音楽メディア・フリーマガジン

PLASTICZOOMS

今ここにしかない刺激的で斬新な音楽体験への誘い。

“BODY”
2/07(水) 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
W/THE NOVEMBERS / Lillies and Remains

 

PLASTICZOOMS × Lillies and Remains × THE NOVEMBERSの3バンドによる共催イベント“BODY”が、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催された。ポストパンク、ニューウェイブ、ゴス、インダストリアルといった共通する音楽・文化的背景を持つ3組はいずれも日本の音楽シーンにおいて一際、異色の存在感を放っている。そんな良い意味で“異端”であり、孤高のアーティストたちが一堂に会するということで期待が高まらないわけがない。フロアは開演前から満員のオーディエンスで、埋め尽くされていた。

 

 

スペーシーなSEが場内に鳴り響く中で、PLASTICZOOMSがトップバッターとして登場する。メンバー3人それぞれに“赤”を取り入れた衣装をまとう姿は、それだけでも扇情的だ。そこへオープニングチューン「Frontal Attack」のシンセ音とビート、さらにはSHO ASAKAWA(Vo.)の短いシャウトが加わり、徐々にフロアの熱量を高めていく。続く「The Future」でTOM TAKANASHI(G./Syn.)のノイジーなギターリフが炸裂すると、オーディエンスのヴォルテージは一気に上昇。“楽しむ準備はできてますか?”というSHOの呼びかけに、「Quite Cleary」では客席からたくさんの手が挙がる。

 

 

SPANDAU BALLETの名曲をカヴァーした「TO CUT A LONG STORY SHORT」で特徴的なリフに合わせて観客たちを踊らせた後は、この後に登場する予定の2組からフロントマンをステージへと呼び込む。THE NOVEMBERSの小林祐介(Vo./G.)とLillies and RemainsのKENT(Vo./G.)をゲストコーラスに迎えて披露するのは、「Pink Snow」。昨年12月に会場限定でリリースしたシングル『MINDS』に再録した際にも参加していた2人と共に、スペシャルな共演が実現したのも“BODY”ならではだろう。メンバーとゲストが声を揃えて歌う様はまるで聖歌隊のようで、ホーリーな雰囲気を生み出していた。

 

 

この日だけの特別な演出で存分に魅了してからゲストが退場すると、PLASTICZOOMSの最新のモードを提示するかのごとき「Minds」へ突入。サイバーでゆったりとしたダウナーなムードの序盤から、サビで一転して全開する曲構成はまさにMind-精神-に覚醒をもたらすかのよう。“ここからまたアゲていくんで、よろしくお願いします”というSHOの宣言どおり、「Veiled Eyes」ではヘヴィなギターが唸りをあげる。そして爆走するような「CRACK」のイントロが、さらなる覚醒状態へと観る者を誘っていく。「Smoke Motion」でフロアを揺らした後、ラストはキラーチューン「RAVEN」で全員を絶頂に到達させて自らの出番を締め括った。

 

 

“次はいつやるかわからないけど、今日は今日しかないから最後まで楽しんでいって下さい”とのコメントを残して、ステージを去ったPLASTICZOOMS。間違いなく今ここでしか味わえない“体験”を創出する“BODY”が、今後も続いていくことを誰もが願っているだろう。4/17には渋谷TSUTAYA O-nestにて、Maison book girlとの共同企画“COLD BURN Volume 1”の開催も決まっている。ジャンルも国境も関係なく、刺激的な音を追求する彼らの今後にも注目していきたい。

 

TEXT:IMAI / PHOTO:創-sou-

 

 
 
 
 

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