2006年結成。古川(Vo.)、中屋(G.)、森下(Ba.)、石原(Dr.)からなる、ガレージロックバンド。ブリティッシュ・インヴェイジョンをルーツとし、荒々しくも“唄心”溢れるハスキーハイトーンヴォイスと、ライヴで培ってきた王道ロックサウンドを武器にフロアを揺らす。2011年、数々のフェスへ出演。そんな急成長を続ける彼らから目が離せない!
2011年という年にデビューした我々にとって、大きな災害があったこの一年間はとても意味が深いものでした。
「これから100年後の世界は一体どうなってしまうのか?」
今、何かを変えなければ、自分が変わらなければ。もっと聴いてくれる人たちのためにも意味のある作品をつくりたい、もっと強くなりたい、と思い続けた1年でもありました。
『100 years on spaceship』はタイムトラベルを題材にしたコンセプトアルバムです。“荒廃した未来の世界からすべてに絶望した科学者が過去の世界へ旅立つ”という、SF的な世界観をもったM-1「地球最後の夜」からアルバムはスタートします。アルバムに収録されている曲たちは、“それぞれ独立した”一つの曲として完結していますが、あたかも、タイムトラベルをする科学者が、様々な時代を旅しているように、聴き手によって様々なストーリーを完成させてもらいたいという願いで制作しました。
M-4の「299792458」のように、独立したバラードのようにも、旅をしている科学者の心情を歌っている曲のようにも感じられる曲があるように、それぞれ独立した曲たちをアルバム全体を通して聴いた時、どんなふうに感じてもらえるのかが楽しみです。
このアルバムはタイムトラベルをテーマにしていますから、聴いてくれる人達が、まるでタイムマシンで自由に時代を行き来するように、自分自身のオーディオや、音楽プレイヤーの中で曲順を自由に設定し、新しいストーリーを作ってしまうということすら可能だと思うのです。それぞれの楽しみ方で、曲の世界を旅してもらえたらそれが最高だと思っています。
そして、「未来の世界」というのが、いったい何時の時代のことなのか? 現在を生きるTHE PINBALLSというバンドの一つの“決意”を、このアルバムを制作することによって表現できたと思っています。少し前まで未来だった今日という日に、このアルバムが誰かに届くことを願っています。
Vo.古川貴之