音楽メディア・フリーマガジン

強力 翔

孤高のサインシンガー強力翔のマイウェイが鳴り響く!!

母の背中が教えてくれた。寄り添える音楽に出会った。多くの仲間が支えてくれる。

 

●強力 翔って本名ですか?

強力:それ本当によく言われるんですけど本名です!

●珍しいですね。芸名としても心強い!

強力:そうですね。それでもいろいろ経験して、ポッキリ心折れたこともあるんですけど折れる度に強くなれましたね。

●音楽活動のきっかけは何だったんですか?

強力:中学3年生のときに学校の進路についての面談が合って、そのときには福祉関係に進みたいと思っていて。

●中学生で福祉か! すごいな。

強力:育った環境と言いますか、僕は母子家庭で育っていて母親が福祉関係の仕事をしていたこともあって「僕もこの道にいくのかな」っていうのがありました。でも、あるアーティストに出会って“こうなりたい”って憧れてしまって、道が音楽の道になりました。

●あるアーティストっていうのは?

強力:「ゆず」さんです! ギターもそのときに初めて弾き語りスタイルから、高校生になって2人組になって活動してました。

●ゆずのどういったところに憧れたんですか。

強力:シンプルにメッセージが伝わってくるというか、恋愛の歌であったり、応援の歌であったりいろんな曲があるけど、どれもシンプルな歌詞でグッとくると言うか。それと東京ドームのライブを見たんですけど、たった2人でライブする姿にすごい憧れました。

●じゃあ高校からはずっとゆずスタイルで。

強力:そうですね。地元のお祭りやったり、ライブハウスで活動していた感じです。

●そのころには福祉の気持ちは

強力:どっかいってますね(笑)。

●でもお母さんの影響が大きかったんでしょ?

強力:めちゃくちゃ大っきいですね。やっぱり背中見て育ってきたとこあるんで。

●どんなお母さんなんですか?

強力:お父さんもお母さんも両方を兼ね備えてるといか、ほんとにすごいなっていう感じです。

●なるほど。それからゆずと似たスタイルになって、今のソロのスタイルになるわけだ。

強力:そうですね。実はいろいろやってきてはいるんです。バンドやったりとか3人でグループ組んでやったりとか。

●そうなんだ! 楽曲は自分で?

強力:作詞も作曲も自分でやりますね。

●そこからバックトラックをつくる感じですか。

強力:そうですね。それをオケにしてって感じです。

●現在の活動の範囲は。

強力:西日本を中心にいろいろいってます。名古屋、東京とか、北陸では石川とか福井とかそのへんまでいってます。

●ソロの活動をしてたら、いろんなところで反響があると聞いてますが。

強力:それは僕が“手話”を使って“サインダンス”という手話と歌とあとは表情とかジェスチャーでライブするからですね。福祉団体の方であったり、聴覚障害の方とかも「頑張って下さい!」と支援を頂ける機会が増えてきています。

●さっきの話のお母さんリスペクトに繋がってる気がしますね。

強力:完全にその通りですね。自分でも納得と言うか、音楽を通して楽しむだけではなく、手助け出来る音楽があるんちゃうかなって思います。

●助ける音楽とは?

強力:SNSとか凄い発達してて、家から出るのが苦しい状態の方や、障害をもっているからライブハウスに来れない人にもお音楽を届けれればもっと楽しくなるんじゃないかなと。

●なるほど。精神的な部分に問題を抱えている方にもアプローチをしていると。

強力:そうですね。できるだけ歌以外もそうですけど、やっぱり関わってみないとわからない部分が多くて、実際あって話してみて意外と音楽を一緒に楽しみたいと思ってくれてるんやって見えた時なんかは、まだまだやれることあるなって思いますね。

●聴覚に障害がある方が楽しんでくれていると感じたタイミングは?

強力:聴覚障害の方がライブにくるってことがまず考えられへんことやと思います。なので視覚的に楽しめるもののカテゴリーに入れたところが嬉しいですね。一緒に手話をして振り付けをしたり、視覚的な楽しみ方を広げていくことによってライブハウスに足を運んでくれるようになって、「楽しかったです!またきます!」 って言ってもらえて。

●手話をやるきっかけは?

強力:『オレンジデイズ』というドラマを見て、聴覚障害の女性と障害のない男性の物語なんですけど、手話って堅いイメージだったんですけど、ドラマを見てイメージが変わって僕もしゃべれるようになりたいなと思ったのがきっかけです。歌でどうこうじゃなくて、まず喋りたいなと思って始めました。

●そこからファンが増えていった?

強力:そういう感じでもないですね。やっぱり手話って言うのは僕らで言う『声』なんで、コミュニケーションをとるためのものなんで、娯楽じゃないですけどそういうの(手話)を音楽に使うのはどうなの? って声もあったりして。

●えー! どうして?

強力:やっぱ最初は手話もおぼつかないですし、人の目をひく為にやってるんだろって言われたり。

●それでもいいと僕は思いますけど。

強力:僕もそう思ってたんですけど、やっぱり反発する力もたくさんあるんやなって勉強になりましたね。その中でも応援してくれる方が少しずつ増えてきて“力”をもらってます。

●そういうのでやっぱ心折れたりはしました?

強力:しますね(笑)やり初めはやっぱ自信もないですし、自分がやっていることに対して嫌やなと思っている人がいるのはどうなんやろうとか凄い悩みましたね。

●うんうん

強力:今は仲間が増えてきて、力をかしてもらってます。

 

 
●夢というか目標はありますか。

強力:影響力だったり、大きなステージに立つって言うのももちろんあるんですけど、なにより人がやったことのないような大きなボランティア活動をしたいと思ってます。
今でもできるかもしれないですけど、もっと大きな力でやってみたいなと。

●お母さんには何かしてあげたい事はありますか?

強力:音楽始めたころは反対されてたんですけど、今は応援してくれていて、楽しみにしてくれてるし、お母さんの夢は看護士やったんですけどそれを実現出来なかった人なんです。僕の夢は看護士では無いんですけど、人のなにか手助けになる様な活動をしていき、お母さんが夢見た道と重なっている部分もあるので僕の夢が実現するのをお母さんに見せることですかね。

●『GIFT4』に収録されている楽曲にメッセージがつまってる。

強力:そうですね! 僕は“気持ち”の部分を表した歌詞が凄く多くて、お母さんに向けた曲がありまして、その曲には今僕が持ってるもの全てを歌に込めました。あとはアルバムタイトルの『GIFT』も僕がみんなに送るモノっていうのでずっと続けているコンセプトです。

●来年にはワンマンがあるそうですが、そこに向けてのなにか活動はありますか?

強力:フリーライブであったり、ライブハウスでの活動であったりはもちろんなんですけど、やっぱりまだ僕を知らない人は山ほどいるんで、今回出来上がる作品を持って今まで行けてなかった場所にいきたいです。もっと考えて、もっと掘り下げていろんな可能性がある場所にいきたいですね。あとは出会いの中で広がっていくものもあるので、すごいお客さんの力も借りていて、いい意味で自分の事のようにお客さんも親身になってくれています。例えば「配りたい所あるんでチラシ多めにもらってもいいですか」とか。本当に感謝です。

●ちなみにマネージャーとはガッチリですね(笑)。

強力:ほんまに助かってます。結構思いつきで動いてしまうタイプなんで絶対できるやんってなったら道中すっとばしてゴールに行こうとする僕を、冷静にみてくれるので踏みとどまれるというか。

●今回のCDはメジャー流通ですが、リリースについて改めて何かありますか?

強力:僕自身音楽に凄く救われているし、教えてもらってるので、この音楽でお客さんに喜んでもらうにはどうすればいいんだろうかとか、もっとステップアップしていろんな人に届けたいって言うか、何て言っていいかわからないですけど、僕の中で音楽って言うのは“恩返し”という思いがすごく強いですね。

●届けたいとか、助けたいイコール何かみたいなものはない。

強力:シンプルにお客さんの「ありがとう」とか「楽しかったよ」とかのリアクションですね。こいう言葉をもらうとこの為に生きてるんやなって思えると言うか、ほんまにもらってばっかりやなとは思いますね。

●だから恩返しみたいな発想になるのかな。

強力:ほんとその通りですね。それが原動力になってて「今度は何しようかな」「何したらよろこんでもらえるかな」っていいサイクルになってます。

●最後に『GIFT4』のキャッチフレーズを。

強力:“僕だけがあなたに送る物語”ですね。僕じゃないと表現できないものがギッシリ詰まってます!

Interview:PJ

 

 

 
 
 
 

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