北海道の冬は厳しい。
冬に訪れてみてわかることだが、本当に人の背丈ほど雪が積もる。吹雪いた日には、命の危険さえ感じる。辺り一面が白に埋めつくされ、彼氏彼女に会いに行くのだって一苦労。そんな北海道の冬に向き合ったのが、FOLKSの2ndミニアルバム『SNOWTOWN』である。
なんでもアリで能天気な夏を描くのと反対に、冬を描くのは、なかなか困難な作業だと思うのだ。FOLKSは、スキーをやるでもなく、スノボをやるでもなく、室内でただひたすら音楽を作ってきた。そして身近な想いを歌詞に乗せ歌ってみた。インドアな男子5人が作り上げた結晶とも言うべき楽曲は、世界のインディー音楽と歩みを共にし、J-POP的な要素も備えている。そして、透明で限りなく美しい。雪を見慣れない人間は、北国の冬に“ロマンチックな憧れ”を抱くだろう。雪国の人間は、“退屈な冬をこんなにも美しく描けるのか”と驚くだろう。
FOLKSによる、新しい冬の提示である。