Nothing's Carved In Stone恒例のツーマンシリーズ“Hand In Hand Tour 2019”、今回は若い世代のSurvive Said The Prophet、Ivy to Fraudulent Game、Dizzy Sunfistという3組を招いての開催となった。その3本目、ツアーファイナルとなるZepp Tokyoのステージには、フロアから沸き起こる軽快なクラップに乗ってDizzy Sunfistの3人が登場した。
1曲目の「Life Is A Suspense」からハイテンションのG./Vo.あやぺたが「Hand In Hand ファイナル!」と叫ぶ。立て続けにキラーチューンを連発し、オーディエンスを煽って「Someday」でダイバー乱発。6/5にリリースする新曲「STRONGER」、「不安と闘うためにこのうたを作った」と「No One Knows」を披露。今年10周年、タフな経験を積んできたライブバンドのステージは、1つ1つの音からビシビシと想いが伝わってくる。
最初から熱量は高かったが、ライブが後半に差し掛かってからの彼らはどんどん気持ちをむき出しにする。その熱に煽られたフロアも急速に温度を上げ、あやぺたの「声を聴かせてくれ! 拳を上げてくれ!」という声で大歓声。「Into The Future」「Tonight,Tonight,Tonight」と盛り上げ、最後は「SHOOTING STAR」。会場を熱狂の渦に落とし込み、3人は清々しい笑顔でステージを後にした。
ステージ後方に大きなバックドロップがせり上がり、Nothing's Carved In Stoneの4人がゆっくりと登場。「November 15th」という幕開けに、興奮を隠しきれないフロアでは早くもダイバーが舞う。Vo./G.村松が「いこうぜ」と告げて「Spirit Inspiration」、そしてハンドマイクで「The Poison Bloom」。村松が興奮をあらわにしてステージで暴れる。
まるで襲いかかってくるような凄味のあるステージに、ただただ圧倒される。Dizzy Sunfistから受け取ったものを燃料にし、4人が放つサウンドで大きな爆発を何度も起こすかのようなライブ。対バンイベントならではのヒリヒリした緊張感がたまらない。
「きらめきの花」で大きな一体感を作り、村松がアコギに持ち替えた「The Silver Sun Rise Up High」の美しいメロディで魅せ、情熱的なサウンドの「Milestone」で胸を焦がす。「Out of Control」で再びエンジン全開、フロント3人がDr.大喜多の前に集まり、音の火花を散らせた「Isolation」、本編最後は多幸感に溢れた「Shimmer Song」。
そしてアンコール、パワー感のあるサビと重厚なサウンド、疾走感のあるメロディと大胆な展開の新曲「Beginning」を披露した後、村松が「俺たちはここのステージで自分たちの最高を見せるから、それを持ち帰ってそれぞれのステージで最高の自分を更新してください」と最後は「Perfect Sound」で終演。この日発表された、6/22(土)日比谷野外大音楽堂でのワンマン。我々にとってまたかけがえのない日になるだろう。
PHOTO:TAKAHIRO TAKINAMI
TEXT:Takeshi.Yamanaka