躍動感溢れるエモーショナル・ロックと、煌びやなエレクトロニカの打ち込み要素を取り込んだ期待の超新星、my-Butterfly。
自主企画“BUTTERFLY EFFECT”では平日にも関わらず異例な盛況振りや、同郷の西川貴教やUVERworldとの共演を果たすなど注目を集めている彼らが、結成から約3年、ついにリリースされる処女作『glitter』は、なんと前代未聞なミュージッククリップのDVDシングル!
“夢と希望”を乗せたmy-Butterflyの翼が、今美しく羽ばたき出した。
●先日行われた自主企画イベント"BUTTERFLY EFFECT"は大成功でしたね。今のmy-Butterflyの勢いを表しているんだなと感じました。
Tac:ライブで共演したり打ち上げで距離を埋めながら、何とか這いつくばって来ている感じですね(笑)。今までノンリリースでやってきた分、苦戦した部分もあったので。
●満を持してリリースする1st DVDシングル『glitter』ですが、CDではなく"ミュージックビデオシングル"にするというアイディアはどこから出てきたんですか?
Tac:主に僕が曲を書いているんですが、作曲の時点でPVのイメージが一緒にあったんです。CDをリリースして埋もれちゃうよりも、他のバンドとは違ったアプローチをしたいと思っていた中、my-Butterflyを応援してくれる製作チームとの巡り会いがあってこの形になりました。
Chiaki:念願かなってのリリースだったので、"普通のものにはしたくない"って気持ちがあったし、インパクトがあって面白いものが出来たと思います。
●目新しい上に、"my-Butterflyはちゃんと見せ方を考えているバンドなんだ"っていうのもPRできる。
Tac:僕らは何よりもライブ感を大事にしているので、一番お客さんに届く"ライブ"という表現に近い形で曲を聴いてもらいたかったんです。僕らの曲はM-1「glitter」のような歌モノのポップスバンド的な面もあれば、M-2「NOWHERE」のようなイケイケの曲もあるので、伝わり方が複雑だと思うんですよ。でも映像には一貫性があるし、"素の部分"を届けられるかなと。
Hiko:それらを全部セットにしてパッケージ化した時、ひとつの作品として成立する感じですね。
●なるほど。今の4人になったのが去年の7月末ということですが、収録している2曲は以前からある楽曲なんですか?
Tac:そうですね。特に「glitter」はかなり初期の頃に出来た曲で、当時は今のBメロ部分がサビだったんですよ。ひょんなキッカケでROTTENGRAFFTYのG.KAZUOMIくんに曲を聴いてもらった時に「これじゃダメだ」と言われまして(笑)、一緒にアレンジをしてもらうことで生まれ変わりましたね。だからクレジットにもKAZUOMIくんの名前も入れさせてもらっています。
●今作に収録されている2曲は、曲調だけでなくChiakiさんの表情もまったく違っていて印象的です。
Chiaki:音だけじゃなく映像でも届けられるので、表情ひとつにしても言葉だけでは表現しきれないものを出したくて。
●"こんな映像にしたい"というイメージがあった?
Tac:ディレクターの方と細かく話しあっていたんですけど「NOWHERE」に関しては絵コンテとは大幅に変わりましたね。その場の空気が反映されてかなり良い感じに仕上りってます。ちなみに途中で出てくる緑色のレーザービームはUZUMAKIに貸してもらってJYUくんとTERRYさんに操作してもらったんです(笑)。
●どうりで見覚えがあると思った(笑)。ライブを意識して作っているのが伝わって来るから、DVDを観ているとライブに行きたくなります。
Tac:この2曲をチョイスしたのも、ライブで核になっている曲だからなんですよ。タイプの違う曲がセットであれば、いろんなカラーを持っているmy-Butterflyの名刺代わりになるかなと。今はまだ始まったばかりだし、個々のキャラクターが見えてくるのはこれからですね。僕はROTTENGRAFFTYのマニピュレーターとしても活動しているんですが、間近でハイレベルなライブを観ているので現在進行形で刺激を受けまくってます。
●良い先輩に囲まれた、良い環境が整っているんですね。時々"なんとなく応援したくなる"って思う人がいますけど、みなさんにはその魅力があると思います。
4人:ありがとうございまーす!
Tac:基本的にライブは誰かのイベントに出してもらうことが多かったし、いつも助けてもらってばかりで。実は"BUTTERFLY EFFECT"も、"僕ら主催のイベントをすることで恩返しができたらな"っていう思いから始めたイベントなんです。
Chiaki:"BUTTERFLY EFFECT"っていうのは、1匹の蝶の羽ばたきが、地球の裏で竜巻を起こすキッカケかもしれない…つまり、小さな出来事が後に大きな影響を及ぼすかもしれないっていう意味なんです。私たちが"ライブ"というキッカケの場を作ることによって"こんなバンドがいたんだ!"っていう感動が生まれたらいいなと思ってこのタイトルを付けました。
●バンド名とも繋がっているし、意味も素晴らしい。
Tac:このイベントでは、お客さんを共有できたらいいなと思うんですよ。ジャンルに囚われず、いろんなところに"好き"があっていいんじゃないかなって。そこでお客さんを取られて失速するようなら僕らはそこまでのバンドってだけ。それじゃダメだし、他のバンドもそうであって欲しくない。愛のあるスパルタ教育ってやつです。
●my-Butterflyがひとつのカテゴリに収まるバンドではないという証明にもなると思います。先ほど「今はまだ始まったばかりだ」とおっしゃっていましたが、これからどんなことが起こるんでしょうか?
Tac:リリースイベントが東京と大阪であるんですけど、渋谷O-Crestでは初ワンマンをやります! 同時に新曲も書いているので、今作とはまた別の面白さを見せていけたらなと。
●現メンバーになってからの新曲も早く聴きたいですね。当面、初リリースを迎えた今はどんな心境ですか?
Tac:初めて観た人をアッと言わせられる作品になっていると思うので、あとはどれだけ知ってもらえるキッカケを増やしていけるかですね。僕らの夢は、カラオケで歌われたり着うたになるくらい身近な部分に居続けることなので、今は"やったれ!"って感じです。
Hiko:いつもCDだけ聴いている人には違和感はあるかもしれないけど、DVDを観る習慣がある人も取り込んでいけたらな嬉しいです。
●Ryotaさんはどうですか?
Chiaki:「DVDの映像と比べてかなり痩せたから、カッコ良くなった僕をライブで観に来てください」とかでいいんじゃない?
Hiko:それをRyotaが言ったことにして。
Ryota:あ、それがいいな。そうしてください。
●今のくだり、そのままいただきます(笑)。
Interview:上田雄一朗
Edit:森下恭子