かと思われます)
また、古い機材ですがTC ELECTRONIC Finalizer 96KもITB全盛の中、まだまだ現役としていい味出していると思います。
♦PC
MAC PRO 2.66Ghz Quad
Mac book pro M1
♦DAW
Protools
STUDIO ONE
♦Plug-in
waves Diamond
Fabfilter L2
brainwork bx V2
UAD 1176 Classic Limiter Collection
UAD EMT140
UAD Ocean Way Studios
Shadow Hills Mastering Comp Class A
waves tune
melodyne
SSD4
MODBASS
etc
♦AUDIO IF
UAD Apollo wuad
♦Monster SP
HEDD AUDIO
♦Master cook
Black Lion Micro clock MK3XB
♦QUE
FURMAN HR-6
♦Mic Pre
VINTECH AUDIO 273
Black Lion Audio Auteur MK3
♦OUTBOAD
TC ELECTRONIC Finalizer 96K
♦Mic
SE 2300
RODE NT5
TASCAM TM50C
SHURE BETA91
SHURE 58
SHURE 57
SENNHEISER MD421
SENNHEISER e609
SENNHEISER e604
SE V7
AKG D112
♦D.I
RADIAL ProD2
RADIAL ProRMP
♦マイクケーブル
CANARE
magmai
Klotz
ゾマー
ザオラ
♦電源ケーブル
OYAIDE BLACK M
BELDEN
♦DRUM
Pearl Masters 20
Pearl Masters MRS 22
♦Guitar AMP/CAB
Marshall DSL100
Peavey 5150 Ⅱ
MESA Boogie Dual
Kemper
Roland JC-120
Fender Champon100
MARSHALL 1960 LEAD
MARSHALL 1960AX
MESA 4x12Rect
♦Bass AMP/CAB
MARKBASS LITTLE MK Ⅲ
AMPEG B2
AMPEG SVT-410
【今月のMV】とりいそぎ「アイコン」
https://www.youtube.com/watch?v=TRRWZzN6-1M
深海の底からじんわり響いてくるような独自のサウンド。楽曲、歌詞、映像の全てから、深いアイデンティティーを充分に感じ取れる作品。
【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】
STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表
レコーディングエンジニア・サウンドクリエーター
Whirlpool Records/brittford主宰
専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動
全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける
スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください
ラジオ川越 第2・4水曜 23:30 ~ 24:00 「Music Translation」放送中
12月分の放送は12月11日(水)25日(水)
出演 樫村治延
番組は「Listen Now(JCBAインターネットサイマルラジオ配信)」でリアルタイム聴取できます
https://www.jcbasimul.com/radiokawagoe
(コミュニティFMなのでRadikoでは聞けません、ご了承ください)
当スタジオで制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します
RINGO TUNE「だから / Chime」
定番ポップロックサウンド的な楽曲だが、各パートのフレーズ、リフなど、随所から個性が光るポイントがあり、
オリジナリティーを大いに感じる作品。
Correkt「For Whom」
ハードコアをベースに、ポストロック、オルタナ、モダンへヴィネス系が融合されたインストサウンド。One & Onlyなのは言うまでもないが、この曲をきっかけに様々な方向へじわじわと波及していきそうだ。
Zoo Min「Pineapple Candy」
はっぴいえんど、はちみつぱい、シュガーベイブなどをルーツに感じる、インテリジェンス溢れるポップス。60年代後半~70年代中期のアメリカンポップス好きにもお勧めしたい。