音楽メディア・フリーマガジン

松原裕の神戸市議会委員・選挙活動への道 Vol.16

前回のコラムでアーティストの恥ずかしい話を暴露する内容を綴らせて頂き、関係者からのクレームに少し怯えていた松原に唯一きた苦情メールがニューロティカのあっちゃんからで、しかも内容は「なんで俺の事を書かない!(怒)」でした。“暴露したアーティスト”から1件も苦情が来ないで、“暴露していないアーティスト”から苦情が入る。本誌はニューロティカにしか読まれていないのでしょうか? 一抹の不安を感じている神戸に咲く一輪の薔薇・松原ダヨ! オハヨ!

という訳で始まりました隔月連載コラム。皆様がこのコラムを読まれている頃には命がけGOING KOBEというイベントを終え、きっと自分は世界の中心的痛い発想の中、ナルシズムに酔いしれている事と思います。そんなGOING KOBEは今年で5年を迎え、なんと初めて神戸市長表敬訪問を神戸バンド50人で伺う事になったのだ。小汚い我々バンドマン約50人。セックスマシーンという卑猥なバンド名でボロボロのジーパンの奴や、三流芸人な風体のワタナベフラワーや、浮浪者ファッション当店風次はボロボロの人形を持ってきたり、もう関係者の松原でさえ目を覆う状況のまま、まず市役所のロビーでまさかのライブ…観客も相当集まり、ロビーがライブハウスへ早変わりです。そして大混乱のまま、全員で市長室へ行き記念写真。秘書の方もこんな小汚い奴らに動揺してか市長のことを「し、師匠…」と言い間違える事態に。50人全員で「あんた弟子なんかいっ!」的ツッコミは必至。長い神戸市の歴史の中、市長室で“ツッコミ”が生まれたのは初めての事であろう。そしてそのまま市長を囲み、50人の低所得者達がアホ丸出しのまま十数人の記者にバシバシと写真を撮られていく。市役所15Fという高層に位置するここでも、もちろん「ボケ」が飛び交う訳で、当店リーサルウエポンPA公太の「シャッターチャーーーンス!」は、きっと神戸市の中で一番高い位置で滑った事になる。続いて当店風次がボロボロのスヌーピーを市長の足下に投げ、キョトン顔の市長を助けようとしたガガガSP前ちゃんは、とっさに「すみません。」と声に出しながら、ぬいぐるみを拾い、放り投げる。良かれと思った彼の行動は確実に役所の人間に絶句を提供。環境とはこんなに人との常識に溝を作る事、自分の生きている環境は社会の最末端だという事を再認識する瞬間であった。他にも見守る議長に「一緒に写るか?」と聞く者、撮影中に感極まって奇声を発する者…そこはもうカオスであり、ここまで来るとどちらが常識なのか解らないパラドックスに陥る…。挙句の果てにプレゼントしたメッセージボードを市長が受け取って部屋を出る瞬間、酒で泥酔の風次の「ありがとうは?」が炸裂。市長就任…いや、そのもっと前から遡ってもこんな仕打ちは初めてであろう。訳解らん小汚い50人に囲まれ、報道のネタ作りの為に欲しくも無いボードを受け取り、「感謝」を要求される。その後、松原とガガガSP前ちゃんと市長の3人での記者会見があり、その移動中、松原に市長はこの表敬訪問の感想をこう述べた。「いつもあんな感じ…?」

やっと当コラムのタイトルに近づけたと思ったこの格好のエピソードは、結果的にこのコラムタイトルと真逆の方向へと溝を深める感じとなった。近い将来、神戸市で「バンド税」が成立した時、このコラムを思い出して頂ければ幸いです。

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