コミックに騙されるな、四星球のコミックは、心からの笑い、感動、共感を生み出す。
シャイで、真面目で、真っ直ぐで、才能豊かなこのバンドが売れなきゃ、日本の音楽市場はおしまいだ!!
4thシングル『フューちゃん』リリース2マンツアーの一環として行われた“「四星球方向性会議」〜ジャムにしちゃうぞ☆〜”。ローカルアイドルシーンで話題の、“ひめキュンフルーツ缶”を迎えてのライブ・ストーリーを届けします。
チケット発売そうそうにsold out! 今の四星球を知っている人にはごく当たり前の現象にしか感じないだろうと思う。会場となった、神戸MUSIC ZOO 太陽と虎には入場待ちの長蛇の列が出来ていた。そのお客さんのほとんどが四星球のTシャツにタオル姿。意外なのはロックキッズだけではなく、OL風の女子もこの日は、Tシャツにタオルなのだ。男女比もほぼ同数、年齢層も広く、このバンドの持つ魅力の幅広さに納得させられる現象だと感じた。
さて、共演者となった、ひめキュンフルーツ缶。四国は愛媛の出身で、高校1年〜大学生までで構成されているが、いやいや可愛いだけの単なるアイドルではない。ダンスの激しさ、曲の音圧はハンパなく、しっかりとラウド&ロックしている。オープニングSEからオーディエンスの熱いコールに、会場は興奮を誘い出していく。“四星球さんと初めての対バンです。面白い方達と聞いてます。今日はその魅力を勉強させてもらいたいと思います”と、8月7日にリリースされるメジャーデビュー曲「アンダンテ」から「〜you stay dream EDSE」までの12曲を一気に駆け抜けた。
転換時には“せっかくなのでひめキュンさんにダンスのレクチャー受けてみます”と出演者全員でダンスのレッスンが始まる。Vo.康雄の絶妙な司会で大いに笑いを取ったのは言うまでもない。
オープニングは、「TEEN」。光源氏よろしく、ローラースケートを履いた康雄が会場そでからステージを目指す。客は康雄をステージへと押し上げる。愛ある共同作業から、四星球のライブはスタートする。
日本の音楽文化をまともな物にするためには、ライブハウスの真実を直視すべし。既存のマスメディア(TV、ラジオ、新聞)はこのエネルギーを大衆に知らしめる義務があるとさえ感じる。
アイディアを巡らせるのは誰でも出来るが、具体的な形にする人はごく一部にすぎない。四星球のステージでは毎ステージ違う小道具が用意されているが、それがわずか一瞬の使用であっても、時間をかけ作られている。その情熱と潔さに感動すら覚える。
ライブも中盤に差し掛かり、全員で歌う「絶対音感彼氏」では、ダイブが始まる。MCをはさみ、この日初披露となる、45秒の大作!? 「弟」1回目は動画撮影OKで、全員が携帯で動画を撮り始める。2回目は、撮影禁止。なんと3回目は、唄いながら康雄がお客さんを撮りはじめた。この企画は面白い!! 良くできたプロモーションだ。ほんとに頭のいいバンドである。
タワーレコードの総合チャートで2位を獲得した最新シングル。「フューちゃん」は、聴くたびにその詩が語りかけてくる。この曲は何度でも繰り返し聞く作品だ。決してうまくはないヴォーカルだが、味がある、沁みる。Ba.U太のコーラスで泣いた。そして、前作のヒットシングル「オモローネバーノウズ」へと続く。“オモロイことは探しにいくもんやと思ってこの曲作ったけど、オモロイことは作るもんやと分かりました。オモロイこと作りましょ!!”。康雄の呼びかけに、会場がひとつになり、興奮のるつぼ、笑顔の渦が時間を支配したのは間違いない。ラストは、ひめキュンのダンスでステージを後にした。
当然のアンコールが鳴り響く、クーラーは機能を停止。汗と涙と感動、笑顔。そして、ブリーフ姿のメンバーが誰よりもカッコよく、セクシーに見える。Dr.モリスは、“今日、ひめキュンに出会えて人生が変わった、You Tubeで予習してきたけど、すごいライブだった! MONSTER baSHでも共演出来るので、今から嬉しい〜”。「ロマンティックがどえらいこと」に、「あぜくら商店街」、と怒涛のアンコール2曲でこの日、感動を閉じた。
何度も体験している四星球のライブ。お笑い先行の以前と違い唄に力が増し、プロのエンターテインメントとして確立されつつある印象。これを読んでくれた人は、必ずライブに足を運び、CDを買ってほしい。そして、家族、友人、知人、同僚を誘ってライブに参加してほしい。きっと、人生の楽しみが増えていることに誰もが気づくはずだから。
(2013/6/16 神戸太陽と虎より JUNGLE☆IFE PJ)