アメリカ、ニューオリンズの郷土料理「ガンボ」。スパイシーさもありながら優しさを感じられる独特な料理。そんな「ガンボ」と音楽が融合したイベント【ガンボ★パーティ23】第1回が5月に開催されたこちらのイベントの第2回が8月17日に開催された。
今回もジャンルレスなアーティスト達がニューオリンズの空気を漂わせた会場内で素晴らしいライブを繰り広げてくれた。そんなイベントの模様をお伝えします。
大阪とインターネットを行き来する高熱量のシンガーソングライター、ギヤソーマが1番手を務める。幕が開くと後ろ姿からスタート。『最高火力でやらせていただきます!』と叫んで1曲目「Dear」を披露。ギター1本で感情を爆発させるかのような情熱的な歌声。ギターをかき鳴らし、演奏をする彼の姿はライブを本気で楽しんでいることが伝わってくる。
『ガンボパーティーも始まりますし、皆さんの人生もなにかが始まると思います。』と「始まる気がしたんだ」へ。会場に手拍子をうながし『ローロー』と声をあげて、踊りながら舞台をまわりながらのスタート。髪をかきあげ、笑顔でサビを歌い上げる。
『スッゲー楽しいです!ありがとうございます!ライブ前はお腹が空いてるけど、本調子がでないのでまだガンボが食べれてないです!美味しいガンボが食べられそうです!』
続いて、3.4.5.6の弦でのレコーディングだったことをきっかけに曲名が名付けられたホットなロックンロール「3456」を披露。心を叫びあげ疾走感のあるサウンドでロックンロールを奏でる。
『火力増し増しでぶっ飛ばしてきました!』
熱く片思いを歌った最新曲「8月32日」を披露。爽やかな風が吹いているように感じられるギターサウンド。ロックサウンドの激しい原曲とはまた違う世界観を見せてくれる。ギター1本だからこそ、間奏のギターソロからは哀愁も感じられる。最後にリフレインさせるギターの音色が心に入り込んでいく。続いて、YouTubeの初投稿となった静かに大事にしている出発点の楽曲「旅人」を披露。旅立ちをイメージさせるエモーショナルなギターのサウンドが心にスーッと入り込んでいく。
『最後に一曲やってかえります!』腕をあげて、『思いを込めて歌うことは無駄じゃない。錆空遊路!』切なさのあるメロディ、熱量のある歌声。間奏では観客達にお礼を伝える。熱量と共に心に届く歌声が一人一人の胸の中に入り込んだことだろう。
セットリスト
1.Dear
2.始まる気がしたんだ
3.3456
4.8月32日
5.旅人
6.錆空遊路(サビゾラユウロ)
2番手は、心斎橋FootRock&BEERSでガンボを販売した発起人でもある主催の栗田裕希。
ギターの音色を奏でながら『後半戦へと盛り上げていきたいのでお付き合いよろしくお願いします。』と「君の宿題」を歌い始める。歌い出しから心を鷲掴みにする歌唱力。バックの温かみのあるライトと共に伸びのある渋い歌声がギターの音色にのせて心にジーンと入りこんでいく。
24歳の時にブルースと出会った彼がブルースとフィーリングで付き合って生きていこうという思いを込めた楽曲「Honky Tonk#」を披露。楽曲からは、音楽が血液の如く流れていくように魂を感じられた。ブルースと出会い、どんな人生を歩んできたのか。歌声から彼のこれまでの人生が滲み溢れてきた。ルーツが詰まった今回のイベント。同じく主催を務める服部緑地野外音楽堂で開催される「命の渚コンサート」。こちらのイベントは、今年がラストとなる。『始める、続ける、おわり。3つの物事がある。続けることはスリリングで楽しいです。若い人に続けることの大切さを伝えていく。終わることが増えると歳をとっていくことを感じます。』人生を通して続けることを大事にしていきたい。そんな気持ちも込めて、「また一日を始めよう」を届ける。一人一人の生き方や毎日の楽しみなど心にグッとくる歌詞がギターの音色にのせて訴える。
『終わりというのはネガティブなイメージがありますが、はじまりがあれば終わりもあるし、出会いがあれば別れもある。魂の旅路という曲を聞いてください。』
エモーショナルなギターの音色に乗せて歌われる長い旅路の中での出会いと別れ。彼の人生や考え方が詰まった1曲とも言えるだろう。『今日もガンボ食べていきましょー!』と告げて、ラストのステージにバトンを渡した。
セットリスト
1.君の宿題
2.Honky Tonk#
3.ブルース、ブルース
4.また一日を始めよう
5.魂の旅路
イベントのトリを務めるのは、心斎橋cohibaが生息地。ロカビリーやロックンロールを届けるガメヒロトリオ。ドラムのリズムで明るくスタート。『ガンボを食べたから満たされてると思うけど、心をみたしていくよ!』とGt.ヨディーが会場を盛り上げていく。
「LA BAMBA」からライブはスタート。ギターの音色が会場中に響き渡り、陽気なサウンドでアメリカに来てるかのような気持ちになっていく。ライブを見ていると思わず手拍子をしたくなっていき、彼らの空気感に会場は取り込まれていく。
続いては、「C'mon Everybody」明るく楽しいギターのサウンド、心躍らせるドラムのリズム。胸に高鳴りを作り上げるウッドベースの低音サウンド。
ビールを片手にGt.ヨディーが話をする姿は楽しさが伝わり、その姿を見てるとお酒が進んでいく。『ビールを好きな人に歌います!』とオリジナル曲「嗚呼我が酒よ 」を披露。
短い曲の中でビールへの思いを伝える。『ビールとは、相対するハイボールの歌を歌います。次はゆっくりめで歌います!初見でもわかるくらいのロースピードです。切れかけのマンガン電池のようなスピードです!』切れかけマンガン電池の例えが納得がいくくらい、ゆっくりとした演奏。
「嗚呼我が酒よ 」をビール、ハイボールと披露して、3回目は場所によってお酒の種類を変えているという。今回のイベントではビールを飲んでいる人が多い為ビールの歌を再演奏。
1回目から少しテンポを下げての披露で違いを見せてくれた。
『1961年にリリースされた楽曲で今日のイベントにぴったりの曲があったので披露します。LOUISIANA MAMA!』ライブを見ているとお酒がどんどん進み、体はおもわず踊り出していく。
続いて、「BANKROBBER」では南国をイメージさせるカラフルな照明と彼らが演奏する楽曲達で会場は陽気で明るくなっていく。
『ロカビリーゾーンに戻ります!イスを蹴って踊っちゃって大丈夫です!』と「JUST BECAUSE」を披露。会場では子供がメロディにのせて、楽しく駆け回る。リズムよく奏でるウッドベース。会場のボルテージをあげるドラムソロ。Dr.Ko-Zoがドラムから離れて前方エリアに登場。床を太鼓に変えて、リズムを奏でる。ステージを降りて、机やグラスを音楽に変えていく。あらゆるものが彼らにとっては音楽となる。最後はギターソロでカラフルに楽しい空間を作り上げていく。
『毎日、楽しくひけたらいいかなと思ってます。楽しく元気に振る舞ってても心が寂しい時はあります。前に進む中で心の中に傷もある。今日は1人じゃ無いという気持ちを心の中にBuddy Hollyをおいて、4人でバンドをしています。つまり!』と声をあげて、シャツを脱ぐと中のTシャツにはBuddy Hollyのイラストが書かれていた。4人の気持ちで「Oh! BOY」を演奏する彼らからは新たなエネルギーを音楽から感じ取ることができた。
『ロックンロールでおわります!』と「JOHNNY B. GOODE」を披露して、会場のボルテージは最高潮に。イベントのトリを務め上げてくれた。
1.LA BAMBA / Ritchie Valens
2.C'mon Everybody / Eddie Cochran
3.嗚呼我が酒よ / ガメヒロトリオ
4.LOUISIANA MAMA / Gene Pitney
5.BANKROBBER / THE CLASH
6.JUST BECAUSE / Elvis Presley
7.Oh! BOY / Buddy Holly
8.JOHNNY B. GOODE / Chuck Berry
第2回となったガンボ★パーティ23’。今回もニューオリンズの世界観を音楽と料理で楽しめるイベントとなった。次回は、11月2日です。今回のライブレポートで気になった方は是非、遊びに来てください。