音楽メディア・フリーマガジン

ザ・ヒーナキャット

一歩ずつ確実に進むゴシックロマンチックなバンド。久しぶりの来阪!

 

2016/10/11@心斎橋THE LIVE HOUSE soma
“MINAMI WHEEL 2016”

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80年代ハードロックと70年代昭和歌謡のエッセンスを融合させた独特なサウンドが印象的なザ・ヒーナキャット。去年から本格的に始まった全国ショッピングモールツアーで、子どもやお年寄りからも人気者になった彼女たちが久しぶりに大阪で演奏する。それは『お楽しみ箱〜真っ赤に染まれ〜』リリース前の春以来のことだ。

その間にもバンドは着実に成長していた。名古屋では初のワンマンライブを成功させ、6月には“NAONのYAON 2016”にOA出演。フランスNolife TVのジャパンカウントダウン1000 MVチャートでは、「ちょこちょこちょこっとちょこちょーだい」が堂々1位に。さらに同サイトで、今まで公開したMV4曲すべてが殿堂入りするという、インディーズバンドとしては異例の快挙を成し遂げた。ゴシックファッションと硬派なハードロック、そして演歌というジャパンカルチャーの融合が、海外でもウケるコンテンツであることを見事に示している。

そんな彼女たちの来阪は、Ba./Cho.ひなの療養のため急遽サポートメンバーを迎えたステージとなった。“MINAMI WHEEL 2016”という関西のメジャーな音楽サーキットイベント。しかも出演はイベント最終日のトリというハードルの高いステージ、さてどう乗り切るのか――。

いつものSEとともにひーちゃんのナレーションが始まり、ステージが幕を開けた。フロアにはバンドのコアなファン“キャットクルー”も応援に駆けつけ、熱狂的な盛り上がりを見せる。アップテンポな「ナツコイハマルヤ」や「ぐるぐる」、「恋がしたい」などが立て続けに披露され、それに応えるようにタオルを回し、踊りまくるキャットクルー。そのチームワークは大阪でもいかんなく発揮されていた。彼女たちは最後に重々しく「紫黒蝶」を披露。25分という短い時間だったが、ザ・ヒーナキャットらしい黒っぽい華やかさに満ちたステージだった。

きっとひなの療養を受けて、Vo./G./Key. ひーちゃんには戸惑いもあっただろう。しかし、それを乗り越えTwitterでは「最後を努めさせていただき、とても勉強になりました!! また大阪くるぞ!」と意気込みを語った。視線は次の目標を見ているようで頼もしい。

少しずつ、だが確実に前へ進むザ・ヒーナキャット。今度の大阪公演ではその成長と、そして何より、ひなの元気な姿が見られることを心から楽しみにしている。

TEXT:馬渡司

 

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