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新しい時代の幕を開けるcoldrainの次なる一歩

2007年の結成以来、ラウドロックシーンの次代を担う存在として作品を重ねる毎に注目度を増しているcoldrain。メロディアスな歌とヘヴィなサウンドを基調としつつ、自らを縛ることなくバラエティに富んだ楽曲を作ってきた彼らにとって、昨年10月にリリースした1stアルバム『Final Destination』はひとつの大きな転機となった。バンドの多面性をフルアルバムとして表現出来たこと、そして数多く積み重ねてきたライブによってその存在をシーンに知らしめたことにより、coldrainは次へと進む自由を自らの手で勝ち取った。今作はそんな彼らが踏み出す次なる一歩。coldrainというバンドが持つポテンシャルの高さをまざまざと見せつける1枚だ。

インタビュー

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●昨年10月に1stアルバム『Final Destination』をリリースされましたが、記念すべき1stアルバムとツアーを振り返ってみると、どうでしたか?
Y.K.C:あのツアーはそれまでに知り合った仲間のバンドとかにも色々サポートしてもらったりしつつ、ファイナルシリーズは東名阪でワンマンをやらせてもらって。やっぱりワンマンだからそれまでにあまり経験の無い曲数だったんですけど、やっと自分たちらしいライブが出来たんじゃないかなって。
Masato:ワンマンじゃない所も、今まで以上に曲数が多かったんです。そういうツアーを経た上での東名阪ワンマンで。1本1本が今まで以上に濃いライブだったのかなって思うし、そういう意味でより自分たちらしいライブになってきたという実感があります。今までは“ライブをしに行く”っていう…意識的にはアウェイみたいな感じだったけど、1stアルバムのツアーはホームみたいな感じというか。
●なるほど。1stアルバム『Final Destination』は非常にバラエティに富んでいて、そのインタビューでも「自分たちが持っている色んな面をこのアルバムで出すことが出来た」とおっしゃっていましたけど、それがライブでも表現出来たということなんでしょうね。coldrainというバンドが持つ色んな面をやっと全部出せたっていう。
R×Y×O:そうですね。
Masato:うん。だからアルバムツアー後も濃くて。色んなイベントに出たり、小規模なツアーがあったり。
Y.K.C:年明け早々北海道に行ったり、九州をまわったり、“PUNK SPRING”にも出演したりして。
Masato:ファイナルシリーズのワンマンは自分たちの自信にもすごく繋がったんです。自分たちだけで1本のライブをやり切れることがわかったというか。だから年明けからのツアーやライブは、そのワンマンの経験を経ての30分というセットで、それまで以上に濃いライブにすることが出来るようになった。30分だったとしても、ワンマンのときみたいな満足感というか濃いライブを作れるようになった気がします。短い時間でも“自分たちらしいライブ”っていうのを表現したくなったし、それが出来るようになった。そういう意味で、どんな場面/環境でもホームに変えていける自信は付きましたね。
●気持ち的な変化というか、進歩なんでしょうね。さっき「以前は意識的にはアウェイみたいな感じだった」とおっしゃっていましたが、そういう感覚だとしたら「今日の対バンはこうだから、こういうライブをしよう」とか「今日のお客さんはこういう人が多いから、こういうライブにしよう」みたいなことを考えていたと思うんです。でも話を聞いていると今のcoldrainは「自分たちのライブはこれだ」という意識でライブをやっているような気がする。
Masato:うん。それに、coldrainというバンドをわかってもらえているという感じもする。2007年から活動を続けてきて、最近は自己紹介的なライブをしなくても僕たちをわかってくれてる場が増えてきたから、自分たちがやりたいようにやればいいっていう。
●ところで、アルバムツアー後もそんなに忙しくライブをしつつ、今回ミニアルバムが出るんですよね…いつ作ったんですか?
Y.K.C:今作は新曲5曲とカヴァー1曲ですが、ほぼ今年になってから作った感じです。
Masato:昨年末に「6月頃に新作を出そう」って決まったときには2曲しかなくて。カツカツでした(笑)。その時はミニアルバムかどうかも決まってなかったんですけど、だからといってシングルっていうのもどうかなと。どうせ出すんだったらおもしろい作品にしたかったし、自分たちの色んな面を見せたいなと思ってカヴァーを入れたり。
●なるほど。
Masato:今回、M-2「We're not alone」はアニメ『RAINBOW二舎六房の七人』のオープニングテーマになりましたけど、これも最初から曲があったわけじゃなくて、「アニメタイアップの話があるんだけど…」みたいなことを言われて、それだったら作ってみようとなって、漫画読んで。
●え? 漫画読んで作ったんですか?
Masato:はい。10日間しか無かったんですけど「3曲のデモが欲しい」と言われて。でも曲が無いから、漫画読んで作って。
Y.K.C:完全に漫画のイメージです(笑)。
●coldrainというバンドは、勝手に漫画『AKIRA』をモチーフにしてSugiくんが作ってきた曲が2曲あるという経歴がありますけど(※1stマキシ『Fiction』収録の「Come awake」と1stアルバム『Final Destination』収録の「Survive」のこと。ほとんど誰にも気づかれていないらしいがこの2曲は共通のコード進行を持っている)、それにしてもタイアップ的な縛りから曲を作るということが意外でした。
Masato:5人全員が明確なテーマを持って曲を作る…漫画かどうかは別にしても、そういう経験は初めてでしたね。
●意外だったと言いましたけど、「We're not alone」はバンドにすごく寄り添っている楽曲だと感じたんです。サウンドや展開的にはcoldrainのど真ん中…メロディアスかつラウドでありながらサビで一気に爆発させる感じ…の曲だし、歌詞の内容もお客さんに対して歌っているというか、メッセージ性が強いというか。Masatoくんは今まで結構プライベート寄りな歌詞を書くという印象があって、例えば朝方8時に彼女と…みたいな曲があったりしましたけど。
一同:(爆笑)。
Masato:そういう意味では、今回は自分を離れてますよね(笑)。でも漫画をテーマにしながらも、自分たちに置き換えて作ったし、ライブでもそういう意識でやってるんです。漫画の登場人物が経験している仲間の感覚とかは、僕たちが対バンの人たちやお客さんに対して思ってることと同じなんですよね。
●なるほど。
Masato:この原作は別に楽しいだけの話じゃなくて、怒りだったり狂っている部分もあったりしながら、最終的には友情や愛があるっていう内容で。痛みもありながら力強いというか。
Y.K.C:そういう感情を楽曲全体の流れでトータルに表現出来た曲なんですよ。
Masato:僕たちなりの解釈っていうか。最初、曲を作るかどうかは置いといてまず漫画を読んだんです。そしたらすごくおもしろくて、逆にやりたくなっちゃったんです。
●いい経験になりましたね。どういう作品にしようという意識はあったんですか?
Masato:いい意味で適当っていうか。おもしろい作品にしようとは思ってましたけど、アルバムとしてまとめる必要も無いと思ってて、今あるモノを出していこうっていう。だからカヴァーだったりアニメタイアップだったり、完全なるバラードを作ってみたり…今までのシングル〜アルバムを通してやれなかったことをやった感覚。だから前アルバムの延長線上で作った曲もあれば、次に出すであろうアルバムに向けてやっている曲もあるというか。
●なるほど。M-1「Die tomorrow」は作曲クレジットがMasatoくんのみじゃないですか。前アルバム収録の
「Final Destination」は初めてMasatoくん発信で作曲したと以前のインタビューでおっしゃっていましたが、この「Die tomorrow」もその流れで?
Masato:そうですね。レコーディングが始まる2日くらい前の夜に閃いて、アコギで作った曲なんです。
●え? アコギで?
Masato:はい。で、次の日にスタジオに持っていってメンバーでパパッと全体的な形を作って、その次の日にはアレンジをまとめて、そのまた次の日には録ってた。
●早っ!
Y.K.C:どんな状況でも“こういう曲だね”っていうイメージさえメンバーがわかっていれば、短時間で曲を完成させることが出来るようになったと思います。
●同じ絵が見えていることが大切だと。
Y.K.C:いつもはメンバー全員で一緒に合わせながらメロディや歌詞を同時に吐き出していくんですけど、この曲は先にメロディやMasatoのイメージがあった分、着地点がハッキリしていました。
●なるほど。それに今作はヴォーカルの表現方法も拡がりましたよね。
Masato:今作は今まであまり入れてこなかったファルセットが入ってたりしますよね。それもレコーディング環境が変わったことによる産物で、今回はすごく歌いやすくて色んなことを試していたんです。レコーディング中に“ここはファルセットでやってみようかな?”っていう軽い感じから始まって、それが形になった。練習だけではわからない、楽曲の全体的なイメージを見ながら作れたというか。だから自然だったし、今まで以上に感情を乗せられるようになったのかな。
●それと、前アルバムには「Deja vu」というsugiくんが作ったバラードがありましたけど、今作のM-6「Miss you」はバンド史上でいちばんのバラードですよね。
Sugi:今まで「Deja vu」とか作ってきましたけど、もっと繊細な曲を作りたいなと思って。アロマを焚いてて…。
●アロマ? また意外なところ突いてきた(笑)。
Sugi:その火を見ながら「Miss you」の原曲を作って、Masatoが膨らませた曲なんです。部屋を真っ暗にして、ボーッとしながら。
●すごくいい曲ですよね。テンション感が最初から最後まで変わらない。あのcoldrainが、よく“ここで盛り上げよう!”とか思わなかったなっていう。
一同:(笑)。
Masato:「Miss you」もそうなんですけど、今作は1曲の中でのテンション感がキープされてるんですよね。だから全曲ライブでやりやすい。ライブ仕様の作品になったと思います。

interview:Takeshi.Yamanaka

メンバー

リリース

Nothing lasts forever
Mini Album 『Nothing lasts forever』
vap/gilsoundworls
VPCC-81675
¥1,600(税込)
NOW ON SALE

オフィシャルサイト

http://coldrain.jp/

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