音楽メディア・フリーマガジン

FANTASISTA

その愛の先には限りない未来がある

mainSPECIAL LIVE REPORT:FANTASISTA
“FANTASISTA TOUR 2015[Future]”
2015/2/8@心斎橋FootRock&BEERS

ヴィジュアル系バンドKagrra,のベーシストとして活躍していたBa./Vo.NAOKIによる新プロジェクト、FANTASISTA。サポートメンバーのG.荒谷みつる、Dr.魔太朗を率いて彼らの初大阪公演となるライブ“FANTASISTA TOUR 2015[Future]”がここFootRock&BEERSで開催された。サッカー好きのNAOKIらしく、メンバー達はユニフォーム姿で登場!

まずは各パートの個性が光るセッションに始まり、「Shyな君へ」「どうかしてるぜ」とニューアルバム『Libero』から2曲を披露。曲の間には「ナオー!」と黄色い声が飛び交い、本人は「こんなに人が集まってくれるとは思わなかった。ありがとう!」と喜びをあらわにする。

熱量のこもったハスキーボイスで声高々に歌い上げる「PRIDE」、高速ドラムロールで始まるドライブ感満載のKATZEの「STAY FREE」と続いた後は、最近できたばかりという新曲「よいとまけ」。ジャジーでアダルティなアレンジのこの曲は、艶のあるNAOKIのベースが映える1曲だ。「花園ラビリンス」のサビでは、メンバーのかけ声に合わせてオーディエンスが腕を突き上げる! 「僕からみんなに伝えたい気持ち…“俺がいるから大丈夫でしょ”っていう愛のこもった曲です」とNAOKIが紹介した「With」は、澄んだ歌声とギターサウンドが優しく包みこんでくれるような暖かいものだった。

“ハーフタイム”と呼ばれるちょっとした休憩時間をはさんで、いざ後半戦キックオフ! NAOKIが「2曲だけ好きな曲を歌わせてください」と言うと、SIAM SHADEの「RAIN」、ZIGGYの「GLORIA」のカバーを立て続けに繰り出していく。途中荒谷みつるとNAOKIが向かい合って楽器を掻き鳴らすシーンでは、互いに弾けんばかりの笑顔が浮かんでいたのが印象的だった。純粋に“楽しい”という気持ちが溢れていて、見ているこちらまで嬉しくなってくる。

そして、ここで今一度新曲ラッシュ! 「よいとまけ」「どうかしてるぜ」「花園ラビリンス」「Shyな君へ」の4曲を連続で再演奏する。本日2度目の披露ということもあり、初めよりもさらにオーディエンスのレスポンスも洗練され、会場はいっそうヒートアップした。

「ステージに立てない時期もあって、悔しい想いもした。だけど求めてくれたみんなが居たからブレずにやってこれた」。そうNAOKIが語った後に歌われた「With」と「LOVE SONG」は、まさにファン達へのストレートな想いそのもの。支えてくれた人たちへ愛を込めて贈られた歌に触れたとき、私はこれから先も彼らの前に素晴らしい未来が広がっていくであろうことを確信した。

TEXT:森下恭子

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