10/7の日本武道館ワンマン公演“10th Anniversary Live at BUDOKAN”がいよいよ迫ってきたNothing’s Carved In Stone。同バンドのVo./G.村松拓(たっきゅん)が音楽フリーマガジンJUNGLE☆LIFEにて展開する連載『たっきゅんのキングコングニー』のトーク&弾き語りイベントが、8/24に代官山LOOPにて開催された。当日は未公開映像の放映、トーク、子供の頃の写真公開、質問コーナー、プレゼント、オリジナルドリンク&グッズ販売、そしてたっきゅん弾き語りと、2時間半超えの内容だった。というわけで今月号では、イベントレポではなくたっきゅんにインタビューを敢行。濃密な8/24を振り返ってみた。
“出張版たっきゅんのキングコングニー@代官山LOOP”から1週間が過ぎましたね。
イベントは金曜日でしたが、疲労は月曜日くらいまで引きずりました。
ハハハ(笑)。あの日、打ち上げで朝まで飲んでましたもんね(笑)。
俺も同じくらい記憶おぼろげですよ。それくらい、あの日のイベントは盛り上がったしテンション高かった。
アハハ(笑)。本番前、山中さんがめちゃくちゃテンパってたから俺も影響されてめちゃくちゃ緊張して(笑)。Nothing's Carved In Stoneの初ライブの代官山UNITのこと思い出しましたよ(笑)。
いや〜、色々と考えすぎて、本番の時間が迫ってきたらどんどん焦っちゃって(苦笑)。
俺も個人的には弾き語りをするっていう使命があったけど、それ以前にキングコングニーの生な部分をステージの上でやるっていう日だったじゃないですか。要するに編集されていない部分が見えるから、それをどうやったらうまく伝えられるかな? って考えていたんです。みんなに楽しんでもらわないと成立しないイベントだから、そこがすごくプレッシャーで。
そうそう。これはまた別の話なんだけど、なんで手が震えるのか、こないだ決着が付いたんですよ。
あのイベントの次の日に八千代市で花火大会があって、地元に帰ったんですよ。それで家族と飲んでて「こないだのイベントでも相変わらず手が震えちゃったんだよ」という話をしていたら、おふくろに「あんたそれ違うわ。それは緊張じゃなくてアドレナリンが出過ぎ」と言われて(笑)。
確かに俺、すげぇ楽しい日のリハーサルで1〜2曲終わったら手がブルブル震えてるんですよ。
それに気づいてからすごく気が楽になったんですよ。…話を戻すと、要するにあの日はステージに出てすぐにすごくエキサイトしてたっていう。
あれだけ人が集まるっていうことは期待値も高いということだし、それがプレッシャーになっていたりしたけど、“今からどれだけおもしろくなるんだろう”っていうことに、たぶん俺自身がドキドキしてたんですよね。
そういうことか。僕の場合は、ステージに出た方が楽でした。お客さんがみんな温かかったから。
受け入れてくれている感じがあって、お客さんの前に出たときに“いつものように調子に乗ってキャッキャ言ってればいいんだな”というのがわかったというか。
そうなんだよね。俺、チャリで出て行ったときに「ワーッ!」となって“勝ちだ!”と思いましたもん。ちなみにチャリで登場するのは代官山LOOP店長の梨本のアイディアなんだけど、あいつ天才だなって思った(笑)。
うん。でも動画を観ても思うし、イベント当日もそうでしたけど、山中さんは俺に対してのツッコミが少ない。
ちょっとした俺の小ボケをもう少し拾ってくれたら、俺は寂しい思いをしなくて済むのに。
それで“あれ? 俺スベったかな”と思うときはあったけど(笑)、イベントは終始楽しかった。
ああいうイベントもたまにはいいんでしょうね。普段ではない村松拓が観れるという。
そうですね。バンドや弾き語りのライブ、普段のインタビューなどでは絶対に出てこない部分。それを観てもらうのはどうなんだ? っていうところだと思うので、趣味だよなって俺は思ってるんですよね。
俺らがただやりたくてやってるだけのことに賛同してくれるっていうか、盛り上がってくれる人たちが来てくれていたんじゃないかなと思うんですよ。だから感謝ですよね。
ですよね。僕らが好き勝手バカなことやってるだけなのに、チケット買って来てくれて、更に「ありがとう」と言ってくれるなんて。
ほんとですよ(笑)。山中さん「ありがとう」とか「またやってください」って言われてたじゃないですか。普通の仕事で言葉に出してありがたがられることなんて無いじゃないですか。
だからこれは、今後連載を続けていくとか、連載でおもしろいことに挑戦していくとか、そこのモチベーションにしましょうよ。
樹海に行ってから今回のイベントまで1年間あったのに、映像の目玉が樹海っていうのがね。
フフフ(笑)。今年のウチに樹海くらい大きな挑戦を1回か2回くらいしないと、また同じようなイベントをやろうと思っても超えられないと思うんですよね。
1年間、2人でカレー屋さんやるとか。どこかで間借りして、週1くらいで。
それ! 実際に経費や売上をどうするとかは置いといて、実際に商売やってみる。
こないだ自腹で台湾行ってきましたけど、あれをキングコングニーのネタにしてしまったのはちょっともったいなかったなと。現地のショウタに協力してもらって色んなところ行ってきましたけど、単なる旅行になってしまった。だから逆にショウタに申し訳ないですもん。力不足だったというか、キングコングニーのコンテンツのレベルまでに出来なかったのが心残りで。
例えば旅費だけ持って行って、後は弾き語りで稼いで生きる、みたいな。
弾き語りで稼いで生きる…。はぁ…、まじか…。それはまず国内でやろうよ(苦笑)。
現地の漁師さんにお手伝いさせてもらって魚をわけてもらい、そのお礼に歌を歌う、とか。
うん。今までこの連載で築き上げてきた「嫌だな〜と思うライン」にはちゃんと届いてる気がする(笑)。そういう、限界系の企画も詰めていきたいですね。二泊三日くらいで。
そういう感じで今後1年間はシビアな企画をやって、他でもおもしろいこともやりつつ。
目玉となるようなサバイバル企画をやっていきましょう。あとこないだのイベント、弾き語りでは本編5曲とアンコール1曲演りましたけど、どうでした?
普通にしゃべった後に弾き語りで歌うって、どういうテンションでやればいいのか戸惑ったりはしましたけど、おもしろかったですよ。新しい感覚だった。今後に活かせそう。
すごく自分の素に近い感じだったから。いつも、バンドでライブしてても自分の弾き語りのライブでも、ガチン! とスイッチが入る瞬間があるんですよ。ドーパミンがガンガン出てる感じっていうか。でもこないだのイベントは、ちょっと違う感じだったかな。
観ている側としては、こないだのイベントでは徐々にエンジンがかかっていく印象があったんですよね。
弾き語りはエモーショナルな曲を演る場合が多いので、あの状態で突然会えなくなった友達の歌とかさ…いきなり歌えないよなって思っちゃって(笑)。
いつも通り普通に演ろうと思ってたんだけど、“あまりいい歌にならなさそうだな〜”と思ったから、1曲ワンコーラスくらいOASISの曲(Don't Look Back In Anger)を歌ってワンクッション置いたおかげで、いつもに近いライブが出来たかなって思うんですよ。だから僕もそうだったんですけど、聴いてくれた人もいつもと違うように聴こえたんじゃないかな。
あと、いちばん最後に「朱い群青」を演ったじゃないですか。あれは弾き語りでいつも最後に演るって決めていて、いつも通りに歌ったつもりなんですけど…でもこのキングコングニーって楽しいだけじゃなくて実は過酷なことをやっていたり、連載の存続のことだって僕らの中では色々とあるじゃないですか。
ありますね。表に出していない、ちょっとシビアなところ(笑)。
そうそう(笑)。そういうのって意外とお客さんにも伝わってるのかな? とか思いながら歌ったんですよ。そういう、あの日にしか出せない深みみたいなものも、キングコングニーならではだったかなと。それまでに樹海の映像観てもらったりとか、俺たちのこと色々話したし。新しい一面を観てもらえたんじゃないかな。
音楽人生の糧になったかどうかはわかんないけど(笑)、僕の人生にとっていい日だった。
じゃあよかった(笑)。
会場にてイベント当日に販売したたっきゅんのキングコングニーオリジナルTシャツ(UMBRO製)の通販がスタート!!
イベントで放映した「企画第2弾:ザ・サバイバル! チャリで樹海まで行って野宿!」の動画が遂にYoutubeで公開!!
※Youtube版はイベントで放映したバージョンから更に、たっきゅんと共にブラッシュアップしたバージョンです。
当連載へのメッセージや感想はyamanaka@hirax.co.jpまで!!