数々の音楽からインスパイアを受け、変幻自在な音楽性を見せるハイブリッドバンド、天桜。ダイブ、W.O.D、ツーステップ、左回り、ヘドバン、モッシュピット…ライブハウスを「遊び場」と提唱する彼らのライブはとにかく自由! 「一緒に遊ぼう!!」「怪我と後悔の無いように!!」を合い言葉に、フロアには今日も笑顔の花が咲く。天桜が生み出す心地良いグルーブを体感せよ!
●天桜はどういう経緯で結成されたんですか?
ダイスケ:ホツマ君と僕の職場が同じで、最初にホツマ君が「一緒にバンドやろうぜ」って誘ってくれたんですよ。サポートでドラムの人を入れてやっていたんですけど、正規のメンバーが欲しいなということで募集をかけたら、リョウト君が来てくれまして。暫くは3人でやっていたんですけど、もうちょっと人が多い方が良いなと思って、ケイマ君に入ってもらいました。
リョウト:ざっくりした説明やなぁ(笑)。
●(笑)。でも、なんで多い方が良いと思ったんですか?
ホツマ:何枚かCDを作ってから気付いたんですけど、ダイスケは全然ギターが弾けないんですよ。
ケイマ:もともと彼は、ポップロックバンドでベースを弾いてましたからね。
●パートが違ったんですね。
ダイスケ:そうなんです。そもそもホツマ君と仲良くなったのは“2人ともベースをやっている”っていう共通点があったからなのに「うちのバンドでギターボーカルをやってくれへん?」って言われて。誘われた時は「え、俺の話訊いてた?」みたいな感じでしたよ(笑)。
ホツマ:僕の方がたまたまちょっと高いベースを持ってたんでね、彼にギターをやってもらおうかなと。
一同:(笑)。
●何だか天桜のみなさんってフランクで面白いですね。
ダイスケ:あんまり堅苦しい感じではないですね。真剣になる時はとことん真剣になるけど、基本はみんな変態ですし。
●変態なんですか(笑)。
ホツマ:何よりもおっぱいが大好きです。
ダイスケ:ホツマ君のおっぱい好きはこの界隈では有名ですからね。尊敬の意を込めて“教祖”と呼んでいる人もいるとかいないとか。
ホツマ:おっぱいを揉みすぎて腱鞘炎になりかけたこともありました。おっぱいが好きなバンドマンはたくさんいますけど、みんなが「俺の方が好きだ!」なんて言い合ってるのを見ていると、なんか可愛く見えますね。
●単なる“好き”じゃなくて、もはや何かを極めている感さえありますね…だいぶ間違った方向に。
ホツマ:僕の手はベースなんかを握るためにあるんじゃなくて、おっぱいを揉むためにあるんだと思います。
ケイマ:いや、ベースも握ってくれ(笑)。
リョウト:そしてこういう話をしている時は、メンバー全員がすごく良い顔をしているという(笑)。
ダイスケ:まあ、そういうところが天桜の良いところだと思います。
●要はグルーヴが合うと(笑)。グルーヴと言えばM-1「カゲヒカル」のダイスケさんとホツマさんの掛け合いも絶妙でした。ツインボーカルの真骨頂というか。
ケイマ:フォークのようなしっとりしたパートはダイスケの得意分野だし、ホツマの低音が効いた抜ける声はシャウトで活きてくるので、上手く使い分けをしています。
ダイスケ:歌詞としては、希望を歌った歌ですね。誰しもが心に持っている“闇”の部分を持っているじゃないですか。それを暗いと鬱になるんじゃなくて、影さえも光れば良いなと思って。暗い気持ちをプラスに変えて“負けるもんか!”って戦っていく感じを出したかった。
●天桜の歌詞って曲によって雰囲気が全然違いますね。特にM-3「ONE LOVE」は今作の中でも少し異質な感じがします。
ダイスケ:“毛色の違う曲を放り込んで来たな”って感じですよね。僕らは曲によって歌詞を書く人が変わるので、そのぶん幅が広がっていると思います。「ONE LOVE」は、僕とホツマ君で共作しましたね。
ホツマ:この曲はケイマ君の“ONE LOVE”という叫び声から始まるんですけど、ケイマ君ってパッと見はちょっと恐いじゃないですか。そんな彼に“ONE LOVE”って言わせたかったという。
ダイスケ:「何て叫んだら面白いかな」みたいな相談をしてたよね。
●そういう作り方だったんですか(笑)。
ケイマ:ちょっと真面目な話をすると、曲を作っている時は“歌をしっかり目立たせよう”という意識で進めていたんです。僕が加入してからはラウドな曲が増えたんですけど、このバンドは“ライブハウスでお客さんを巻き込んで遊ぶ”という信念でやっているから、もっと遊べる曲を作ろうと思って。そしたら歌詞を考えてくれた2人が「(ケイマは)いかついから、愛を叫んでください」って言って来て…(笑)。
ホツマ:次作では“ジュ・テーム”とか言わせたいですね。
一同:アハハハハ!
●次の作品では、そういった部分も要チェックですね(笑)。M-2「 」は「夢」と読むそうですが、どうして表記は空白なんですか?
リョウト:その中には、おのおのの思い描いている夢を入れてもらえたらと思って。
●人によって当てはまる言葉が違うと。
ホツマ:夢に関しては僕自身少し思うところがあって。夢って限りがないはずなのに、自分で制限をつけてしまったりするじゃないですか。ときどき一緒にライブハウスで頑張っていた奴が「まだバンドやってんの?」って言うことがあるけど、僕からしたら「もう辞めたの?」って感じなんですよ。僕らはミュージシャンになるという夢を諦めずに戦っているからこそ、今こういう歌を歌いたいと思ったんです。僕はこのメンバーでやっていることが最強だと思っているから、それが夢に向かっていく大きな自信になっています。
●メンバーとしては、すごく嬉しい言葉ですね。
(リョウト・ケイマ・ダイスケ、照れながら小突きあう)
ホツマ:なんか可愛いな(笑)。
●本当に仲が良いんですね(笑)。最後に、読者のみなさんに対してメッセージをお願いします!
ホツマ:僕らが学生の頃はライブハウス近辺が活発で、毎日汗だくになって耳をキンキンさせながら帰るような時代だったんです。またそんな光景を見てみたいから、このCDがキッカケでそうなれば本当に嬉しいです。
リョウト:バンドマンが自分達を信じなかったらダメだと思うし、僕らの力でライブハウスを元気にしたい。CDを聴いて曲を覚えてもらって、一緒にライブでわちゃわちゃ遊べたら良いなと思います。
ホツマ:そして何より、おっぱいが大好きです。何よりもそこを伝えたい。
●おっぱいへの愛は十分に伝わりました(笑)。
Interview:森下恭子