ジャングルライフ

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Port Cuss

Port Cuss

陽気な狂気が渦巻くリアルサイケデリック

Port Cussが4年振りに新作を発表。オルガンにだててんりゅうの隣雅夫、ベースに話題のソロシンガー、ジョンソンtsuを迎えた新体制。そこはかとなくハッピーで、狂気に満ちた不思議ワールドは強靭さを増した。だててんりゅう、頭脳警察、裸のラリーズのメンバーとして70年代をかけぬけた、日本のアンダーグラウンドロック史最重要人物、hiroshi-narこと(Vo./G.)燻 裕理に会いに、兵庫県姫路にある彼の自宅まで突撃取材を決行。お邪魔しまーす!

インタビュー

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●自宅にまで押し掛けてしまってすみません。
燻 裕理:えっと、ビール飲む? はい、どうぞ。
●あ、ありがとうございます。
燻 裕理:君はどんな音楽が好きなん?
●特にこだわりはなくてなんでも好きですけど、あえて言うならガチガチのヒップホップですね。
燻 裕理:ヒップホップね。僕は、ヒップホップを認めていますよ。昔ボブ・ディランが、言葉の羅列みたいなことをやっていたでしょ。それを今のヒップホップのヤツらは普通にやっていますからね。
●燻 裕理さんは、音楽活動をされて約40年ということですが、これまでの歴史を教えてください。
燻 裕理:むかしむかし、おばあさんが川で洗濯をしてたら大きな桃が流れて来た。でも、よく見たらおじいさんのお尻やってん(笑)。
●あ、すでに酔っぱらってる感じですか?
燻 裕理:漢字って、難しいよね。
●その漢字じゃないんです。
燻 裕理:でも、数学よりはマシだよね。僕、小学校のときの通信簿は、ほとんど“5”やってんけど、なぜか音楽だけが“2”だった。
●ほとんど“5”っていうのがすごいですね。
燻 裕理:音楽だけは、卓越しすぎていたんでしょうね。……じゃあ、インタビューは終りにして、しりとりでもしようか。今から、アホしりとりをします。
●ちょっと待ってくださいよ。“アホしりとり”って何ですか。…今作『NOW?NOW』は、Port Cussとして4枚目のアルバムですね。タイトルの意味は?
燻 裕理:1stアルバムは『hoo hoo hoo』で、怒っている猫の鳴き声がタイトル。2枚目は『Me Your』で“ミャー”。 3枚目は『Groo』で、“グルー”って喉を鳴らしてる。『NOW?NOW』も、“ナウナウ”。
●全部、猫の鳴き声ですね。
燻 裕理:“?”が付いているのは、猫にも複雑な世の中になってるからですね。
●燻 裕理さんは、Port Cussの他にもソロ活動やニプリッツとして活動されていて、たくさん曲を作っておられますよね。
燻 裕理:曲が出来るのも速いですし、レコーディングも速いんです。『NOW?NOW』のレコーディングは、10時にスタジオに入って12時には終ってた(笑)。7月にリリースするソロアルバムも16曲収録していて、80テイク以上を録らないといけないんだけど、3時間あれば録り終わる。
●速すぎる。 M-2「Come on Negi Shot」ってどういう意味ですか?
燻 裕理:“カモがネギしょって”って言葉あるでしょ?
●ダジャレですか。この曲には、お好み焼き屋さんの名前がふんだんに盛り込まれていますよね。
燻 裕理:“Let's go Mifune”っていう歌詞は、阪急の東通り商店街にあるお好み焼き屋ですね。
●“松月”や“ぼてじゅう”も出てきますよね。
燻 裕理:“Let's go〜○○”っていうのは、全部お好み焼き屋の名前です。でも、もともとは“カモがネギしょって”っていう言葉が始まりなんだけど、“カモがネギしょってやって来る”って言葉、知ってる?
●知ってます。
燻 裕理:ほな、問題ないやん。
●はい、何も問題ないですよ。
燻 裕理:ほな、もう終った?
●終ってないです。食べ物についての曲が多いですね。
燻 裕理:M-9「Rocker Rice」とか、M-8「Chanko Nabe」とかね。……ぐう。
●眠たいんですか? Port Cussって、外国語の歌詞のバンドだったのに今作には、日本語が入ってますね。そもそも、なんで外国語だったんですか?
燻 裕理:え? 別に何語でもいいかなと(笑)。
●確かに。
燻 裕理:“Port”って港という意味でしょ。姫路にも港があるんですよね。友だちに手紙を送っていたんですけど、姫路から出すのもしょうもないから、航空便の封筒に入れて姫路港に持っていった。外国船の船員に「この手紙、あんたの国から出して」ってお願いしていたんです。フィリピンやオーストラリア、いろんな国から僕の手紙が届くねん。
●船の人がどっかの国のポストに入れてくれるんだ。
燻 裕理:今は少なくなったけど、昔はロシアの船とかけっこう停まってたんです。船員に「これはなんなんや」って訊かれる。「ラブレター!」って言ったら「オーケー!」って、サインを出してくれる。切手代を渡したり、“グットラック・チャーム”っていう “幸運のお守り”を渡したりすると喜んでくれるんです。港でよく遊んでたから“Port Cuss”って名前が付いた。船が出港するときの船員たちのバタバタは、本当に映画のようでした。
●船って勝手に乗っていいものなんですね。
燻 裕理:あかんよ。港の事務局の乗船許可書がなかったらあがれへんねん。せやから、夜に行くねん。夜に行ったら、事務局が閉まっていて“ウォッチマン”っていう見張りがいるから「船に上がっていいか?」って訊くと、たいてい暇やから喜んでOKするんよ(笑)。インドネシアの船だったら、インドネシアのコーヒーを飲ませてくれたり。
●すごいロマンありますね。M-1「Neighborhood Rock'n Roll Band」は、中国語で歌ってますよね。
燻 裕理:“Neighborhood Rock'n Roll Band”って、“近所のロックンロールバンド”っていう意味やんか。近所やから、中国語で歌ってんねん。“North Korean baby”って、“北朝鮮”も入っている。
●“近所”って感覚が広いですね。M-6「Pupil」は、詩吟みたいですよね。
燻 裕理:僕は、能楽にちょっと影響ウケてて。“旅の衣はすずかけの〜”っていう有名な謡があんねんやんか。それを“Trip clothes ringin’ bell”って、英語に直して。ちょっとパクりやな(笑)。能楽って聴いたことない?
●聴いたことないです。
燻 裕理:あーあ、日本人なのにな。君、日本人じゃないんじゃない?
●ドーン。能楽って何ですか?
燻 裕理:日本古代の能。やっぱり、日本のロックをやろうと思ったら、日本の音楽も聴いとかなあかんなと思って。…ところで、もうすぐソロアルバムを出すんだけど、1曲すごく良いのが出来たんだ。聴く?
●え? 今ですか? …じゃあ、お言葉に甘えて。
燻 裕理:はい。では、流しまーす。
●(5分後)何ですか、これ! ぶっ飛びますね。サイケデリック。これこそ、サイケデリック!
燻 裕理:僕も、すごく気にいっていて珍しく納得できる曲になりました。いいでしょ?
●最高です!
燻 裕理:じゃあ、もうアホしりとりしていい?
●いいですよ(笑)。

Interview:小林美香

メンバー

Ba. ジョンソンtsu
Dr. Koji Yoshida
Org. 隣 雅夫
Vo./G. 燻 裕理

リリース

NOW?NOW
4th Album 『NOW?NOW』
ギューンカセット
CD-95-47
¥2,100(税込)
NOW ON SALE

オフィシャルサイト

http://www.myspace.com/portcussportcuss

音源試聴