確固たるグルーヴとラウドかつ表現力豊かなサウンド、シーケンスなどを駆使した奥深い世界観、そしてラップも絡めた魂を感じさせるヴォーカルを携えたMELLOWSHiP。4/22に2ndミニアルバム『Re:revolution』をリリースした彼らは、5/16から始まった全国ツアーで刺激多き日々を送ってきたという。同期を使用しつつもライブ感とグルーヴを大切にし、その日その場所でしか味わえないものでオーディエンスを熱狂させている彼らに、ツアーの充実した日々とファイナルシリーズについて訊いた。
「バンドとして前に進んでいる手応えはあるんですけど、やっぱり作品タイトルやツアーのテーマとして“革命(Re:revolution)”と掲げていますから、気は抜けない」
●4/22にリリースした2ndミニアルバム『Re:revolution』は、1stアルバム『CREATE THE WORLD』のリリースとツアーで見えた課題を反映した作品になったという話がありましたよね。
$ENKIN:はい。
●更に表題曲「Re:revolution」は、今自分たちがバンドをやっている理由や意味が込められた大切な楽曲で。想像するに、現在進行中のツアーは充実しているんじゃないですか?
Toshiki:前回のツアーとは変わりましたね。色々な部分で良くなっていると思います。対バンの人たちにも「かっこよくなったね」って言われることも多くなってきたし、お客さんの反応を見ても以前と比べてより一体感が出てきたような感じがあるというか。
Tatsuya:自分たちのライブの勢いで、1本1本ガッチリとお客さんや対バン、ライブハウスの人たちの心を掴むことができていれば良いなと思います。
●tomokiくんはどうですか?
tomoki:僕は基本的に物販席に居るんですけど、ライブ後のお客さんの反応も顕著なんです。声を掛けてくれる人も増えたし、グッズを手にとってくれる人も多くなりましたね。
●なるほど。
$ENKIN:感触としては当然、バンドとして前に進んでいる手応えはあるんですけど、やっぱり作品タイトルやツアーのテーマとして“革命(Re:revolution)”と掲げている分、気は抜けないですよね。大きなテーマでもありますし、自分たちが課したハードルでもありますし。こんな状況ではまだまだ油断も満足もできないっていう感じです。
●『Re:revolution』はライブを想定して作った曲が揃っているとのことでしたが、ツアーで実際に演ってみて、自分たちの想像通りだったり、もしくは逆に想像とは違ったものはありました?
$ENKIN:そう言われてパッと思いつくのはM-5「Satisfied Days」ですね。これは狙った通りというか、この曲を作っているときに“ライブハウスでお客さんがこう盛り上がればいいな”と考えていたのが上手く形にできたかなと。あとはM-2「Re:revolution」も、お客さんに歌って欲しいと思ったパートとかがハマった感じがあって。
●なるほど。想像とは違ったものは?
$ENKIN:うーん、逆で言えばM-4「You’re waitin’」ですかね。結構速めで激しい部分もある楽曲で、僕らの想像としては“みんなでグワーッと騒ぐんかな”と思っていたんですけど、中には聴き入ってくれる人も居たりして。
Tatsuya:全般的には、狙っていた反応が返ってくることが比較的多くなりましたね。
●充実したツアーになっているんですね。対バンした中で印象に残っている人たちは?
Toshiki:みなさんかっこいいバンドばかりなんですけど、つい最近で言えば(※インタビューは7月下旬に敢行)JAWEYEですね。ヤバかったっす。
$ENKIN:先輩なんですけど、ライブがすごい。
Toshiki:観てて飽きないというか、めっちゃワクワクする。そういう雰囲気を自分らも出せたらいいなと思いましたし、刺激をめっちゃもらいました。
$ENKIN:JAWEYEはサウンド的にも勉強させてもらう部分が多いんですよね。僕らと同じように生音にシンセの音が入っているので、そういうところも勉強させてもらいつつ。同期使ってるのにライブ感がすごくて「どうやってるんですか?」って、技術的な面だけじゃなくて精神面でも訊いたりして。
●いま「同期と生音」とおっしゃいましたけど、“本当に同期使ってるのかな?”と思うくらいライブで馴染んでいるバンドも居るじゃないですか。あれって、何の違いなんでしょうか?
$ENKIN:うーん、僕たちなりの感覚というか意見なんですけど、同期を使っているバンドって一貫して直線的な印象を受けると思うんですよ。
●ほう。直線的。
$ENKIN:うん。リズムが走ったりモタったりっていうのが、他のバンドに比べて少ないと思うんですよね。
●はいはい。
$ENKIN:だから同期という決まったものの上で、僕ら4人が如何に揺らすというか、ねじれをどう表現するか…いまのところはそう考えてライブをやっているんです。
●ああ〜、そうだったのか。
$ENKIN:だからTatsuyaは決まった中で遊んでいるというか。リズムを前で取ったり後ろで取ったり。それが、同期を使いつつもライブで上手く表現する方法じゃないかなと思っているんです。
Tatsuya:うん。同期に負けない生音のテンション感を大切にしようと思っているんです。
●というと?
Tatsuya:同期を聴いているけど叩いているのは自分のリズム、というか。それがいちばん気持ちいいんですよね。同期とぴったり合わせてしまったらライブ感が無くなるという感覚があるので、遊びというか幅を持たせつつ自分のドラムを叩く。それはめっちゃ意識しています。
●それがバンドのグルーヴに繋がっていくと。
$ENKIN:そうですね。もちろん僕らはTatsuyaのドラムを信じて乗っかっていくし、“ライブ感”という意味では僕の歌やMC、Toshikiの動きやメンバー個々の動きとか、総合的に出すものというか。それに同期を使っているという強みもあると思うんですよ。全部生音のバンドが出すライブ感とはまた違うもの…気持ちいい雰囲気が出ると思うので、そこを狙っていきたいんですよね。
●なるほど。今までのツアーで何か印象に残っていることはあります?
$ENKIN:うーん…あ、そうだ! ツアー2本目の下北沢SHELTERでwrong cityと対バンやったんですよ。で、wrong cityが7/29にリリースしたミニアルバム『Reset nor Replay』はDragon AshのG.HIROKIさんがプロデュースされているんですけど、そのときに「HIROKIさん来るぞ」とwrong cityのメンバーから聞いて。
●お!
$ENKIN:「マジすか? 紹介してもらっていいですか?」ってお願いして。結局僕らのライブも観てもらって、音源も直接お渡しすることができて、「Re:revolution」のことも全部説明して(※楽曲「Re:revolution」は、$ENKINがDragon Ashを聴いて“自分もこういうかっこいいバンドになりたい”と思ってバンドを始めたという、MELLOWSHiPの初期衝動がテーマになっている)。
●うわ!
$ENKIN:周りを一切気にせずにずーっと説明して、打ち上げでもお話をさせてもらって。
●ちょっと夢叶っとるやん。
$ENKIN:そうなんですよ。いつかは自分の手でこの音源を渡したいと思っていたんですけど、ツアー2本目で叶いました(笑)。続けててよかったなって思いました。
●ツアー開始早々に印象深い出来事があって、1本1本いいテンションでライブができていて、残りのツアーも楽しみですね。
4人:楽しみです!
$ENKIN:今回のツアーは、今まで一緒にやってきた人たちもそうだし、対バンしたことがないけど“今後やっていきたいな”と思う人たちにも声をかけさせてもらってるんです。そういう意味では、1本1本次に繋がるライブになると思うんですよね。
Interview:Takeshi.Yamanaka
“Re:revolution TOUR 2015”ファイナルシリーズで対バンする各バンドからメッセージが到着!!
俺たちはまだバンド同士一緒にやったことがないけど、これからライブを重ねてお互いの音や思想に影響をもたらせるような関係になれたらと思う。その意味で俺たちを自分達の大事なライブに誘ってくれたことに感謝してます。MELLOWSHiPもそのファンもどうぞよろしくお願いします!
ANGRY FROG REBIRTH Vo./G.池田直樹
MELLOWSHiPがツアーファイナルシリーズ3箇所に誘ってくれました。NECOKICKSは一般的に“歌モノ”の枠に入れてもらうことが多いのだけれど、実際自分ではどんなジャンルなのか分かりません(笑)。ジャンルとかの話をすると難しくなってしまうけれど、なんとなくMELLOWSHiPはそのジャンルという枠を超えて誘ってくれた様な気がするんです。それが嬉しかった。カッコ良いライブします。皆さんよろしくお願いします。
NECOKICKS Vo.TAKUMI
MELLOWSHiP、ファイナルシリーズ参戦。前身バンドから知ってる、なんやかんやで古い仲ってヤツですから。そんなメロシが渾身の1枚を出して、ファイナルシリーズを迎えます。そりゃもう、$ENKINくんも絶好調で韻を踏んでくるでしょう。みんな一緒に$ENKINくんに無茶ぶりしましょう! (笑)
Radical Radio Ba./Vo.こうへい
やだぁん。出会った頃は、ヤンチャ坊主やったのに、やだぁん。いつの間にこんなカッコイイ坊主になっとるん、やだぁん(笑)。頂いた音源を耳にしながらコレを書いてます。刺々しくて、攻撃的で、いきなり包み込んでくるやん。それでいて挑発的。生々しく成長し続けとる“今”のメロシが8曲の流れで息してる。素直に、カッコイイよ。でも、LIVEはもっとカッコいいって知ってる。FINALシリーズに、トライアンパサンディを呼んでくれてありがと。生々しく、演りあおーね。
トライアンパサンディ Vo.G-YUNcoSANDY
MELLOWSHiPのツアーに初参戦! 大阪ファイナル! メンバーとは以前とあるラジオで同じやったんですけど、どんだけ喋んねん!(笑) ってぐらいよく喋る4人で(オチ担当はDrのTatsuya君♫)、そういう人間性も好きやけどそれとはギャップすぎるぐらいの音楽性で。ライブも好きやからすごい楽しみ。あの4人が焦りだすぐらい、僕らも全力で攻めにいきます。とんでもない日にしたいので、皆さんよろしくお願いします。
BACK LIFT Vo./Ba.KICHIKU